カナダのラメッティ法相が7月31日になり、華為技術(shù)（ファーウェイ）の孟晩舟（モン?ワンジョウ）最高財(cái)務(wù)責(zé)任者（CFO）の米國(guó)への身柄引き渡しの要件がすでに成立したと発言したことで、同件を取り巻く狀況が改めて緊張の様相を示している。

孟CFOは2018年12月1日、対イラン経済制裁に違反して金融機(jī)関を不正操作した容疑で、米國(guó)の要請(qǐng)によりカナダで逮捕された。GPS機(jī)器による居場(chǎng)所の監(jiān)視や保釈金支払いなどを條件に身柄の厳格な拘束は比較的短期間で解除された。しかし、カナダのラメッティ法相は現(xiàn)在も同國(guó)內(nèi)にいる孟CFOの容疑について「証拠から明らか」であり、本人も「身柄引き渡し請(qǐng)求に記載されている行為について起訴されるべき人物であることを認(rèn)めている」として、「身柄引き渡しのための正式な要件は全て成立した」と述べた。

ラメッティ法相の発言により、孟CFOが再び身柄を拘束されて米國(guó)に移送される事態(tài)が現(xiàn)実味を帯びてきた。

中國(guó)と米國(guó)の対立はすでに多岐にわたっているが、ファーウェイをめぐる5G通信などの問(wèn)題は、とりわけ重要だ。さらに、孟CFOの扱いはファーウェイをめぐる問(wèn)題を「象徴」するとも言える。ファーウェイをめぐる問(wèn)題については中國(guó)政府も厳しい米國(guó)批判を繰り返している。

例えば中國(guó)外交部の汪文斌（ワン?ウェンビン）報(bào)道官は7月30日の定例記者會(huì)見(jiàn)で、「米國(guó)の一部政治家はファーウェイを排斥するよう他の國(guó)々に再三圧力をかけている」と述べ、米國(guó)の動(dòng)きを「露骨な覇権行為」「人種差別」と、厳しい言葉を使って非難した。

ファーウェイをめぐる問(wèn)題で最も注目されているのは、同社の通信機(jī)器に、情報(bào)を中國(guó)側(cè)に流す「バックドア」の機(jī)能がつけられているという見(jiàn)方だ。ただし、米國(guó)當(dāng)局は同社製品に「バックドア」が存在する明確な証拠を示していない。

相手が「不當(dāng)な手法」を用いていると主張しながら、「どのような手法」とみなしているかを明らかにしないのは、不自然とも言える。この點(diǎn)については、「米國(guó)側(cè)が具體的な狀況を明らかにしたのでは、自らの手の內(nèi)を明らかにするからだ」との見(jiàn)方も出ている。

米國(guó)が孟CFOの身柄引き渡しを求め続けている理由としては、「対イラン経済制裁に違反して金融機(jī)関を不正操作した容疑」についてだけでなく、ファーウェイについてその他の各種情報(bào)を得ることを望んでいるからと考えて間違いないだろう。孟CFOが「米國(guó)が求める情報(bào)」を握っているかどうかは不明だが、米國(guó)は情報(bào)を得られると判斷しているからこそ、身柄拘束から米國(guó)への移送の動(dòng)きを進(jìn)めていると考えられる。

中國(guó)にとっては、孟CFOの米國(guó)への移送は、何としてでも避けたいところだ。たとえ中國(guó)側(cè)に「やましいところ」がないとしても、中國(guó)政府には海外における自國(guó)民の安全や権利確保に熱心という特徴がある。例えば2011年にリビアのカダフィ政権が崩壊した際には、船舶、トラック、航空機(jī)という「陸?？栅屋斔褪侄巍工蚓t動(dòng)員して自國(guó)民をリビアから救出した。

中國(guó)政府にとってすれば、孟CFOが米國(guó)に移送され裁判にかけられれば「自國(guó)民の権利が、さらに深刻に侵害された」ということになる。従って対抗手段を打ち出す可能性が高い。そうなれば、米國(guó)とその他の西側(cè)國(guó)家と中國(guó)との対立がさらに激化すると考えねばならない。

そうなれば、対中関係に関連して、日本が米國(guó)からこれまで以上の圧力を受ける可能性も出てくる。（如月隼人）