Record China 2013年12月9日(月) 14時(shí)2分
拡大
中國(guó)中央電視臺(tái)(CCTV)のプロデューサー?王青雷氏がマイクロブログでの発言を理由に退職させられた後、SNSで「サヨナラ、CCTV――この時(shí)代にちょっとばかりの“本當(dāng)の言葉”を殘しておく」との文章を発表、反響を呼んでいます。寫(xiě)真はCCTV社屋。
(1 / 2 枚)
中國(guó)中央電視臺(tái)(CCTV)のプロデューサー?王青雷(ワン?チンレイ)氏がマイクロブログでの発言を理由に退職させられた後、SNSで「サヨナラ、CCTV――この時(shí)代にちょっとばかりの“本當(dāng)の言葉”を殘しておく」との文章を発表、反響を呼んでいます。
【その他の寫(xiě)真】
日本メディアも報(bào)じていますが、一番詳しく報(bào)じているのが時(shí)事通信の記事「國(guó)営テレビに決別宣言=報(bào)道番組プロデューサー、『信頼失った』―中國(guó)」です。
「中央テレビを含めた伝統(tǒng)メディアが敗北した原因は、國(guó)家と國(guó)民に対して勇気を持った真実の聲を伝えず、民衆(zhòng)の尊敬と信頼を得られなかったからだ」と述べ、真実を伝えなかった悔いをにじませた。國(guó)営メディア內(nèi)部にいた當(dāng)事者が、報(bào)道體制そのものを批判する文章を発表するのは異例。権力の厳しい言論統(tǒng)制の中で、真実を伝えられない記者や編集者の苦しみが高まっている表れでもある。
原文はすでに削除されていますが、削除されたマイクロブログのつぶやきを保存する自由微博で見(jiàn)ることができます。長(zhǎng)文ですが、かなり面白いので中國(guó)語(yǔ)が読める人はどうぞ。
■「世界一視聴者が多い番組」で一個(gè)人の不祥事を大々的に報(bào)じる
それでですね、短くまとめられた日本語(yǔ)の報(bào)道だけを見(jiàn)ていると、「報(bào)道の自由を重視する異端児がCCTVの方針を批判して追放された」的な印象を受けるわけですが、全文を読むともうちょっと事情は複雑かつ面白いのです。
まず第一に王さんがやめさせられた理由について。
今夏、中國(guó)政府はネット取り締まりキャンペーンを大々的に展開(kāi)しました。その一つが「大V批判」。大Vとはフォロワー10萬(wàn)人以上の認(rèn)証アカウントの意味、転じて「ネットの著名人」という意味になりますが、そうした「大V」にも社會(huì)的責(zé)任がある、デマを流す「大V」を取り締まるキャンペーンが行われ、ネット有名人が次々と逮捕されます。福島香織さんの記事「中國(guó)の大がかりな『デマ退治』 ネットユーザーはデマを流した方に味方する」がこのあたりの事情を詳しく解説しています。
その中でも王さんが特に問(wèn)題視したのは大Vの一人にしてエンジェル投資家、中國(guó)系米國(guó)人の薛蠻子の事件。売春していた、亂交パーティーを開(kāi)いていたとして「聚衆(zhòng)淫亂罪」で逮捕されます。政府批判の言論人潰しが目的だったのは明らかですが、売春という別件で逮捕したわけです。言論そのものをターゲットに米國(guó)人を逮捕するのはまずかったということかもしれませんが。
CCTVはこの逮捕劇を全力で支援。“世界一視聴者が多いテレビ番組”こと、夜7時(shí)のニュース番組?新聞聯(lián)播で3分間にわたり売春の詳細(xì)を報(bào)道。また囚人服を著た薛蠻子の反省の言葉を放映しています。
反體制派の言論人潰しに法的根拠はあるのか、一個(gè)人の売春事件を新聞聯(lián)播で大々的に取り上げる必要はあったのか。これがSNSで王さんが繰り広げたCCTV批判です。結(jié)局、この批判が解雇のきっかけとなったようですが、どの発言が問(wèn)題だったのか、最後まで明かされることはなかったと王さんは語(yǔ)ります。
■體制內(nèi)であがくこと
今春話(huà)題になった事件に南方週末事件がありました。年始號(hào)の社説が強(qiáng)制的に書(shū)き換えられたとして記者たちが反発、世論の支持を得たという事件です。これも王さんの問(wèn)題とよく似たところがあります。南方週末の記者たちは日頃から厳しい検閲の中で仕事をしていましたが、そのことに不満を持ちつつも受け入れていたことは確かです。ところが検閲當(dāng)局との合意が得られた後、その合意をひっくりかえして社説が書(shū)き換えられたことに記者たちは爆発したのです。中國(guó)が獨(dú)裁體制であることの現(xiàn)狀を認(rèn)めつつも、獨(dú)裁體制にもルールがあるはずだという訴えです。
王さんはCCTVの體制、検閲に不満を抱え、退職した後にその思いを明らかにしているわけですが、しかし番組作りにあたっては「綱渡り」するかのように放映できるテーマを探し、上司と折衝を繰り返したことを明かしています。またこうした體制下で番組作りをする心境を次のように吐露しています。
「こうした體制にあって、屈折した人間こそ逆に健康なのではないかと思う。自分の無(wú)力を痛感しながらも進(jìn)むべき方向と変わらぬ目標(biāo)とを持っているからだ。逆に屈折していない人間こそ病的だ。體制への依存に麻痺し、その環(huán)境を受け入れてしまうからだ。それどころかこうした環(huán)境に順応し、出世していく。どんな體制がいいか、それをはっきりと言える人はいないかもしれない。だがどんな體制が悪いのかは分かる。みんなが感じているとおり、今の體制は最?lèi)櫎馈?/p>
今の體制が悪いのなら出て行けばいいと言う人もいるかもしれない。確かにそうだ。だけど私も、そして私以外の多くの人もCCTVに來(lái)たのは金や地位のためではない。自分のジャーナリズムの理想を?qū)g現(xiàn)するためだ。
またCCTV以外の官製メディアの記者たちの「がんばり」も取り上げています。人民日?qǐng)?bào)、中央人民ラジオ局、中國(guó)青年報(bào)などはCCTV同様、主流メディアとして「黨の喉と舌」となるよう求められているのに、それでも頑張って聲をあげていると讃えます。特に中國(guó)青年報(bào)は上述した大Vの事件でも法的根拠があるのか疑義の聲をあげたと絶賛しています。
■妥協(xié)した人が好きです
誤解を恐れずに言えば、私は妥協(xié)した人が好きです。
後世評(píng)価されるのは妥協(xié)しなかった人でしょう。體制內(nèi)に身を置くことを拒んだ人。果ては投獄されたり、亡命したりすることを余儀なくされます。
妥協(xié)した人は後世批判されることになるでしょう。いや、今においても體制の一味として厳しい目を向けられていることは間違いありません。王さんをはじめ官製メディアに身を置く「妥協(xié)した人」たちは、報(bào)じるべきニュースを握りつぶし、プロパガンダに加擔(dān)した経験をお持ちでしょうし、その責(zé)はゼロではありません。
とはいえ、妥協(xié)しながらも屈折しながらも、自分が好きになれない體制の中に身を置きつつ、その體制を変えられないかと考えている人たちのことが好きですし、その存在を知っておくべきではないかと思います。
◆筆者プロフィール:高口康太(たかぐち?こうた)
翻訳家、ライター。豊富な中國(guó)経験を活かし、海外の視點(diǎn)ではなく中國(guó)の論理を理解した上でその問(wèn)題點(diǎn)を浮き上がらせることに定評(píng)がある。獨(dú)自の切り口で中國(guó)と新興國(guó)を読むニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運(yùn)営。
この記事のコメントを見(jiàn)る
Record China
2013/8/28
2013/1/5
2013/4/5
2013/1/7
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問(wèn)い合わせ
Record China?記事へのご意見(jiàn)?お問(wèn)い合わせはこちら
業(yè)務(wù)提攜
Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問(wèn)い合わせはこちら
この記事のコメントを見(jiàn)る