毎年、3月下旬になると、地元の上海人がこぞって行列をつくるのが、「青団（チン?トゥアン）」。青団とは、日本でいう草団子のことで、見た目はきらきらと光沢のあるきれいな緑色をしている。

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日本の草団子の緑色を想像すると、こちらの青団は、かなりビビッドな緑色だ。中に包む餡の仕上げにラードを加えているのが特徴。

青団は、上海人が清明節(jié)（ヂン?ミン?ジィエ/せいめいせつ）に好んで食べる伝統(tǒng)的な食べ物で、清明節(jié)前後には、各店が、ネットで話題になるようなオリジナルの餡を販売し、行列をつくっている。ただ、清明節(jié)で食べるものは、各地でそれぞれ違うようだ。

清明節(jié)は、日本のお盆にあたり、年に一度、ご先祖のお墓參りをする日で、中國(guó)の祝日でもある。今年の清明節(jié)は、4月4日。中國(guó)の法定休日制度で、4月4日—6日が清明節(jié)の3連休だ。

とはいっても、今年は新型コロナウイルス感染拡大抑制のため、お墓參りも人數(shù)制限があり、事前予約制を採(cǎi)用したり、ネット上でお墓參りサービスを提供したりと、例年とはちがうお墓參りの光景になりそうだ。

上海では、1月発動(dòng)の感染癥に対する最大限の警戒を示す「重大突発公共衛(wèi)生事件一級(jí)（重大かつ突発的な公共衛(wèi)生事件一級(jí)）」が3月24日より、二級(jí)に引き下げられたが、海外からの入國(guó)者によるウイルス感染者數(shù)が増えている中、まだまだ油斷はできないということで、上海で一番にぎやかな歩行者天國(guó)の「南京東路」でも人影はまばら。例年ならば、大行列をつくる老舗「沈大成（シェン?ダー?チェン）」の店頭もさびしいかぎりだ。

各店舗のPOPに「前の人と1メートル以上離れて並んで下さい」という注意書きがある。稼ぎ時(shí)に大きな打撃を受けていると思うが、それでも、商魂たくましく、オンライン販売や恒例になった新商品の開発などで消費(fèi)者に積極的にアピールしている。

さて、青団の定番は小豆餡だが、ここ數(shù)年は、バラエティに富んだ餡が話題となり、各店舗が競(jìng)って、「網(wǎng)紅（ワン?ホン/ネット上で人気があり、影響力のある人やものを指す）」になるような餡を開発し、販売している。

初めて販売されたときは、かなり衝撃的で話題となった、元祖？「網(wǎng)紅青団」の塩漬け卵と肉のでんぶ入り餡の青団（咸蛋黃肉松青団）も、今ではすっかり各店の定番となり、コンビニでも手に入るようになった。

今年のユニークなところでは、新雅粵菜館のバターカシューナッツ餡の青団がネットで話題だ。また、老舗レストランの杏花樓は、他店同様、オンラインショップで紫芋やピンク色でかわいいイチゴ味の青団など例年のヒット商品を販売している。

青団は、お店によっては1個(gè)から購(gòu)入することができ、身近なところではコンビニでも購(gòu)入できるので、いろいろな味を手軽に楽しむことができる。（提供/フライメディア）