2013年に日本政府が目標(biāo)としていた外國(guó)人観光客「年間1千萬人」を初めて達(dá)成する見通しとなった。中國(guó)人観光客が秋以降、急回復(fù)したことも寄與したようだ。政府は「観光立國(guó)」を標(biāo)榜し、「20年2千萬人」を目指している。人口減が続く中で、外國(guó)人の消費(fèi)は成長(zhǎng)戦略に欠かせない。

【その他の寫真】

今年1?11月累計(jì)の訪日外國(guó)人數(shù)は950萬人。通年で過去最高だった東日本大震災(zāi)前の10年（861萬人）を超え、1千萬人突破が確実。特に増えているのがアジアからの訪日客で、中でも中國(guó)は12年比94％増の10萬1900人とほぼ倍増した。昨年9月の尖閣諸島の國(guó)有化後低迷したものの、今年9月にプラスに転換。3カ月連続で前年同月を上回った。

中國(guó)では、舊正月（春節(jié)）連休の旅行シーズンが到來する。これを狙って観光?航空業(yè)者などが様々なキャンペーンを展開している。 9月中旬に東京で開催された「旅行博」に昨年參加を見送った中國(guó)國(guó)家観光局が出展したのを「きっかけ」に、中國(guó)側(cè)は積極姿勢(shì)に転じた。日本の観光業(yè)者も中國(guó)各地で観光商談會(huì)を開催するなど機(jī)運(yùn)は盛り上がっており、関係業(yè)者は「來年はもっと期待できる」と異口同音に語(yǔ)る。日本政府観光局は旅行業(yè)者との共同広告や微博（中國(guó)版ツイッター）での日本観光情報(bào)発信に力を入れている。

東京?銀座のデパートでは、外國(guó)人客による免稅品売り上げが全體の10％に達(dá)した?；捚筏涫称筏胜擅舛悿摔胜椁胜ど唐筏夂幛繉g際の外國(guó)人売上比率はさらに拡大?！父哳~商品を購(gòu)入してくれる中國(guó)人の客足が戻ってきたのは朗報(bào)」（有名デパート店長(zhǎng)）と期待している。日本政府が14年3月から訪日外國(guó)人への消費(fèi)稅免稅対象品を拡大することも追い風(fēng)。新たな免稅対象は化粧品や食料品、酒などで、歐州などで実施されている出國(guó)時(shí)に消費(fèi)稅分を還付する方式が採(cǎi)用される。

中國(guó)人観光客を呼び込むためにアノ手コノ手の勧誘キャンペーンが展開されている。大阪府は中國(guó)?江蘇、浙江両省の旅行社14社と観光事業(yè)に関する覚書をこのほど締結(jié)。大阪へのツアーを企畫し、年間6萬人の中國(guó)人観光客を日本に送り出す計(jì)畫だ。

宮城、巖手、福島の東北3県は、中國(guó)?大連市（遼寧?。─怯Q光セミナー商談會(huì)を開催し、東京と東北を組み合わせた観光を提唱した。東日本大震災(zāi)被災(zāi)地を訪れた中國(guó)人観光客に數(shù)次査証（ビザ）を認(rèn)める制度をアピール、「日本の文化と伝統(tǒng)が殘る東北に足を運(yùn)びませんか」と呼びかけた。

沖縄県の那覇港に寄港するクルーズ船の入港回?cái)?shù)が14年に今年の1．8倍の103回に急増する見通しだ。13年は日中関係の悪化で中國(guó)からの寄港キャンセルが相次いだが、中國(guó)本土発は倍増する勢(shì)い。12月中旬には上海から1000人規(guī)模のクルーズ船が寄港、活気づいている。中國(guó)本土から沖縄への観光客は9月にほぼ1年ぶりに前年同月実績(jī)を上回り、10月には前年同月比1．8倍に急増した。

テーマパークのハウステンボス（長(zhǎng)崎県）は、「中國(guó)人客を増やせ」を大目標(biāo)に13年7月に臺(tái)北市に開設(shè)した営業(yè)所を通じて、中國(guó)の旅行會(huì)社向け宣伝活動(dòng)に本格的に乗りだした。

新潟県は今年夏、中國(guó)の旅行會(huì)社関係者10人を招き、佐渡の金山など名所を巡る旅行商品を作り中國(guó)人に勧めてもらうよう依頼した。

日本政府は外國(guó)人訪日者を東京五輪が開催される20年に2千萬人、30年には3千萬人に増やすことを目標(biāo)としている?！?0年に2千萬人」が達(dá)成されれば、GDPを押し上げる金額は5兆3000億円、GDPに占める比率は1．1％まで高まる。

外國(guó)人旅行者を今の2倍に増やすための課題の一つは悪化している中國(guó)、韓國(guó)という近隣諸國(guó)との関係を改善し、親日家を増やすことである。フランス、イタリアなど外國(guó)人旅行客が多い國(guó)は隣接國(guó)から旅行客を集めている。特に巨大な人口を有し、外國(guó)旅行ができる中間?富裕層が増加している中國(guó)から、多くの観光客を呼び込むことが可能だ。

◆中國(guó)人海外旅行客の消費(fèi)、10兆円を突破

日本の伝統(tǒng)料理「和食」がユネスコ無形文化遺産の登録が決まったことも好材料。富士山の世界文化遺産登録も、外國(guó)人客誘致への支援材料となる。靜岡、山梨両県や観光業(yè)者は受け入れ態(tài)勢(shì)の拡充強(qiáng)化に乗り出した。靜岡富士山空港も中國(guó)との定期便（上海、武漢、長(zhǎng)沙）やチャーター便に大きな期待をかけている。

こうした中、日本を含むアジア各國(guó)で、中國(guó)人観光客呼び込み競(jìng)爭(zhēng)が激化している。12年に海外旅行した中國(guó)人は11年比2割増の8300萬人、旅先での支出額は中國(guó)系クレジットカードの普及もあり、前年比4割増となる10兆円を突破した。規(guī)模、伸び率で中國(guó)は2位のドイツ以下を大きく引き離している。中間所得層の拡大に伴い、中國(guó)の外國(guó)旅行者は20年には2億人まで増大する見込みだ。

日本政府は「中長(zhǎng)期的な目標(biāo)の達(dá)成には、隣接し富裕層や中間層が急増している人口大國(guó)?中國(guó)からの観光客をもっと呼び込む必要がある」（観光庁幹部）と期待している。

経済のグローバル化によって、人は國(guó)境をあまり意識(shí)しないで行き來できるようになった。今や世界中が旅行ブームと言える時(shí)代である。少子化による人口減少が避けられない日本にとって、中國(guó)など外國(guó)人旅行者の獲得は待ったなしの課題といえよう。

＜「コラム?巨竜を探る」その37＞

＜「コラム?巨竜を探る」はジャーナリスト八牧浩行（Record China社長(zhǎng)?主筆、元時(shí)事通信編集局長(zhǎng)）によるコラム記事。著書に「中國(guó)危機(jī)―巨大化するチャイナリスクに備えよ」（あさ出版）など＞

■筆者プロフィール：八牧浩行

1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン（フルマラソン12回完走＝東京マラソン4回）、ヴァイオリン演奏。