アメリカ空軍は、F-35ステルス戦闘機(jī)で日本の自衛(wèi)隊(duì)との相互運(yùn)用性をより高めようとしている。米空軍協(xié)會(huì)の機(jī)関誌『エアフォースマガジン』（2020年3月號(hào)）が伝えている。

今後5年以內(nèi)に、太平洋地域ではF-35統(tǒng)合打撃戦闘機(jī)（Joint Strike Fighter）が200機(jī)以上になる。そのうちの70パーセントが、アメリカ以外の國(guó)によって所有され、運(yùn)用されるものだ。日本はF-35A?105機(jī)とF-35B?42機(jī)の合計(jì)147機(jī)を調(diào)達(dá)しようとしている。これはアメリカにとって、単獨(dú)では最大のF-35の海外顧客となる。

アメリカの太平洋空軍は現(xiàn)在のところ十分な數(shù)のF-35を持っていない。そのため、同盟國(guó)とのF-35の相互運(yùn)用は、決定的に重要な課題となっている。

「F-35は、我々が持つ他のどんなプラットフォームにもできない異なったレベルの連攜をおこなうことができます」

マイケル?マイルズ大佐は言う。マイルズ大佐は第388戦闘航空団メンテナンス?グループの指揮官である。ユタ州ヒル空軍基地に駐屯する第388戦闘航空団は、F-35を運(yùn)用する戦闘部隊(duì)である。

すべてのF-35部隊(duì)は、訓(xùn)練、技術(shù)データ、ツール、共通プログラム?サポート基盤を共有する、とマイルズ大佐は言う。

去年の12月に、マイルズ大佐と米空軍の他の7人が、日本の三沢基地まで飛んでいる。これは2日間のF-35メンテナンス?シンポジウムのためだった。そこでは、F-35についての特別なメンテナンス任務(wù)についての実地訓(xùn)練はもちろんのこと、ブリーフィングや話し合いもおこなわれた。

ヒル空軍基地からやってきた人たちの中には、パイロット?チーフやメンテナンス士官、ステルス（低観測(cè)性）の専門家も含まれていた。

「第388メンテナンスグループは、卓越した経験と知識(shí)をもっています」

航空自衛(wèi)隊(duì)の武器弾薬員（匿名希望）が言った。

「わたしたちは、多くのことを?qū)Wびました」

彼は、兵器裝填についての実施訓(xùn)練を楽しみにしていたという。

「今回のことは、日本とアメリカの相互運(yùn)用に役立つとおもいます」

F-35は、パイロットが飛ばすときにも、地上でメンテナンスをするときにも、ユーザー間で相互運(yùn)用ができるように設(shè)計(jì)されている。

「Koku Jieitaiの隊(duì)員たちがアメリカ空軍のF-35をメンテナンスして出撃させたり、逆に（アメリカ側(cè)が日本のF-35を同じように）したりする將來(lái)を、わたしは心に描いています」

在日米軍、兼第5空軍司令官ケビン?シュナイダー空軍中將が言った。

ここ數(shù)年における中國(guó)軍の増強(qiáng)には目をみはるものがある。一方で、世界に対するアメリカの相対的な軍事力は、衰え続けている。これまでアメリカ空軍はその戦闘戦力の規(guī)模を縮小しつづけてきた。2019會(huì)計(jì)年度にアメリカ空軍が運(yùn)用したのは55個(gè)戦闘飛行隊(duì)だった。これは、1989年の戦闘戦力のほぼ半分である。

グローバルに展開(kāi)するアメリカ空軍にとって、全戦力を一箇所の紛爭(zhēng)に投じることは、なかなかできない。もはやアメリカは同盟國(guó)の助けなしには、北朝鮮やイラン、その他を睨みながら、中國(guó)やロシアを抑止し続けることが不可能になりつつある。今日の同盟國(guó)における空軍基地でのメンテナンスを含めたF-35の密接な相互運(yùn)用の取り組みも、その一環(huán)として考えられる。

F-35ステルス戦闘機(jī)による異國(guó)間の密接な連攜については、月刊『軍事研究』（ジャパン?ミリタリー?レビュー、2019年12月號(hào)）の拙稿にも、いくらか書いている。もし、ご興味がある方がいれば、參照していただければ幸いである。

アメリカは、中國(guó)との紛爭(zhēng)で想定される戦場(chǎng)への距離の遠(yuǎn)さにも悩んでいる。一般的な戦術(shù)戦闘機(jī)にとって、距離の遠(yuǎn)さは非常に過(guò)酷である。今年1月に公開(kāi)された米國(guó)のCSBA（戦略予算評(píng)価センター）による研究（Five Priorities for the Air Force’s Future Combat Air Force）によれば、活動(dòng)する基地が遠(yuǎn)くなれば、必要になる戦闘機(jī)と空中給油機(jī)の數(shù)は、幾何級(jí)數(shù)的に増大するという。

そのため、たとえ中國(guó)の非常に數(shù)多くのミサイルの射程內(nèi)であったとしても、日本などを含めた、より前方の航空基地に航空戦力を分散して展開(kāi)することをCSBAは推奨している。

グアムから臺(tái)灣海峽付近と、オーストラリアの北にある基地から南シナ海のスプラトリー諸島近辺への距離は、だいたい同じで、1600海里くらいである。CSBAの見(jiàn)積もりによれば、片道1600海里の距離にある周回ポジションに常に4機(jī)の戦闘空中哨戒（CAP）を維持するためには、24機(jī)以上の任務(wù)即応體制にある戦闘機(jī)が必要になるという。このCSBAの見(jiàn)積もりでは、最大12時(shí)間連続という単座戦闘機(jī)のパイロットには過(guò)酷な飛行任務(wù)が想定されており、毎日繰り返すことによるパイロットの疲労などは考慮されていない。

たしかに、アメリカ空軍省公式の『飛行オペレーション：一般的な飛行ルール』（空軍インストラクション 11-202 Volume 3、2019年10月）では、単座戦闘機(jī)パイロットの飛行任務(wù)は1日12時(shí)間を超えるべきではないとはされているものの、30日や90日間の飛行時(shí)間はもっと厳しく厳しく制限されている。最近では、アメリカ空軍の深刻なパイロット不足がたびたび報(bào)じられているが、たとえ1機(jī)あたり1．5人のパイロットを確保できたとしても、CBSAの見(jiàn)積もりでの出撃レートを長(zhǎng)期間維持するのは難しいだろう。

また、戦闘機(jī)は、所有している全機(jī)が任務(wù)即応體制をとれるわけではない。たとえば、アメリカ空軍のF-22Aステルス戦闘機(jī)は現(xiàn)在総數(shù)186機(jī)であるが、アップデート中や訓(xùn)練用などで、戦闘のためのシステムが完全でない機(jī)體も少なくない。F-22Aの戦闘任務(wù)優(yōu)先機(jī)は123機(jī)で、近年の任務(wù)遂行可能率から考慮すると、任務(wù)即応體制がとれるのは62機(jī)程度にすぎない。

F-35ステルス戦闘機(jī)は多様な任務(wù)をおこなえる柔軟性がある。一方で、F-22ステルス戦闘機(jī)は空対空戦に最適化されている。

かつて、ロバート?ゲーツ國(guó)防長(zhǎng)官（當(dāng)時(shí)）は、F-22のことを、可能性のあるひとつかふたつのシナリオだけに役立つ「ニッチな銀の弾丸」であるとして批判した。當(dāng)時(shí)、脅威が増大していくと考えられていたのは、ならずもの國(guó)家（ローグステート）や、短中距離弾道ミサイルだった。これらの敵がもつ空軍戦力は、アメリカよりはるかに劣ると考えられた。

1980年代には、元々F-22は750機(jī)が必要だと宣言されていた。後にこの數(shù)は442機(jī)から381機(jī)と、段階的に縮小されていく。さらに予算カットや計(jì)畫の遅延、他の數(shù)々の厄介事の後、2009年にF-22の生産の上限は、結(jié)果的に187機(jī)と決められてしまった。

アメリカ空軍の研究では著名なデビッド?デプチューラ中將（退役）等は、ミッチェル研究所のレポート（Ensuring the Common Defense：The Case for Fifth Generation Airpower，2019．4）で、ゲーツの判斷は間違っていたと書いている。將來(lái)の戦爭(zhēng)は、イラクやアフガニスタンで経験してきた低強(qiáng)度の紛爭(zhēng)のライン上にあるとゲーツは単純に信じこんでいたが、それは酷い判斷ミスだったとしている。

アメリカ國(guó)防総省が発表した2018年の國(guó)家防衛(wèi)戦略（NDS：National Defense Strategy）では、これまでおこなってきた対ゲリラ?反亂勢(shì)力に対する軍事作戦から、中國(guó)やロシアのような強(qiáng)國(guó)との競(jìng)爭(zhēng)へと重點(diǎn)を変えるとなっていた。

■筆者プロフィール：洲良はるき

大阪在住のアマチュア軍事研究家。翻訳家やライターとして活動(dòng)する一方で、ブログやツイッターで英語(yǔ)?中國(guó)語(yǔ)の軍事関係の報(bào)道や論文?レポートなどの紹介と解説をしている。月刊『軍事研究』に最新型ステルス爆撃機(jī)「B-21レイダー」の記事を投稿。これまで主に取り扱ってきたのは最新軍用航空機(jī)関連。

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