中國の劉暁明（リウ?シャオミン）駐英大使は4月28日、英BBCのインタビューで「中國は新型コロナウイルスの製造者ではない」との立場を表明した。中國メディアの海外網(wǎng)が伝えた。

インタビューで、「新型コロナウイルスの発生源が中國であるということに同意しますか？」と問われた劉大使は、「武漢で最初にウイルスが発見されたということとウイルスの起源が武漢であるということは決してイコールではありません。BBCを含め多くの情報を基にすると、ウイルスはあらゆる場所で発生する可能性があります。空母や潛水艦內(nèi)、中國との往來が極めて少ない國でも見つかりました。中國に行ったことがない人々のグループからも見つかっています。そのため、ウイルスが中國起源だと言うことはできません」と主張した。

司會者が「そのお答えには困惑します。これは新型のウイルスであって、どこかの場所が起源になっています。免疫學(xué)者やウイルス學(xué)者は、ウイルスが動物から人間にうつったとしています。最初の病例が中國で発生したのは間違いありません。中國に行ったことがない人も感染したとおっしゃいましたが、ウイルスはすでに世界的に大流行していることは明らかですが、重要なのはウイルスが最初はどこから來たのかということでは？」と問い直すと、「私はこの問題は科學(xué)者に回答を任せるべきだと考えます。私が知る限り、中國での最初の例は2019年12月27日に中國の地方衛(wèi)生部門に報告されています。しかし、中國以外ではそれよりもずっと早くから見られていたという報道もあります。昨日、英國の科學(xué)者や醫(yī)療専門家が、昨年の早い段階で政府に未知のウイルスが存在する可能性があると警告していたと報じられました」と反論した。

続いて、司會者が「ウイルスは武漢で初めて人から人への感染が起こり、爆発しました。すでに発生した現(xiàn)象について深く獨(dú)立的な調(diào)査を行い、真相を知ることは重要だと思いませんか？私たちはその情報を利用することで同じ悲劇の発生を回避することができます」と質(zhì)問すると、劉大使は「中國での経緯を説明させてください。張継先（ジャン?ジーシエン）醫(yī)師が2019年12月27日に原因不明の肺炎の癥例を報告しました。中國衛(wèi)生部門と疾病予防コントロールセンターは4日後、つまり12月31日に最も早い時間で世界保健機(jī)関（WHO）およびその他の國と情報を共有しました。中國はスピーディーにWHOと病原體をシェアし、スピーディーにWHOやその他の國とウイルスの遺伝子情報を共有しました」と述べた。

これに対し、司會者は劉大使の言葉を遮り、「あなたは非常に重要な點(diǎn)を見落としています。12月30日に武漢の李文亮（リー?ウェンリアン）醫(yī)師が微信（WeChat）のグループで同僚の醫(yī)師らに、武漢で非常に懸念される新たな疾病が見つかったと知らせ、感染を避けるために絶対に防護(hù)服を著用するようにとアドバイスしました。數(shù)日後、彼は公安局に呼び出され、うその情報を流し、社會秩序を著しく混亂させたと認(rèn)めさせられました。それから1カ月、中國政府はずっと真相を隠そうとしていました」と指摘した。

すると劉大使は、「なぜ一部の人たちがいわゆる“獨(dú)立した調(diào)査”を吹聴しているのか分かりました。無実の罪をでっちあげて、それを口実に中國が真相を隠していると批判しようと企んでいるのです。しかし、実際は李文亮醫(yī)師は『警鐘を鳴らした人』ではありません。先ほど申し上げたように、張継先醫(yī)師が李醫(yī)師よりも3日早く（武漢市の）衛(wèi)生部門に報告しており、武漢市はすぐに中央政府に報告しました。その4日後、つまり李醫(yī)師がWeChatで情報を流した1日後には、中國政府はWHOとその他の國に情報を共有しました。事実を隠すなどということは全く存在していません」と主張した。

さらに、「張醫(yī)師は正規(guī)のルートで衛(wèi)生部門に報告しましたが、李醫(yī)師はSNSのグループで情報を流しました。どんな國でも、極めて危険な未知のウイルスが発生した狀況ではパニックを引き起こす可能性があります。警察が李醫(yī)師を呼び出してネット上での情報拡散を止めるよう警告したことは“隠蔽（いんぺい）”と呼ぶべきではないと思います。狀況はすでに正規(guī)のルートで報告されていたのですから、可能な限りパニックを避けるべきです。英國政府も現(xiàn)在、偽の情報によってパニックを引き起こし、個人的な目的を達(dá)成しようとする方法を取り締まっています。李醫(yī)師に対する結(jié)論はすでに出ていて、武漢市公安局は李醫(yī)師に対する訓(xùn)戒を取り下げ、後に烈士として栄譽(yù)ある稱號を授けています」と説明した。

司會者はこのほか、「もし中國が新型コロナウイルスが蔓延（まんえん）する前に早期に対策を講じていれば、世界にこれほど大きな被害をもたらしませんでした。中國はこれについて謝罪するのでしょうか？」と質(zhì)問。劉大使は「ウイルスが中國で発見されたからといって中國を非難してはいけません。それは間違いです。中國と往來のない場所でもウイルス感染は確認(rèn)されています。中國で感染爆発が起きたからといって中國を非難してはならず、中國のウイルス対策への努力に目を向けるべきです。中國はウイルスの被害者であり、ウイルス製造者ではありません。中國はウイルスの発生源でもありません。この點(diǎn)は明確にしないといけません」と反論した。（翻訳?編集/北田）