2013年10月23日、第26回東京國(guó)際映畫祭（10月17?25日）ワールド?フォーカス部門で、香港映畫「激戦」が上映された。総合格闘技（MMA）をテーマに、心に傷を負(fù)った男2人の奮闘と再起を描く。映畫祭に合わせて來日したダンテ?ラム（林超賢）監(jiān)督は「人がいかに困難を乗り越えるか。私の人生観に関連している」と語(yǔ)った。

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物語(yǔ)の舞臺(tái)はマカオ。かつてチャンピオンとして無敵を誇ったファイ（ニック?チョン＝張家輝）は、落ちぶれて借金取りに追われる日々を送る。富豪の息子チー（エディ?ポン＝彭于晏）は、父の會(huì)社が倒産。格闘技で賞金を稼ぐため、ファイにコーチを頼み込む。やがて2人はタッグを組み、一発逆転の大勝負(fù)に打って出る。

ニック?チョン、エディ?ポンが厳しいトレーニングを経て、見事な肉體とアクションを見せる?！弗萤`スト?ストーカー 証人」（08）、「コンシェンス 裏切りの炎」（10）、「密告?者」（10）、「ブラッド?ウェポン」（12）など骨太な物語(yǔ)が得意な監(jiān)督が、その手腕をいかんなく発揮した作品だ。

──主演のニック?チョンは、監(jiān)督の「ビースト?ストーカー 証人」で、見違えるような演技を見せた。何が転機(jī)になったと思うか。

彼とは2001年に知り合い、コメディー映畫（「走投有路」）を撮った。とても楽しかったが、あんな厳粛な芝居で喜劇に出る俳優(yōu)は初めてで、とても驚いた。その後もたびたびやり取りがあり、「証人」に至った。

彼はどこかでチャンスを待っていたのではないか。しっかりした演技、それまでと違う自分を見せたかったのでは。自分の殻を打ち破り、コメディー専門のイメージを変えたかったのだろう?！冈^人」では、ためにためたものを一気に爆発させたようだった?！冈^人」が転機(jī)に見えるのは、そのせいかもしれない。

──以後続けて起用している理由は。

彼と私は物の考え方がよく似ている。長(zhǎng)い付き合いで、監(jiān)督と俳優(yōu)として互いを信じている。文字や言葉で表せない信頼だ。だから私は「彼にはこれができるはず」と考えるだけでいい。逆に彼は私の作品に出ることで、それまでと違う効果を期待している。私にとって彼も、想像以上のことを見せてくれる俳優(yōu)だ。だから起用を続けている。

──監(jiān)督の作品は男と男の物語(yǔ)だったり、失敗を背負(fù)った人間が主人公であることが多い。なぜか。

私の人生観に関連している。人は誰(shuí)でも失敗や困難、問題を経験する。しかもそれらは常に身の回りで起きる。人生で前に進(jìn)むためには、困難をいかに克服するかが大切だ。人が困難を打ち破る狀況が大好きなんだ。だから結(jié)果的に物語(yǔ)がそうなるのだと思う。

──腳本家のジャック?ンとは、どんな形で物語(yǔ)を作っていくのか。

だいたい私がアイデアを思いつき、彼に話して書いてもらうことが多い。彼は學(xué)校を出た直後から私と一緒に働いている。非常に重要なパートナーだ。感覚や情景などさまざまなことを話し合う?！弗芝楗氓?ウェポン」（12）以降は私も書きたくなり、自分で書くことも増えた。

──監(jiān)督の作品は社會(huì)派の側(cè)面を持ちつつ、娯楽作品として楽しめる。香港映畫界を取り巻く環(huán)境は変わり続けているが、「こういう映畫は撮りたくない」と考えることはあるか。

テーマは自分で考えるものだ。人から與えられたテーマは撮れない。あくまで自分が思いついた話で映畫を作る。どんな方向性であれ、人から押し付けられたものは撮れない?！钢袊?guó)でも、香港でも、日本でも売りたい」と考えて撮るのでは、結(jié)局混亂するだけだ。中國(guó)なら中國(guó)だけ考えればいい。次の（香港で起きた警官殺害事件が題材の）「魔警（原題）」は、中國(guó)當(dāng)局の検閲をパスしないかもしれないが、まずは作ってみる。通らないなら仕方がない。

市場(chǎng)を先に考えるのではなく、自分の感性に従い、冷靜に物語(yǔ)を作っている。あくまで自分が何を見せたいかが重要だ。商業(yè)的に撮るのもいいし、中國(guó)に合わせて撮るのもいいが、自分の発想でなければ意味がない。いい映畫に地域性はなく、どこの國(guó)の人が見ても面白いものだ。

──監(jiān)督自身が好きな映畫監(jiān)督や作品は。

リンゴ?ラム（林嶺東）監(jiān)督の作品。好きでよく見てきた。中國(guó)の検閲制度がなければ、僕の方がもっと激しい作品を撮るかもしれないね（笑）。（文/遠(yuǎn)海安）