<コラム>インフルエンザの歴史、多くの感染病は日本起源でなく大陸?歐州から人が持ち込んだ

工藤 和直    2020年8月10日(月) 7時(shí)0分

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日本での感染病歴史を調(diào)べると、遠(yuǎn)くは彌生時(shí)代に稲作が伝えられた時(shí)の結(jié)核に始まり、中世?近代そして現(xiàn)代に至るまで多くの事例が歴史書に記載されている。

2019年末から中國湖北省武漢市で流行し始めた新型コロナウイルス(COVID-19)は2020年3月11日にはWHOからパンデミック宣言が発令され、日本政府も4月7日に緊急事態(tài)宣言を発令、現(xiàn)在でも世界で60萬人以上、日本でも1000人を越える死亡者が出る事態(tài)となっている。

日本での感染病歴史を調(diào)べると、遠(yuǎn)くは彌生時(shí)代に稲作が伝えられた時(shí)の結(jié)核に始まり、邪馬臺(tái)國が魏國に朝貢した時(shí)の天然痘、遣唐使によって平城京に広がり藤原四兄弟が犠牲となった天然痘など、中世?近代そして現(xiàn)代に至るまで多くの事例が歴史書に記載されている。感染病の根源は日本ではなく海外(主に大陸)から人が持ち込んだのは疑いのない事実だ。日本の感染病歴史を見ると、感染癥(疫?。─趣筏瓶证欷椁à郡韦厦范?天然痘?はしか?ハンセン病?結(jié)核?コレラである。

結(jié)核でなく、咳込みが強(qiáng)く人に短期間に伝染する風(fēng)病を平安時(shí)代には「咳逆(がいぎゃく)」と言った。巷では「しはぶき」と呼び、これが分類的にはインフルエンザに該當(dāng)する。蘭學(xué)者の伊東玄樸が天保6年(1835年)に蘭獨(dú)辭典にあるインフルエンザを「印弗魯英撤」と和訳した。流行性感冒をインフルエンザと呼びだしたのは戦後である。伊東玄樸は安政5年(1858年)に江戸に種痘所(お玉が池種痘所)を開設(shè)、この場(chǎng)所が東京大學(xué)醫(yī)學(xué)部となっている。

(表1)に江戸時(shí)代以降の主にインフルエンザ感染病発生の経緯をまとめた。江戸時(shí)代初めの慶長年間に発生したが、その後100年近くインフルエンザは発生していない。これは3代將軍徳川家光の鎖國政策(正確には、長崎のみが西洋?中國?朝鮮との窓口)による効果だと思われる。その後、薩摩藩の琉球貿(mào)易(琉球は清と交易)や対馬宗氏を通じて韓國南部釜山の倭館運(yùn)営で朝鮮王朝との交易が頻繁になると、享保年間以降度重なるインフルエンザ大流行が記録された。その周期は7~8年サイクルであり、歐州?大陸で同時(shí)期頃に発生したパンデミックと比較すると、歐州?アジア大陸で発生後數(shù)年経つと日本で大流行していることだ。日本で起こったインフルエンザは、全部海外から伝染した疫病であった。

非常に面白いのは、インフルエンザが流行する度に民衆(zhòng)は愛稱を付けて呼んだことだ。小駒風(fēng)は、當(dāng)時(shí)流行の浄瑠璃で毒婦を演じた小駒の名から取った。谷風(fēng)は、當(dāng)時(shí)の大関(現(xiàn)在の橫綱)谷風(fēng)が感染し最後は死亡したが、無敗の橫綱に土を付け倒したウイルスへの尊敬の念か。お七風(fēng)も八百屋お七の話題からだ。文政年間以降「薩摩風(fēng)」「琉球風(fēng)」「アメリカ風(fēng)」といずれも海外から來たことを示す名前を付け、インフルエンザは海外からの人が運(yùn)んで來たと分かる呼稱であった。

■筆者プロフィール:工藤 和直

1953年、宮崎市生まれ。1977年九州大學(xué)大學(xué)院工學(xué)研究科修了。韓國で電子技術(shù)を教えていたことが認(rèn)められ、2001年2月、韓國電子産業(yè)振興會(huì)より電子産業(yè)大賞受賞。2004年1月より中國江蘇省蘇州市で蘇州住電裝有限公司董事総経理として新會(huì)社を立上げ、2008年からは住友電裝株式會(huì)社執(zhí)行役員兼務(wù)。2013年には蘇州日商倶楽部(商工會(huì))會(huì)長として、蘇州市ある日系2500社、約1萬人の邦人と共に、日中友好にも貢獻(xiàn)してきた。2015年からは最高顧問として中國関係會(huì)社を指導(dǎo)する傍ら、現(xiàn)在も中國関係會(huì)社で駐在13年半の経験を生かして活躍中。中國や日本で「チャイナリスク下でのビジネスの進(jìn)め方」など多方面で講演會(huì)を行い、「蘇州たより」「蘇州たより2」などの著作がある。

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