1982年「一帯一路」の重要地帯である新疆ウイグル自治區(qū)を訪問、86年から「キジル千仏洞」修復(fù)保存協(xié)力を開始。その過程でニヤ遺跡の重要性に著目し、1988年「日中共同ニヤ遺跡學(xué)術(shù)調(diào)査」を新疆文化庁と開始した。トラックで1日ラクダで3日、ようやく遺跡に到達(dá)した。

わずか2日の滯在であったが、遺跡中心部を観察してまわり、概要を把握するとともに、地表散布遺物の収集を開始し、日中雙方とも調(diào)査の必要性を確認(rèn)。以降調(diào)査の協(xié)議書を新疆文化庁長(zhǎng)と交わした。次年度以降も調(diào)査規(guī)模を順次拡大し継続。

沙漠のない日本の皆様には想像もできないであろう調(diào)査の困難さを紹介したい。大量の食糧や調(diào)査器材を運(yùn)び込まねばならない、例えば日中隊(duì)約60人が約3週間調(diào)査で必要とする水は5トン。短い春は砂嵐が吹き荒れ、夏は火を使わなくても目玉焼きができるほどの灼熱、冬は零下30度を超える極寒、調(diào)査に適した10～11月でも一日の溫度差は40度にも。多額の資金。そして、中國(guó)政府の各種許可取得。

調(diào)査研究分野が多領(lǐng)域にわたるため一大學(xué)だけでは対応できず、多數(shù)の研究機(jī)関の參加が必要、その調(diào)整も一苦労。日本から佛教大?龍谷大?京都造形蕓術(shù)大?國(guó)立歴史民俗博物館?奈良文化財(cái)研究所?科學(xué)技術(shù)庁?早稲田大?京都大?國(guó)學(xué)院大?関西大?関西外國(guó)語(yǔ)大?京都市埋蔵文化財(cái)研究所?大阪市文化財(cái)協(xié)會(huì)?長(zhǎng)岡京市埋蔵文化財(cái)センター?橿原考古學(xué)研究所?六甲山麓遺跡調(diào)査會(huì)など。中國(guó)からは新疆政府?新疆文化庁?新疆文物局?新疆文物考古研究所?新疆博物館?國(guó)家文物局?北京大?華東師範(fàn)大?中國(guó)科學(xué)院?中國(guó)社會(huì)科學(xué)院?中國(guó)文物研究所など。さらにサポート隊(duì)としてラクダ使い?運(yùn)転手?コックも參加。心からの感謝を表したい。

文物保護(hù)費(fèi)をふくむ多額の費(fèi)用はどうしたか？文科省助成金や佛教大補(bǔ)助金?個(gè)人寄付を頂いた。感謝しきれない。しかし、それらでは賄いきれず、殆どは私費(fèi)でやり繰りした。給與はもちろん退職金でも足りず、所有株も売卻し注ぎ込んだ。

數(shù)年単位の協(xié)議書を度々交わし、調(diào)査継続。著々と実績(jī)を積み上げた。1994年1月29日、中國(guó)と外國(guó)との共同調(diào)査として最大規(guī)模のニヤ調(diào)査を全面的支持してきた國(guó)家文物局（文化庁相當(dāng)）は、張徳勤局長(zhǎng)名で発掘許可を発出した。國(guó)家文物局令による中國(guó)全土で外國(guó)隊(duì)への発掘許可第1號(hào)である。待望の許可であり、李東輝新疆政府副主席列席のもと、同日、筆者と解耀華新疆文化庁書記が94～96年分協(xié)議書に調(diào)印。日本側(cè)は佛教大學(xué)に「ニヤ遺跡學(xué)術(shù)研究機(jī)構(gòu)」を設(shè)立した。

■筆者プロフィール：小島康譽(yù)

浄土宗僧侶?佛教大學(xué)內(nèi)ニヤ遺跡學(xué)術(shù)研究機(jī)構(gòu)代表?新疆ウイグル自治區(qū)政府文化顧問。1982年から新疆を150回以上訪問し、多民族諸氏と各種國(guó)際協(xié)力を?qū)g施中の日中理解実踐家。
ブログ「國(guó)獻(xiàn)男子ほんわか日記」
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