高野悠介 2020年3月3日(火) 10時30分
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防疫體制下「線上(オンライン)生活」はすっかり浸透し、その完成度を高めつつある。資料寫真。
防疫體制下「線上(オンライン)生活」はすっかり浸透し、その完成度を高めつつある。飲食、ショッピング、テレワーク、そして教育もしかりである。その結(jié)果2020年、モバイルの使用時間は、平日6.1時間、春節(jié)6.8時間、春節(jié)明け7.3時間まで伸びた。やがて街角から人が消え、自己主張と交渉を重んじ、人に強(qiáng)い、中國文明のバックボーンまで変えかねない。
■中國のオンライン教育業(yè)界
1月末、教育部(文部科學(xué)省相當(dāng))は、春季新學(xué)期の延期を通達(dá)した。さらに「停課不停學(xué)(學(xué)校の授業(yè)は停止でも學(xué)習(xí)はやめるな)」の実踐、つまりオンライン在宅學(xué)習(xí)を推奨した。
こうして、オンライン教育産業(yè)の革命的変化が始まった。もともと中國は、世界で最も活力あるオンライン教育市場である。2020年の市場規(guī)模は4538億元(7兆3000億円)、顧客規(guī)模は3億900萬人に達(dá)するという。
昨年の夏休みには、100社以上による激しい囲い込み競爭が行われた。上位社では、「好未來(TAL)」「新東方教育」は米國ナスダックに上場、「VIPKID」「猿補(bǔ)導(dǎo)」「作業(yè)幇」「掌門1対1」「一起學(xué)」「作業(yè)盒子」「有道精品課」「企鵲補(bǔ)導(dǎo)」「跟誰學(xué)」などはユニコーン(企業(yè)価値10億ドル以上のベンチャー)入りしている。
業(yè)界は上位社への集約が進(jìn)み、上場2社の業(yè)績は上向きだ。2019年決算を発表した「好未來」は、売上25億6300萬ドル(49.4%増)、利益3億6720萬ドル(85.1%増)と、低収益構(gòu)造から脫しつつある。
■無料開放
新東方は通達(dá)を受け、全國の大學(xué)生に、大學(xué)英語4~6級の正規(guī)課程を無料で開放すると発表した。また、考研英語、考研數(shù)學(xué)、新概念英語、IELTS(アイエルツ)、TOEFL、GREなどの出國、海外留學(xué)テストのエリート課程も同様だ。「停課不停學(xué)」で検索すると、微博(中國版ツイッター)や、學(xué)而思網(wǎng)學(xué)校(好未來傘下の小中學(xué)生向けプラットフォーム)の無償の小中學(xué)生向けライブ授業(yè)がいくつも紹介されている。
オンライン教育のビジネスモデルは、まず無償でファンを獲得し、大きなグループ授業(yè)へと誘い、小グループ、そして最後は1対1の個人授業(yè)までつなげていく。今回は、偶然に宣伝機(jī)會が訪れた。
教育産業(yè)は地域性が強(qiáng)く、しかも発展の程度は不均衡だ。田舎には優(yōu)れた教育資源は何もないが、先進(jìn)地區(qū)では好調(diào)の「好未來」も、二~三線級都市以下の地方都市では、まだ浸透していない。
とにかく教育部の通達(dá)は、業(yè)界にとって神風(fēng)となった。2月に入り、好未來の株価は20%、新東方は10%上昇した。その結(jié)果、好未來の株式時価総額は350億ドルに達(dá)した。これは、検索市場のシェア80%を占めるバイドゥ(百度)に100億ドル差まで迫る水準(zhǔn)だ。しかし、業(yè)界シェアは2%程度にすぎない。これは教育業(yè)界の巨大なキャパシティを表している。そこへ新しいライバルが現(xiàn)れた。IT巨頭である。
■アリババ「釘釘(DingTalk)」大躍進(jìn)
またアリババの「釘釘」、「優(yōu)酷」、テンセントの「騰訊視頻」、バイドゥ(百度)の「愛奇蕓」などのIT巨頭の有力プラットフォームが、続々と進(jìn)入してきたのである。釘釘はオフィスコミュニケーションツール、他は動畫視聴アプリのトップ3で、しかもアクティブユーザー數(shù)(1月、青瓜伝媒)は愛奇蕓6億3000萬、騰訊視頻5億4000萬、優(yōu)酷4億8500萬を誇る。これらが、いずれもオンライン授業(yè)のインフラとなった。
最大の勝者は釘釘である。春節(jié)明けまでは、釘釘は、1000萬社で在宅勤務(wù)用オフィスツールとして使われ、ダウンロード數(shù)は2億だった。ところが、広東省、河南省、山東省、山西省、湖北省など220の地方教育局が釘釘の在宅學(xué)習(xí)計畫に參加を表明した。2萬の小中學(xué)校、1200萬人の生徒をカバーする規(guī)模だ。これによりダウンロードは急増、6億を超えたとみられる。
■まとめ
バイドゥ系の「愛奇蕓」も40余りの教育機(jī)関と提攜し「停課不停學(xué)計畫」を発表、數(shù)多くの無料ライブ授業(yè)を提供しつつある。
IT巨頭の新規(guī)參入により、オンライン教育産業(yè)は、大きく進(jìn)展し、活況を呈している。大都市と地方の教育資源の格差縮小にも寄與するだろう。テレワーク同様、新しいステージへ向かっているのは間違いない。中國の教育に大きな影響を與えそうだ。
■筆者プロフィール:高野悠介
1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株(現(xiàn)パンパシフィック)青島事務(wù)所長、上海事務(wù)所長を歴任、中國貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上?,F(xiàn)在は中國人妻と愛知県駐在。最先端のOMO、共同購入、ライブEコマースなど、中國最新のB2Cビジネスと中國人家族について、ディ-プな情報を提供。著書:2001年「繊維王國上?!箹|京図書出版會、2004年「新?繊維王國青島」東京図書出版會、2007年「中國の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國の一族の中で」Amazon Kindle。
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