香港では5月下旬頃から雨の量が多くなってきた。この數(shù)日はブラックレイン警報(bào)やレッドレイン警報(bào)が発令される日も出た程だ。（ブラックレイン＝黒雨警報(bào)。大雨警戒警報(bào)であり、黃→赤→黒の順で定められている。ブラックレインは最上級(jí)にあたる警報(bào)で外出禁止令が出るなど、臺(tái)風(fēng)シグナル8とほぼ同じレベルの警戒態(tài)勢(shì)がひかれる）

【その他の寫(xiě)真】

もとより濕気の多い香港、この季節(jié)は雨から來(lái)る濕気でカビ大量発生に悩まされることもあるのだが、濕気以上に喜びを與えてくれるのが『南國(guó)フルーツ』の存在だ。雨の季節(jié)になると南國(guó)特有のマンゴー?ライチ?パパイヤ等が多く出回るようになる。そしてこの時(shí)期の南國(guó)フルーツは特有の甘味があり、ジューシーなのである。

スーパーのフルーツ売り場(chǎng)では、マンゴーだけでもこの通り多數(shù)の種類が売られている。その多くはフィリピンやタイ産となる。タイ産は1個(gè)9．9ドル（約140円ほど）。

甘くて美味しいマンゴーと言えば、日本では宮崎マンゴーが知られている。さすがにここ香港で宮崎マンゴーを目にする事はほぼ無(wú)い。代わりに高級(jí)マンゴーの部類で香港人が好むものは、臺(tái)灣産の愛(ài)文マンゴーではないだろうか。大きさにもよるが、今年は1個(gè)あたり24ドル前後（約340円ほど）で売られているようだ。

確かにこの愛(ài)文マンゴー、ジューシーで甘い。筆者もこの季節(jié)は必ず楽しみにして購(gòu)入をする。実際、家に置いておくだけで甘い香りが部屋中に漂うほどだ。

ただ、香港に住む者の間で愛(ài)されるマンゴーは、愛(ài)文マンゴーだけではない。この時(shí)期になるとマンゴー愛(ài)好者がそわそわしながら買いに行くマンゴーがある。それはインド産の『アルフォンソマンゴー』だ。

インドは世界最大のマンゴー生産國(guó)なのだそうだ。そして數(shù)あるマンゴーの中の王様の位置に君臨するのが『アルフォンソマンゴー』であり、香港では5月～6月頃に購(gòu)入することができる。

購(gòu)入できる場(chǎng)所はインド食材を扱う店。その多くは尖沙咀?彌敦道の重慶大廈（チョンキンマンション）に集まっている。重慶大廈といえば両替商やゲストハウスが集まる雑居ビルで有名だ。雑多でディープな存在として知られる場(chǎng)所、バックパッカーが好んで集まるビル、そして「深夜特急」をはじめとする、數(shù)多くの物語(yǔ)の舞臺(tái)となってきた場(chǎng)所でもある。

コロナの影響でビルの路面店の多くは閉店中。普段であれば多くの人が行き交い、多くの呼び込みもたむろしているエリアだ。

チョンキンマンション內(nèi)の1階、2階には両替、小さな食堂、攜帯SIMカード店、雑貨店などが入居をしている。この中の食料品を扱う雑貨店を回ると、マンゴーを取り扱う店を見(jiàn)つけることができる。

6月初めにここを訪れた筆者。そして運(yùn)よく目當(dāng)てのアルフォンソマンゴーを見(jiàn)つけることができた。バラ売りをする店も稀にあるが、殆どの店は箱で販売をしている。手にとってみると、筆者がよく買うタイ産やフィリピン産の種より、少し小ぶり。この小さめの実に甘味が凝縮されている。

今年はコロナの影響でインドからの物流が停滯気味である事から、マンゴーを見(jiàn)ることができるか心配をしていたが、こうして少しではあるが季節(jié)の味が売られていることに安堵をした。

アルフォンソマンゴーは、その売られているディープな場(chǎng)所や短期間のみの販売という事から、この時(shí)期だけの特別なマンゴーであると言える。この時(shí)期に香港のこの場(chǎng)所に來(lái)れば出會(huì)える味のひとつ。タイミングがあえば、ぜひ試していただきたい味である。（提供/フライメディア）