<コラム>中國(guó)小売業(yè)の最先端は半年サイクルで変化?國(guó)民総ライバー時(shí)代に突入

高野悠介    2020年9月5日(土) 7時(shí)20分

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中國(guó)の小売業(yè)は、ここ10年、日本とは全く違う発展過(guò)程をたどった。そのカギはオンライン、スマホアプリの猛烈な発達(dá)にあった。寫(xiě)真はアリババグループ創(chuàng)業(yè)者のジャック?マー。

中國(guó)の小売業(yè)は、ここ10年、日本とは全く違う発展過(guò)程をたどった。そのカギはオンライン、スマホアプリの猛烈な発達(dá)にあった?,F(xiàn)在は、ライブコマース全盛だが、ほぼ半年サイクルで大きく変化している。この先どう展開(kāi)していくのだろうか??疾欷筏皮撙瑜?。

■激動(dòng)の2010年代、その象徴は雙11

2015年以降小売業(yè)は3つの要素で複合化、2019年はライブコマース全盛へ

アリババは、2009年に第一回の11月11日獨(dú)身の日セール(雙11)を仕掛た。売上は、5000萬(wàn)元(7億6000萬(wàn)円)だった。それが10年後の2019年には2682億元(4兆900億円)、5300倍に爆発し、小売業(yè)の奇跡と評(píng)された。オンライン優(yōu)位は決定的となり2015~16年、さらに3つの要素が加わる。

1.ソーシャルコマース(共同購(gòu)入)

代表は、拼多多が2015年9月に開(kāi)始したC2M(Customer-to-Manufacturer)共同購(gòu)入モデル。地方の既婚女性など、新たなネット通販顧客を開(kāi)拓。同社は3年で米國(guó)ナスダックへ上場(chǎng)する急成長(zhǎng)。

2.ニューリテール(新零售)

アリババのジャック?マー會(huì)長(zhǎng)(當(dāng)時(shí))が2016年に提唱。オンラインとオフライン、物流を結(jié)合させ、どこにいても同等のサービス提供を目指す。同社の「盒馬鮮生」は、一見(jiàn)普通のスーパーだが、アプリで注文、モバイル決済、2キロ以內(nèi)なら30分以內(nèi)に配送。

3.ライブコマース(直播電商)

アリババのC2C通販サイト「淘寶」は2016年9月、ライブ配信「淘寶直播」を開(kāi)始。今や大スター並みの知名度を誇る、薇[女亜]、李佳[王奇]らトップライバーを育てた。2019年に大ブレイク。

■ショートビデオアプリ、映像の時(shí)代をリード

中國(guó)には、オンライン放送のユーザーが5億5982萬(wàn)人(2020年3月)もいる。ライブコマース繁栄の支えだ。そしてコンテンツは、文字から映像へ急速に移行しつつある。

けん引したのは、抖音(海外名?TikTok)、快手(海外名?Kwai)などの投稿シェア型のショートビデオ(短視頻)アプリである。

若者たちは、競(jìng)って抖音や快手に映像作品をアップし始めた。地方在住の青年にとっては、文字コンテンツより投稿しやすいという。田舎コンプレックスにとらわれず、純粋に表現(xiàn)勝負(fù)ができるからだ。ショートビデオアプリは、この流れを巧みにとらえた。

抖音、快手のショートビデオ作品は、ネット通販サイトや、SNS、WeChat等へ添付され、ネット通販の販促を擔(dān)った。この隆盛をみた抖音、快手は、自らネット通販(ライブコマース)業(yè)務(wù)へ乗り出す。

こうして、淘寶直播、抖音、快手のライブコマース3強(qiáng)が形成された。2019年のGMV(契約総額)は淘寶直播2000億元(3兆700億円)、抖音、快手は400~500億元(6100~7700億円)と見(jiàn)られている。

■調(diào)整期間入り?

今年に入り、直播帯貨と呼ばれる有名人を起用したライブコマースが全盛を極めた。

その象徴は、有名な女性実業(yè)家、格力電器(Gree)董事長(zhǎng)の董明珠だ。4月24日の第1回ライブの売上は22.5萬(wàn)元(350萬(wàn)円)だったが、5回目の6月18日には100億元(1534億円)を突破、全5回の売上178億元(2730億円)に達(dá)した。そして“直播帯貨女王”と異名をとる。しかし、Greeの2020年上半期決算を見(jiàn)ると、売上、利益とも前年割れに終わっている。

直播帯貨6月の総売上は135億元(2080億円)だったのが、7月は80億元(1230億円)と40%も減少した。これをネットメディアは“地滑り”と表現(xiàn)している。ライブコマースは、急成長(zhǎng)ゆえの問(wèn)題が噴出し始めた。

■新市場(chǎng)B2B

交渉社會(huì)に生きる中國(guó)人は、表現(xiàn)力に恵まれ、誰(shuí)もがライバーの素質(zhì)を持つ。成功するのは一握りのトップだけとは限らない。

その理由は、まだ市場(chǎng)には新規(guī)開(kāi)拓の余地が十分あることだ。その1つはB2Bビジネスである。アリババは4月末、浙江省?溫嶺市に全國(guó)初となる「阿里巴巴1688直播基地」を開(kāi)設(shè)した。

1688とはアリババのB2Bネット通販の名稱である。計(jì)畫(huà)では、全國(guó)100カ所に直播運(yùn)営センターを建設(shè)し、30萬(wàn)の工場(chǎng)へライブコマースの能力を備えさせる。工場(chǎng)長(zhǎng)がライバーとなる。年間で1000億元(1兆5300億円)規(guī)模の売上、延べ成約件數(shù)2億を目指す壯大な計(jì)畫(huà)だ。

■不動(dòng)産とC2M

また不動(dòng)産販売など、高額商品にもライブコマースが拡がった。大手不動(dòng)産企業(yè)は、自前のライブ配信プラットフォームを持ち、実績(jī)を上げつつある。中國(guó)は実質(zhì)、不動(dòng)産本位制であり、価格安定は至上命題だ。ライブコマースが市場(chǎng)の下支えとなれば、大きな成果だ。

さらにライブでもC2M(Customer-to-Manufacturer)化が進(jìn)んでいる。ユーザーが注文してから工場(chǎng)が生産するため、売れ殘り、在庫(kù)リスクはゼロだ。拼多多のモデルがライブ配信化しつつあるといえるかもしれない。

中國(guó)小売業(yè)の最先端は、半年サイクルで様相を変えていく。2020年後半は、B2B、不動(dòng)産、C2Mをキーワードとして注目しておきたい。とにかく一瞬たりとも見(jiàn)逃すことはできないだろう。

■筆者プロフィール:高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株(現(xiàn)パンパシフィック)青島事務(wù)所長(zhǎng)、上海事務(wù)所長(zhǎng)を歴任、中國(guó)貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上。現(xiàn)在は中國(guó)人妻と愛(ài)知県駐在。最先端のOMO、共同購(gòu)入、ライブEコマースなど、中國(guó)最新のB2Cビジネスと中國(guó)人家族について、ディ-プな情報(bào)を提供。著書(shū):2001年「繊維王國(guó)上海」東京図書(shū)出版會(huì)、2004年「新?繊維王國(guó)青島」東京図書(shū)出版會(huì)、2007年「中國(guó)の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國(guó)の一族の中で」Amazon Kindle。

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