「長(zhǎng)征」に乗る「神舟」、そして「嫦娥」へ。

「長(zhǎng)征」というのは、中國(guó)共産黨が第二次大戦前、當(dāng)時(shí)の中華民國(guó)の軍隊(duì)などと戦いながら大移動(dòng)した戦いのことである?！搁L(zhǎng)征」という漢字は、遠(yuǎn)くまで戦いに行く意味であるが、勇ましい。そして中國(guó)共産黨ではこの「長(zhǎng)征」がいまの中國(guó)の基礎(chǔ)を作った大きな因ということだ。

「戦爭(zhēng)の話でっか？」

「いや、ロケットの話」

「あ、そうでっか…」

ワンがニヤリと笑う。犬が笑うのは気持ちがよくないが、もうすっかり慣れた。でまあ吾輩は無視した。

中國(guó)は、大陸間弾道弾に使うようなロケットを「長(zhǎng)征」として宇宙開発に進(jìn)出した。名稱から判るように「さあ、やるぞ、遠(yuǎn)くまで、出ていくぞ」と、勇ましい。日本のロケットが「H－IIB」などというのと違う。もっとも日本の場(chǎng)合は純粋に科學(xué)技術(shù)的な意味でつけられているらしい。

さて、この「長(zhǎng)征」だが、最近のものは、有名だったアメリカのサターンという巨大ロケットより凄いという。

※アメリカは民間の宇宙進(jìn)出を促し、つい最近、スペースX社が、ファルコン9と言うロケットで「クルードラゴン」宇宙船を打ち上げた。

この長(zhǎng)征というロケットを基礎(chǔ)にして、人間を乗せた衛(wèi)星が出てきた?！干裰邸工趣い?。名前が柔らかくなった様な気がするが、「神舟」は昔の中國(guó)の呼稱「神州」と同じ発音である。そして文字通り「神の船」という意味もあるかも知れない。ソ連の『ソユーズ』に似ている気がしないでもない…。

余談

「あら、また余談でっか？ おもろいけど」

「日本はロケットに関しては、 『H－II』 なんだけれど…」

「まあ、ロケットの『H－II』という名前はおいといて、宇宙に旅立つのは、『こうのとり』 とか、『はやぶさ』 とか、いいじゃないんでっか」

「うん、そうだねえ、で、戦後最初のロケットはね…」

吾輩は糸川英夫博士を思い出した。最近、小惑星にイトカワと名前がつけられたが、博士は1955年に「ペンシルロケット」を、打ち上げたのではなくて橫に飛ばした、日本の宇宙開発の父なのだ。

「ペンシルでっか」

「そう、文字通り、まあ、鉛筆よりは大きいものの、太めの筆のようなロケット」

「みじめ…」

「おいおい、1955年というと吾輩は8歳、それは関係ないか」

「おまへんな」

冷たいワンの聲を無視した。

日本は敗戦の焼け野が原の中である。もう二度と立ち上がれないといわれた時(shí)代だ。東京大學(xué)生産技術(shù)研究所の力で、23センチのロケットを橫に飛ばした。

「ロケットは上にあがるんでっしゃろ？」

「レーダーがなくて、上にあげると観測(cè)できなかった」

「あらま…」

「第二次大戦中からレーダーは長(zhǎng)足の進(jìn)歩をしたが、アメリカ中心。日本は極めて遅れていた」

閑話休題

というわけで、そこから発展した「こうのとり」の我が國(guó)の力も凄い?！袱长Δ韦趣辍工先L(zhǎng)約10メートル、直徑4．4メートル。6トンの荷物を積める。人を運(yùn)ぶための実験機(jī)の意味もある。人間を荷物みたいに乗せていたら、屆けられると言うことだ。もちろんその設(shè)備がないので無理だが。今年、任務(wù)が終わったらしいが、9回全て成功している。

けれど、中國(guó)も凄い?！柑鞂m」は、國(guó)際宇宙ステーションに匹敵するものを作るために計(jì)畫されている。コロナでどうなるか不透明だが2020年以降に完成するらしい。

「ワン！ そうか、そこに行くのが『神舟』や」

「そう、宇宙船だ」

中國(guó)は宇宙遊泳も成功させている。

「宇宙ステーションいうたら、太陽(yáng)パネル何枚も出して、円筒形の建物がアッチャコッチャに延びているものでっしゃろ」

「吾輩の子どもの頃は違った」

「あらら、ドーナツみたい」

「ま、ドーナツでもいいか」

「ひょっとして、しゃ……」

「えらい！ ワン！ そう！ 車輪！」

これは、ゆっくり回転している?；剀灓工毪猡韦辖泳€方向に遠(yuǎn)心力を生じる。すると重力の代わりになる。遊園地の回転する丸いブランコ遊戯機(jī)に乗ると、身體が外に押しつけられる。あれと同じだ。

「普通に生活できるんでんな」

「まあ、放射線などがあるにしても、一番大きな問題の重力は解決出來る」

「あ、マンガのスペース?コロニーや」

「よく知っているな、ワン」

「それ ほろ でも」

「それ ほど だ！」

「へい、あ、ワン！」

ドラム缶のお化け、直徑が數(shù)キロもあるものを作って回転させると、遠(yuǎn)心力で重力擬きが生まれる。だからドラム缶の內(nèi)側(cè)に人が家を作る。見上げると頭の上に逆さまの街が見える。実際は、無重力はそのままだろう。そして、こんな巨大なドラム缶型はまだまだ作れないし、車輪型でもない。いまの國(guó)際宇宙ステーションみたいなものだろうが、近々に、中國(guó)の「天宮」が出來る。

アメリカやロシアやヨーロッパ、日本に対して、中國(guó)の宇宙基地だ。國(guó)際宇宙ステーションや「天宮」から、いずれ、月基地の建設(shè)や火星への旅が始まる。これを「第2次 大航海時(shí)代」という人もいる。

「楽しみやなあ」

「まあ、吾輩があと50年生きている間には、火星に到著するだろう」

「50年て！またまた出てきた！あほな！」

「うるさい！ ワン！」

■筆者プロフィール：石川希理

1947年神戸市生まれ。団塊世代の高齢者。板宿小學(xué)校?飛松中學(xué)校?星陵高校?神戸學(xué)院大學(xué)?仏教大學(xué)卒です。同窓生いるかな？小説?童話の創(chuàng)作と、善く死ぬために仏教の勉強(qiáng)と瞑想を10年ほどしています。明石市と西脇市の文蕓祭りの選者（それぞれ隨筆と児童文學(xué)）をさせていただいています。孫の保育園への迎えは次世代への奉仕です。時(shí)折友人達(dá)などとお酒を飲むのが楽しみです。自宅ではほんの時(shí)折禁酒（笑）。中學(xué)教員から県や市の教育行政職、大學(xué)の準(zhǔn)教授?非常勤講師などをしてきました。児童文學(xué)のアンソロジー単行本數(shù)冊(cè)。小説の自家版文庫(kù)本など?！竿捊}本の読み方とか、子どもへの與え方」「自分史の書き方」「人権問題」「瞑想?仏教」などの講演會(huì)をしてきました。

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