2013年11月27日、南京でこのほど開催された「中國現(xiàn)代建築設(shè)計(jì)発展戦略ハイレベルフォーラム」で、中國工程院院士の程泰寧（チョン?タイニン）氏や崔●(ツイ?カイ、●＝りっしん偏に「豈」)氏などが現(xiàn)在の建築界の現(xiàn)狀を痛烈に批判した。北京晨報(bào)が伝えた。

【その他の寫真】

▼4カ月で世界一の高層ビルを完成させる計(jì)畫

昨年、中國の建設(shè)會(huì)社「遠(yuǎn)大可建科技」が湖南省長沙市で、世界一の高さのビル「天空の城（Sky City）」の建設(shè)を計(jì)畫。202階建て、高さ838mの同ビルを、 わずか4カ月で完成させるとした。

建設(shè)の時(shí)間がこれほど速いとなると、プランデザインに充てる時(shí)間はさらに短くなる。同計(jì)畫は結(jié)局実現(xiàn)しなかったが、どうして、これほどまでに工程を焦った計(jì)畫が出たのだろう？単なる売名行為だろうか。同院の何鏡堂（ホー?ジンタン）院士は、「1つは模倣の氾濫。國外の美しい建築物や獨(dú)創(chuàng)的な建築物を見ると、それを模倣したくなる。次に、シンボル化がある。現(xiàn)在、建築物には民族の特色が求められ、それを機(jī)械的に伝統(tǒng)文化のシンボルとしようとする」と指摘している。

▼小都市も海外の建築士を招聘

ここ20年、中國のランドマークのほとんどは外國人が設(shè)計(jì)したものだ。

南京市の東南大學(xué)などの機(jī)構(gòu)が2013年に実施したある調(diào)査では、上海の建築物26棟のうち、香港の設(shè)計(jì)師が設(shè)計(jì)したものが3棟で、それ以外は全て西洋の建築士の設(shè)計(jì)だったことが分かった。

西洋の建築士を招聘する波は現(xiàn)在、大都市から小都市にまで波及している。そして、中國國外の建築士の招聘により、西洋建築の価値観や文化理念が街のあらゆるところで見られるようになっている。

中國建設(shè)部の元副部長である、中國建築學(xué)會(huì)の宋春華（ソン?チュンホア）理事長は、「『ホワイトハウス』や、『エトワール凱旋門』、『古代ローマ建築』、『イタリアンガーデン』などの影響を受けた建築物が各都市で見られる。これは理解できない情景」と非難している。

▼奇抜路線に走る都市の建築物

中國各地では最近、攜帯をモチーフにしたビルやフグの形をしたモニュメント、小判にも見えるビルなど、奇抜な形狀のビルが「突っ込み」を呼んでいる。一般市民は、その必要性に疑問の聲を上げている。

宋理事長も、「世界一の高さを競うか、非常に奇抜かのどちらか」とし、「現(xiàn)在、ランドマークに対する見方の方向性が変わってしまった都市も多く、公共の建築物も中國らしさを失った。そして、虛栄心に満ち、建築物の『雑技』を演じているかのようだ。しばらく前までは、ラスベガス風(fēng)やディズニー風(fēng)が流行し、今はドバイ風(fēng)、脫構(gòu)築主義建築などが流行している。ある中部都市の文化センターは、全て非線形的手法を採用しており、全體が混亂している」と嘆く。

ある設(shè)計(jì)の専門家は、広東省珠海市の美術(shù)館の入札評価會(huì)を例に挙げ、「7プランのうち、4プランがねじ曲がった表面やラインだった。東部には、『東洋のドバイ』にしたいとまで言っている都市もある」と指摘している。

程氏は、「模倣建築や奇抜な形狀のビル、大きさや西洋化を競う建築物、必要基準(zhǔn)を超えた建築物がどうして出來てしまうのか。市民が疑問に感じて當(dāng)然。これらの責(zé)任を全て建築士に押し付けるのは不公平。これら全ての発想と最終決定は往往にして各級の指導(dǎo)者が下している」との見方を示した。

▼奇抜な形狀のビル

▽小判のようなビル

広東省広州市にある川、珠江のほとりに小判の形をした金色のビルが建っている。専門家は、「小判の形は『成り金』を連想させる」と指摘している。一方、同プロジェクトのチーフエンジニアは『玉璧』がモチーフであるとし、設(shè)計(jì)者はイタリア人としている。

▽フグ塔

今年9月に江蘇省楊中市で開催された第8回江蘇省園林（ガーデ二ング）博覧會(huì)の重要なシンボルとなった金に輝く「フグ塔」は、その名の通りフグの形で、同市の新たなランドマークとなっている。

▽攜帯をモチーフにしたビル

最近、中國では雲(yún)南省昆明市にある攜帯電話をモチーフにしたビルがメディアによって報(bào)道され、話題になっている。同ビルの窓は攜帯のプッシュボタン、ガラス張りの最上階が攜帯の畫面に見たてられている。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/KN?編集/武藤）