2020年7月15日、中國メディアの澎湃新聞は、全國の高校生以下の青少年が科學(xué)技術(shù)研究の成果を発表する大會「全國青少年科技創(chuàng)新大賽」の表彰作品に不正の疑いがあるという報道を受けて、同大會組織委員會が専門チームを発足させ、これまでの表彰作品について全面的な調(diào)査に當(dāng)たっていると伝えた。

「全國青少年科技創(chuàng)新大賽」は、教育部や科學(xué)技術(shù)部などの行政部門や、中國科學(xué)技術(shù)協(xié)會などの非営利団體などで組織された大會組織委員會により、毎年実施されている全國規(guī)模の青少年向けのコンテストで、前身となった1979年の「青少年科學(xué)作品展覧會」から約40年続いている。表彰は一等賞から三等賞まであり、表彰作品に不正疑惑が報道されたのは2018年8月下旬に重慶市で行われた第33回の一等賞の1作品と、2019年7月下旬にマカオ（澳門）で行われた第34回の三等賞の1作品だ。

記事によると、第33回で一等賞とされた「ジヒドロミリセチンによる肝臓の脂肪代謝および細胞外マトリックスに及ぼす作用の研究」は、陸軍軍醫(yī)大學(xué)の修士論文の內(nèi)容と類似しているという。この作品の研究者は重慶市の高校2年生の名義になっているが、重慶市科學(xué)技術(shù)協(xié)會に取材したところ、「この高校生の研究は陸軍軍醫(yī)大學(xué)の修士論文とは違う角度から行っている」との回答があったという。また、第34回で三等賞とされた「タンパク質(zhì)コード遺伝子『C10orf67』が結(jié)腸がんに與える効能と機構(gòu)の研究」は、雲(yún)南省昆明市の小學(xué)6年生が研究者として発表されているが、多くの専門家から「小學(xué)生にできる研究內(nèi)容ではない」などの指摘があり、調(diào)査を行った結(jié)果、この小學(xué)生が「中國科學(xué)院昆明動物研究所」に在籍するある研究員の子どもであることが判明したという。

同大會組織委員會は「全國青少年科技創(chuàng)新大賽の表彰作品についての報道內(nèi)容を重要視し、専門チームを作って調(diào)査に當(dāng)たっている。各省市の関係各所が行う全面的な調(diào)査を監(jiān)督し、規(guī)則違反の問題を発見した場合は厳粛に処分を?qū)g行する。監(jiān)視體制を強化し、青少年が健全な科學(xué)技術(shù)活動に參與するための規(guī)範(fàn)をつくるよう継続する」と述べたという。（翻訳?編集/原邦之）