韓國(guó)の歌手でアン?チファン（安致煥）という男性がいる。韓流に少し興味のある方はご存じかもしれない。かなり有名な歌手だ。もともと革新派（進(jìn)歩派）性向を持つ歌手で、民主を叫ぶような歌が多い。

このアン?チファンが、7月7日に新曲「アイロニー」を発表した。最近の文政権（進(jìn)歩政界）の偽善に対して、歯に衣著せぬ批判と風(fēng)刺を盛り込んでいる。アン?チファンが自ら作詞作曲している。

アン?チファンは曲の紹介でも「歳月は流れ私たちの顔は厚くなった。あの日の純粋さは年を取り、老いてしまった」とし、「純粋さは鈍くなり陰険になった。メシのタネという崇高さに押されて羞恥心が麻痺した」と語(yǔ)った。さらに、「権力はむさぼる者のものだがあまりにも図々しい。今も昔も日和見(jiàn)主義者の生命力は実に驚くばかりだ」とし、「市民の力、進(jìn)歩の力は誰(shuí)のためのものか。アイロニー」と締めくくった。

正義連の尹美香（ユン?ミヒャン）元代表が數(shù)えきれないほどの悪事（お金を搾取し、日本との関係を悪化させた）をはたらきながらも何の「おしおき」もしない現(xiàn)政権。さらに検察改革だといって、正義を貫こうとする尹錫悅（ユン?ソンヨル）検事総長(zhǎng)を辭職に追いやろうとする現(xiàn)政権に対する炎のような叫びの聲だと筆者は思った。

進(jìn)歩性向のアン?チファンがこんな歌を歌わざるを得ないような事態(tài)になっている韓國(guó)。でも韓國(guó)はまだ息はある。進(jìn)歩性向の中からこういう進(jìn)歩批判?非難の叫び聲が上がってくるのだから。ぼーっとしているどこかの國(guó)とはこのへんは違うかなと思わざるを得ない。

アン?チファンは86世代（60年代に生まれ、80年代に大學(xué)時(shí)代を過(guò)ごした民主化運(yùn)動(dòng)世代）を代弁する代表的な民衆(zhòng)歌手で、「ソラ ソラ 青い松よ」「若葉よよみがえれ」「人生は私に酒一杯おごってくれなかった」「人は花より美しい」などの代表曲がある。

■筆者プロフィール：木口 政樹(shù)

イザベラ?バードが理想郷と呼んだ山形県?米沢市出身。1988年渡韓し慶州の女性と結(jié)婚。元三星（サムスン）人力開(kāi)発院日本語(yǔ)科教授、元白石大學(xué)校教授。趣味はサッカーボールのリフティング、クラシックギター、山歩きなど。著書(shū)に『おしょうしな韓國(guó)』、『アンニョンお隣さん』など。まぐまぐ大賞2016でコラム部門(mén)4位に選ばれた。

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