バイオマスエネルギー資源の埋蔵量

中國は、主に農(nóng)業(yè)廃棄物、林業(yè)廃棄物、家畜および家禽糞尿、都市の家庭ごみ、有機(jī)廃水および廃棄物殘留物を含むバイオマス資源が豊富である。中國投資産業(yè)研究所が発表した「2020-2024年中國のバイオマスエネルギー利用産業(yè)の高度分析と発展計(jì)畫諮問報(bào)告」によると、毎年エネルギーとして使用できるバイオマス資源の総量は約4．6億トン標(biāo)準(zhǔn)石炭に相當(dāng)する。農(nóng)業(yè)廃棄物資源量は約4億トン、標(biāo)準(zhǔn)石炭換算で約2億トン、林業(yè)廃棄物資源量は約3．5億トン、標(biāo)準(zhǔn)石炭換算で約2億トン、殘りの関連有機(jī)廃棄物は約6000萬トンで標(biāo)準(zhǔn)石炭に相當(dāng)する。

稲藁利用：

國家発展改革委員會と農(nóng)業(yè)部及び各関連部門と専門家による共同組織は、全國の稲藁の包括的な利用の最終評価を?qū)g施した。評価結(jié)果によると、2019年の國內(nèi)主要農(nóng)作物の理論的資源量は10．4億トン、採集可能な資源量は9億トン、利用量は7．2億トン、稲藁の総合利用率は80．1％であったとしている。肥料としての藁の利用量は3．9億トン、回収資源量の43．2％を占め、飼料用藁の利用量は1．7億トンで回収資源量の18．8％を占めた。藁の燃料化利用量は1億トンで、回収可能資源の11．4％を占める。藁の材料化利用量は2000トンで、回収可能資源の2．7％を占め、中國の「稲藁」の総合利用率は上昇トレンドにある。

林業(yè)余剰物とエネルギープラント：

2019年末現(xiàn)在、國の森林面積は2．2億ヘクタール、森林ストック量は175．6億m2である。30年來の継続的なメンテナンスエリアとストック量の「ダブル成長」を?qū)g現(xiàn)させたことで、林業(yè)バイオマスエネルギー利用の発展は大きな可能性を秘めていると言える。中國で利用可能な林業(yè)バイオマスエネルギー資源には、主に3つのタイプがある。その1つは木質(zhì)繊維原料だ。薪炭林、灌木林、林業(yè)の「3つの余剰物」を含めると、総量は約3．5億トンに達(dá)する。二つ目は木質(zhì)油資源である。中國には150以上の在來植物があり、林木種子含油率は40％を超えている。その中で桐油、ピスタシアなどの主要なエネルギー林木種の自然分布面積は100萬ヘクタール以上で、優(yōu)れたバイオ効果があるだけでなく、100萬トン以上の果実を生産し、加工利用することで40萬トン以上のバイオディーゼルを得ることができる。三つ目は木質(zhì)澱粉植物だ。オークケルカスフルーツ、栗、シダ根など、オーク木種の分布面積は1610萬ヘクタールに達(dá)する。1ムー（6．67アール）當(dāng)たり100キログラムの収穫量で計(jì)算すると、年間のフルーツ生産量は2415萬トンになる。これをすべて加工利用した場合、燃料エタノール約600萬トンを生産できる。これらの豊富な林業(yè)バイオマス資源は、林業(yè)バイオエネルギーの持続可能な発展の優(yōu)れた材料基盤を提供するだけでなく、使用用途も広いため、エネルギー危機(jī)の緩和やエネルギー構(gòu)造調(diào)整と最適化し、更に持続可能なエネルギーを?qū)g現(xiàn)するための有力な資源保障となっている。

生活ゴミ：

2010年以降、中國の生活ゴミ廃棄物の除去?輸送量は年々増加し、2019年には2億トンを超え、前年比6．81％増にとなった?！傅?3次5カ年全國都市生活ゴミ無害処理施設(shè)建設(shè)計(jì)畫」では、2020年までに都市生活ゴミ焼卻処理能力は無害処理能力の50％以上とし、焼卻施設(shè)処理能力は59．14萬トン/日とし、新規(guī)建設(shè)規(guī)模は35．62萬トン/日とする。生活ゴミには大量の可燃物が含まれ、生活ゴミは石炭燃焼の代替利用とし、焼卻爐內(nèi)での燃焼で発電、コージェネレーション、暖房供給を可能としている。生活ゴミ発電（暖房）は、生活ゴミを処理するだけでなく、再生不可能なエネルギー（石炭や石油）を節(jié)約する。また中國の電力不足を補(bǔ)うことも可能だ。2019年末現(xiàn)在、各種バイオマスエネルギーの中で、ゴミ焼卻発電の発電ユニットはバイオマス発電の総発電ユニットの53％を占め、トップとなっている。

バイオマス発電ユニット規(guī)模：

ある研究院が発表した「2020-2024年中國バイオマスエネルギー利用産業(yè)の高度分析と発展計(jì)畫レポート」によると、2020年上半期ではバイオマス発電の新設(shè)ユニット容量は151萬Kwに達(dá)し、累計(jì)ユニット容量は 2520萬Kw（広西チワン族自治區(qū)のバイオマス発電所を含む）となった。その中で、生活ゴミ焼卻発電の新設(shè)ユニット容量は86萬Kwで累計(jì)ユニット容量は1300萬Kw、農(nóng)林バイオマス発電の新設(shè)ユニット容量は57萬Kw、累積ユニット容量は1138萬Kw、メタンガス発電の新設(shè)ユニット容量は8萬Kw、累積ユニット容量は 83萬Kwとなった。

2020年上半期のバイオマス発電量は618．2億kWh、前年比23．7％増、このうち生活ゴミ焼卻発電量は355．9億kWh、前年比40．8％増、農(nóng)林業(yè)バイオマス発電量は244．3億kWh、前年比5．6％増となった。メタンガス発電量は18億kWhで、前年比13．8％増加している。

バイオマス発電の累計(jì)ユニット容量ランキングトップ5は、山東、広東、江蘇、浙江、安徽で、それぞれ303．8萬Kw、272．6萬Kw、209．1萬Kw、206．3萬Kw、199．9萬Kwである。 新設(shè)ユニット別では広東、江西、河北、広西、山西で、それぞれ26．3萬Kw、18．7萬Kw、13萬Kw、12．4萬Kw、11．1萬Kwである。年間発電量ランキングトップ5では、広東、山東、江蘇、安徽、浙江の各省で、それぞれ76．4億kwh、74．2億kwh、59億kwh、52．8億kwh、51．6億kwhだった。

中國のバイオマスエネルギー利用は年々拡大しており、同産業(yè)の成長トレンドは堅(jiān)実に維持してゆくだろう。

■筆者プロフィール：內(nèi)藤 康行

1950年生まれ。橫浜在住。中學(xué)生時(shí)代、図書館で「西遊記」を読後、中國に興味を持ち、臺灣で中國語を?qū)Wぶ。以來40年近く中國との関わりを持ち現(xiàn)在に至る。中國の環(huán)境全般と環(huán)境（水、大気、土壌）に関わるビジネスを?qū)熼Tとするコンサルタント、中國環(huán)境事情リサーチャーとして情報(bào)を発信している。著書に「中國水ビジネス市場における水ビジネスメジャーの現(xiàn)狀」（用水と廃水2016?9）、「中國水ビジネス産業(yè)の現(xiàn)狀と今後の方向性」（用水と廃水2016?3）、「中國の農(nóng)村汚染の現(xiàn)狀と対策」（CWR定期レポ）など。