2013年12月20日、「80歳老人から寄せられた『南京大虐殺』報(bào)道をめぐる手紙」に関する記事が19日付河南商報(bào)で報(bào)じられると、多くの人が南京大虐殺に関して自分が覚えていることを思い出そうとした。河南商報(bào)と河南百度が共同で実施した「記憶に関する調(diào)査」の結(jié)果、「南京大虐殺が発生した時(shí)期をはっきりと覚えていない」と答えた人が8割を上回った。大河網(wǎng)が伝えた。

【その他の寫真】

▼8割以上が「正確な南京大虐殺の発生時(shí)期を覚えていない」

19日付河南商報(bào)に、ある南京大虐殺の証言者が新聞社に手紙を送り、「私はこの歴史を決して忘れることはできない！」と訴えたことに関する記事が掲載された。だが、1980年代以降生まれ（34歳以下）の若者に対する調(diào)査の結(jié)果、回答者の8割は、「南京大虐殺が発生した時(shí)期をはっきりと覚えていない」と答えた。

大學(xué)職員の王（ワン）氏は、「たしか冬だったと記憶しているが、何年に起こったのか分からない」と答えた。さらに、「歴史的事件は中國人にとって極めて大切な出來事だが、発生した時(shí)期までは正確に覚えていない。南京大虐殺の詳細(xì)については、それをテーマとした映畫を観て、多くのことを知った」と続けた。

▼過半數(shù)は「映畫やテレビドラマで情報(bào)を知った」

「我々は、この事件が全中華民族にとっての災(zāi)難であると認(rèn)識(shí)し、心に刻みつけなければならない」という王氏のコメントと調(diào)査結(jié)果は一致しており、回答者のほぼ全員が、「南京大虐殺は全民族が受けた深い傷であり、決して忘れてはならない」と考えていた。

とはいえ、王氏と同様、歴史の詳細(xì)まで了解している人は少ない。歴史補(bǔ)助教材の編さんに攜わる孟（モン）氏は、「この仕事についていなければ、中國近代史に対してこれほど多く理解していなかっただろう?，F(xiàn)行教科書では、南京大虐殺についてそれほどページを割いて記述されていない」と話した。

「記憶に関する調(diào)査」の結(jié)果も、孟氏の言い分が正しいことを裏づけている?！浮耗暇?、南京』や『金陵十三釵』の映畫で南京大虐殺のことを知った」と答えた人の割合が52．6％だったのに対し、「教科書で知った」とした人は39．2％、「『拉貝日記』や「南京暴行：忘れられた大虐殺』などの歴史書を自発的に読んで知った」はわずか8．2％だった。

▼分析：根本的原因は「歴史に対する姿勢」

河南省実験高校で2年歴史を擔(dān)當(dāng)する劉向峰（リウ?シアンフォン）先生は、「高校の歴史教科書では、南京大虐殺について記述されたページは確かに多くはなく、教科書全體に占める割合はあまりにも少ない。これでは、學(xué)生たちの記憶に殘らない。さらに、現(xiàn)代の生活はペースが速すぎるため、ほとんどの人が、過去の歴史に対する認(rèn)識(shí)を疎かにしてしまう」との見方を示した。

▼河南大學(xué)歴史文化學(xué)院の趙金康（ジャオ?ジンカン）教授は、次の通り指摘した。

歴史を?qū)煿イ筏皮い氪髮W(xué)生でも、そのほとんどが南京大虐殺の歴史についてあまり多くを知らないが現(xiàn)狀だ。その直接原因は、歴史教育を疎かにしていることだが、根本的な原因は、歴史に対する我々の姿勢にある。

たとえば、ユダヤ人の受難の歴史について例をあげると、彼らは第二次世界大戦中にナチスドイツに殺害された仲間の個(gè)人情報(bào)、行方、死亡した場所などに関する完璧な統(tǒng)計(jì)データを持っている。このような正確で信頼に足る証拠を突きつけられると、ドイツ人は一切反論などできない。ところが、我々中國人は、「大體30萬人」という言い方しかできず、一體どこの誰が犠牲になったのかを知るための正確な統(tǒng)計(jì)資料は存在しない。歴史に対峙する姿勢がいい加減であれば、歴史問題において受け身的な態(tài)度になり、記憶も曖昧になる。正確で客観的な事実と統(tǒng)計(jì)データ?資料との間に大きな隔たりが生じると、多くの人が「はっきりと、しっかりと頭に刻みつける」という選択を放棄してしまう。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/KM?編集/武藤）