中國の國家統(tǒng)計(jì)局が17日発表した2020年1～3月期の國內(nèi)総生産（GDP）実質(zhì)成長率は前年同期比マイナス6．8%だった。四半期ごとの成長率がマイナスになるのは、統(tǒng)計(jì)を取り始めた1992年以降初めてで、新型コロナウイルスの感染拡大が大きく影響した。

中國政府は1月23日から、新型コロナウイルス肺炎が世界で初めて確認(rèn)された武漢市湖北省武漢市を封鎖し、全國的に移動制限を課す強(qiáng)力な感染防止策をとった。その結(jié)果、1月下旬以降の経済活動を犠牲にすることになった。

4月8日、この封鎖措置が2カ月半ぶりに解除された。世界各國での被害が強(qiáng)まる中、中國は厳しい狀況を脫し日常に復(fù)帰しつつある。

航空や鉄道、道路などの交通網(wǎng)が本格的に再開してヒトやモノの流れが常態(tài)化し、中國経済全體を支える主力の自動車産業(yè)やハイテク産業(yè)も回復(fù)。大半の飲食店が営業(yè)を再開した。各都市の移動狀況に関するビッグデータ解析によると、一部地域をのぞいて移動量はほぼ前年並みに復(fù)活していることがわかる。

封鎖解除に當(dāng)たって役立ったのは、QRコードの色で識別する「健康コード」の導(dǎo)入。身分証明書番號などと健康狀態(tài)、行動履歴をスマホで一括管理し、感染者が出れば周辺にいた人を特定し、すぐに検査や隔離ができる。新型コロナ情報(bào)の開示の遅れが世界的流行につながったが、その後の防疫対策では武漢市封鎖やデジタル監(jiān)視システムの活用など、人類史上前例のない中國の強(qiáng)硬策は成果を挙げたといえる。

◆14億人消費(fèi)と次世代投資に活路

中國の孔鉉佑?駐日大使は「人口14億人超の消費(fèi)により中國経済は復(fù)活しつつある」と強(qiáng)調(diào)。今回の新型コロナウイリス禍の局面で「無人店舗、遠(yuǎn)隔醫(yī)療、オンライン教育、新エンタテインメント、AI（人工知能）、5G（次世代通信規(guī)格）、EV（電気自動車）、ビッグデータなど新しい経済の形態(tài)が生まれている」と指摘。巨額投資と相まって大きな成長エンジンになると見ている。

景気のV字回復(fù)を図るため、金融?財(cái)政政策を総動員。20年末で打ち切る予定だった電気自動車（EV）など新エネルギー車への自動車取得稅の免稅措置と1臺當(dāng)たり1萬元（約15萬円）以上の補(bǔ)助金の支給を2年間延長する。稅金や社會保険料の納付延期、テナント料の免除といった施策に続き、中國各地で導(dǎo)入されているのが電子商品券だ。申請から受け取りまですべてスマホ一臺で完結(jié)するという簡便さだ。

◆外國からの流入感染を警戒

ただ武漢には無癥狀の感染者がなお存在。海外からの感染者の帰國とともに、中國での感染拡大「第2波」があるとの見方も根強(qiáng)い。特にロシアからの陸路での帰國者を警戒、中露國境が封鎖された。孔大使も「直面している?yún)棨筏ふn題は外國からの流入感染である」と警戒している。

IMF（國際通貨基金）が発表した経済見通しによると、中國の成長率は2020年に1．2％と歐米や日本などの先進(jìn)國が軒並み5％以上のマイナスとなる中でプラスを確保。21年には9．2％に急回復(fù)すると見込んでいる。中國現(xiàn)地のシンクタンク幹部は「4月中旬に中國経済のサプライチェーンの80％が回復(fù)、設(shè)備稼働率と生産性も急速に向上した。外需依存度は低下しており、復(fù)興消費(fèi)が大きく寄與する」と強(qiáng)調(diào)?！缸罱Ｍ猡斡辛ν顿Y家がテンセントなどの株をこぞって購入しており、投資家の対中積極姿勢は回復(fù)した」とし、3月後半には既に投資資金70億ドル（約7530億円）が中國市場に戻っているという。（八牧浩行）