アマゾンのサイトを見ると、このオンライン小売大手が在宅勤務(wù)でフルタイムの職種1000以上の情報(bào)を発信していることに気づく。技術(shù)開発、販売、運(yùn)営、人的資源などさまざまな職種がある。これは個(gè)別の事例ではなく、フランスでもこのほど新しい労働法が制定され、テレワークの規(guī)定が緩和された。2018年にはフランス企業(yè)のテレワークが前年より25％増加したという。在宅勤務(wù)が徐々に流行して、「おうち経済」が注目を集めている。（文：王褘?西南財(cái)経大學(xué)工商管理學(xué)院教授。人民日?qǐng)?bào)に掲載）

「おうち経済」とは、簡(jiǎn)単に言えば家の中に「こもった」?fàn)顟B(tài)で行われる経済であり、在宅消費(fèi)や在宅勤務(wù)が含まれる。日本では、特定の層の消費(fèi)內(nèi)容と消費(fèi)モデルがある種の在宅消費(fèi)文化を定義づけるだけでなく、アニメ、電子ゲーム及び周辺産業(yè)の発展も直接推進(jìn)した。1970年代の米國(guó)では、環(huán)境汚染と交通渋滯のため、人々はテレワークによって通勤地獄から抜け出したいと考えた。今やインターネットと情報(bào)技術(shù)（IT）が普及して大衆(zhòng)の消費(fèi)モデルと労働モデルが根本的に変化し、これまで集中していた消費(fèi)と労働が遠(yuǎn)隔?オンラインモデル、分布式モデル、個(gè)人型モデルに取って代わられた。こうして今や「おうち経済」はデジタル化の時(shí)代に突入した。

「おうち経済」の市場(chǎng)規(guī)模はどれくらいか。在宅消費(fèi)の中では、オンラインショッピングが盛んで、ここ數(shù)年急速に成長(zhǎng)するO2O（オンラインツーオフライン）の訪問サービスも大きく寄與する。予測(cè)では、19-23年の世界のオンライン外食デリバリー市場(chǎng)の年平均成長(zhǎng)率は15％を超えるという。テレワーク市場(chǎng)も同じように大規(guī)模なものになる。米國(guó)の人材紹介會(huì)社のケリーサービスが行った調(diào)査研究によると、世界では回答者の4分の1以上が「1週間の労働時(shí)間の一部をテレワークに當(dāng)てている」と答え、アジア太平洋地域ではこの割合がさらに高く37％に達(dá)したという。

技術(shù)は「おうち経済」の持続的成長(zhǎng)を駆動(dòng)する重要な要因だ。インターネット、SNS、モバイルアプリケーションが物理的な空間の限界を打ち破り、距離の遠(yuǎn)近が問題ではなくなった。仮想現(xiàn)実（VR）、拡張現(xiàn)実（AR）、センサー技術(shù)を利用して、人々は家にいながら美しい景色やスポーツを楽しめるようになった。醫(yī)療や資産運(yùn)用、教育のオンライン化は大きな流れで、スマートフォン、スマートスピーカー、家庭用コミュニケーションロボットの功績(jī)は計(jì)り知れない。5G、クラウドコンピューティング、テレビ會(huì)議、オンライン協(xié)力技術(shù)及び各種のオンラインの応用がなければ、テレワークはまだニッチ市場(chǎng)の段階にとどまっていただろう。技術(shù)と産業(yè)が相互に作用し合い、非常に大きな需要がビジネスモデルのイノベーションを促し、産業(yè)の変革を推進(jìn)し、産業(yè)の発展が技術(shù)の最適化と成熟をさらに促進(jìn)した。

一部の伝統(tǒng)的産業(yè)にとって、「おうち経済」は一種の「破壊的イノベーション」だ。これまで多くの人が集まっていた伝統(tǒng)的な小売、外食、観光、ジム、教育などの業(yè)界が受ける圧力が日に日に増大している。しかしそれによって人々の消費(fèi)ニーズが抑制されることはなく、消費(fèi)と生活のスタイルが再構(gòu)築された。こうした転換は企業(yè)のモデル転換に向けた新たな成長(zhǎng)の可能性を切り開いた。小売企業(yè)はデジタル化を方向性とするモデル転換を通じて、オフラインの単一ルートモデルから全ルート型モデルへと転換し、製品を中心にしたモデルから消費(fèi)者が中心のモデルへと転換した。テレワーク、遠(yuǎn)隔醫(yī)療、オンライン教育といった新興産業(yè)の発展が今や急成長(zhǎng)の段階に入っている。

しかし「おうち経済」の発展は挑戦にも直面している。第1に、企業(yè)はユーザーの體験と効率との矛盾のバランスを取り、消費(fèi)者が家にいながら優(yōu)れたサービスを受けられるようになり、社員のテレワークもスムーズに協(xié)働できるようにしなければならない。これと同時(shí)に、ビジネスの効率と価値についても考えなければならない。第2に、企業(yè)は協(xié)力不足による効率の低下を避けなければならない。小売やEC企業(yè)のフロントエンドである配送と引渡しには、バックエンドである供給チェーンと生産プロセスがペースを合わせて協(xié)力する必要がある。個(gè)人のテレワークには、部門、會(huì)社、協(xié)力パートナーなどの協(xié)力と支持が必要だ。物理的空間が分割され広い範(fàn)囲に分布するようになったことは、「おうち経済」のバックエンドにあるチェーンシステムにより厳しい協(xié)力の要求を突きつけたといえる。

クラウドコンピューティング、モノのインターネット（IoT）、ロボット、人工知能（AI）などの技術(shù)の応用が日に日に成熟し、効率を制約する要因が徐々に消滅するのにともなって、「おうち経済」もこれからさらに歓迎されるようになるだろう。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS）