香港の大學(xué)入試の歴史の問題が物議を醸したことで、「日本が中國(guó)にもたらした恩恵は弊害よりも多い」と回答した受験生が4割近くいたことが分かった。中國(guó)共産黨機(jī)関紙?人民日?qǐng)?bào)系の環(huán)球時(shí)報(bào)は批判的に伝えている。

14日に香港で行われた大學(xué)入試に相當(dāng)する中等教育修了試験（DSE）の歴史問題で、20世紀(jì)の日中関係について二つの資料を提示した上で「1900～45年の間、日本は中國(guó)に対し、弊害よりも多い恩恵をもたらした」との記述に対する正否を答えさせる設(shè)問があった。資料は、一つが1905年に清朝政府が日本に學(xué)生を派遣させることに日本政府が同意したことを示すもの、もう一つが中華民國(guó)臨時(shí)政府と三井財(cái)閥が締結(jié)した借款契約の一部だったという。

この設(shè)問をめぐっては、一部の専門家から「設(shè)問と資料が明らかに日本寄り。1905年と12年の単発的な出來事だけで、日中戦爭(zhēng)などの記述もないままこのような設(shè)問に回答させるのは學(xué)術(shù)のルールに反する」「出題者は意図的に日本に有利な史料を切り取り、生徒たちに『確かに日本人は中國(guó)にメリットをもたらした』との思いを抱かせるようリードしている」などの批判の聲が上がった。香港教育局も同設(shè)問を取り消すよう求め、22日に取り消しが決まった。

記事によると、25日に行われた香港立法會(huì)（議會(huì)）教育事務(wù)委員會(huì)の特別會(huì)議で、當(dāng)該設(shè)問に「弊害が恩恵よりも多い」と回答した受験生が57．1％で、「恩恵が弊害よりも多い」との回答したのは38％だったことが報(bào)告された。殘る4．9％は立場(chǎng)を示さなかったという。民主派の議員は「受験生の回答は『恩恵が多かった』に偏っておらず、誘導(dǎo)されてはいない」とし、香港教育局が同設(shè)問の取り消しを求めたことに失望を表明した。一方、教育局の楊潤(rùn)雄局長(zhǎng)は、「取り消しを求めたのは政治的な考えからではなく、設(shè)問に問題があったため」としている。

なお、環(huán)球時(shí)報(bào)の記事は、一部では「當(dāng)該設(shè)問は中華民族の根幹に觸れるものであり、恩恵か弊害かの議論など存在しない」との聲があると伝えている。（翻訳?編集/北田）