石川希理 2020年6月25日(木) 21時50分
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電気シェーバーは、海外では1939年の第二次世界大戦が始まる前からあったらしい。もちろん「あった」と言うだけで、広く普及していたわけではない。
電気シェーバーを使って長い。
「100年でっか?」
「おまえなあ…」
吾輩はワンをにらみつけた。
ワンは犬だ。
なに?犬が話すのか?って?
そう、吾輩とだけ話す。このあたりは、豊かに想像して欲しい(笑)
さて、電気シェーバーを使い出したのは、中年になった頃だ。1980年代。
この電気シェーバーは、海外では1939年の第二次世界大戦が始まる前からあったらしい。もちろん「あった」と言うだけで、広く普及していたわけではない。上手く剃れないし、重いし、値段は高い。一般に男性が使用していたのは、あのT字型の安全カミソリだ。
散髪屋さんのカミソリは、自分で觸るのが怖い。スパッと血が吹き出る気がする。安全カミソリは、カミソリの角度が固定されていて「安全」なのだ。無論、吾輩のように不器用な者は、それでも時折、「血を流して」いた。
「痛いでっしゃろな…」
「うん、痛い。しかし、カミソリはきれいに剃れる。でも新品じゃないと、すぐに切れにくくなる」
そこに、実用に耐える電気シェーバーが登場した。ブラウンとかフィリップスとかいう洋物だったが、日本メーカーはすぐに、世界最高水準のものを送り出した。安全カミソリ、という、吾輩には時々皮膚を切ってしまう「不安全カミソリ」より使いやすい。もちろん、現(xiàn)在でも改良された安全カミソリ第一という人も多い。剃り心地がいいのだそうだ。
「さあて…」
「いよいよ本題でんな」
ワンという吾輩の飼う犬が、パソコンの畫面を覗き込む。
この電気カミソリ、動くのはモーターである。カミソリのヘッドの動きとか、網(wǎng)刃の微細加工とか技術(shù)はもちろん凄い。しかし核心は刃を動かすモーターだ。最近のものの中にはリニアモーターを使っているものがあるらしい。毎分1萬數(shù)千回ストロークも動く。1萬5千回として60秒で割ると、1秒に250回、肌の上を動く。
「お肌、大丈夫でっか? そのきれいな、シミの出たご主人様のお肌…」
「ワン!うるさい!」
「あ、へい…」
たしか、吾輩が子どもの頃、つまり1950年代。小型モーターはマブチであった。子どものおもちゃの自動車なんかに入っていた。もっとも高くて買ってもらえなかった。グスン…。
「あらら、ご主人はん、泣きなさんな」
「ありがとう。ワン。つい、団塊の世代の戦後を思い出してなあ。プラスチックはなく、アルミニウムは『電気の缶詰』で高価。おもちゃは高い木製品か、安いブリキだったなあ」
「その代わり、よう、外で遊んだやないですか」
「うん、お前、いつから生きているんや?」
ワンはペロリと長い舌を出した。
まあ、詮索しない。
このマブチというモーター會社は、小型モーターでは、現(xiàn)在は世界トップらしい。しかし當時はとても電気カミソリに使えるほどの大きさで安価なものはなかった。因みに日本人は小型化は得意らしい。
それが劇的に変化していく。モーターは磁石で動く、いま建設(shè)中のリニア新幹線も、超伝導(dǎo)磁石だ。電気抵抗ゼロ、発熱無しと言われるが、超伝導(dǎo)にするには冷卻が必要である。常溫での磁石も研究されている。電気を流したときだけ磁力を生じるものもあるが、永久磁石は我々におなじみだ。冷蔵庫の上に紙などをはり付けて使っている。この磁石、レアメタルを加えると性能が飛躍的に上がる。
「いよいよでんな、本題」
ワンを無視して続ける。
レアなメタルはモリブデンとかリチウム、ベリリウム、チタン、バナジウム、コバルト、ニッケル、ゲルマニウム…というものらしい。少なくていいが身體に必要なビタミンみたいなものだ。この必要不可欠なレアメタル、日本ではほとんど産出しない。
「リチウムイオン電池のリチウムって、レアメタルでんな」
「うん。リチウム電池となると身の回りから自動車、宇宙開発まで我々の生活にかかせないだろう」
「日本にはないとなると、タイトルからは中國、ひょっとして韓國にはありますんやな」
中國が世界の8、9割を産出している。レアアースを含むレアメタルは世界各地でとれるけれど、環(huán)境との兼ね合いやコスト的に中國なのだ。韓國にはない。しかし北朝鮮は元々鉱物資源が豊富でレアメタルも多いと言われている。このあたり國際関係にも影響してくる。
■筆者プロフィール:石川希理
1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小學(xué)校?飛松中學(xué)校?星陵高校?神戸學(xué)院大學(xué)?仏教大學(xué)卒です。同窓生いるかな?小説?童話の創(chuàng)作と、善く死ぬために仏教の勉強と瞑想を10年ほどしています。明石市と西脇市の文蕓祭りの選者(それぞれ隨筆と児童文學(xué))をさせていただいています。孫の保育園への迎えは次世代への奉仕です。時折友人達などとお酒を飲むのが楽しみです。自宅ではほんの時折禁酒(笑)。中學(xué)教員から県や市の教育行政職、大學(xué)の準教授?非常勤講師などをしてきました。児童文學(xué)のアンソロジー単行本數(shù)冊。小説の自家版文庫本など?!竿捊}本の読み方とか、子どもへの與え方」「自分史の書き方」「人権問題」「瞑想?仏教」などの講演會をしてきました。 ブログはこちら
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