Record China 2014年2月4日(火) 23時26分
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27日、臺灣の高校歴史教科書の綱要が改訂された。歴史教科書の変更點の多くは日本植民地時期に集中しているという。寫真は國民黨本部。
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2014年1月27日、臺灣の高校歴史教科書の綱要が改訂された。「日本統(tǒng)治時期」は「日本植民統(tǒng)治時期」と表記すること、インフラ建設など日本の統(tǒng)治は臺灣住民のためではなく、日本人移民の生活を改善することが目的だったと強調(diào)するなどの內(nèi)容が盛り込まれた。
【その他の寫真】
■反日シフトではなく、臺灣は「中國の一部」か「多元的地域」かという対立
歴史教科書の変更點の多くは日本植民地時期に集中しているという。報道によると日本関連の修正點として以下の點が挙げられている。
?「日本統(tǒng)治時期」を「日本植民統(tǒng)治時期」に変更
?「統(tǒng)治政策と臺灣人の反応」を「植民統(tǒng)治政策と臺灣人の反応」に変更。
?「慰安婦」については「強要された」との記述を追加
?インフラ整備などの日本の統(tǒng)治は臺灣住民のためではなく、日本人移民の生活を改善することが目的
反日シフトかと思われた方もいるかもしれないが、実は日本がメインの話ではない。つまり、反日か否かではなく、臺灣はさまざまなルーツの人々がやってきて作り上げてきた「多元的地域」なのか、それとも「中國の一部」なのか、という対立なのだ。
日本と関連しない部分の変更點を見ると、その対立點がはっきりする。
?「中國」の表記を「中國大陸」へ
?「オランダの臺灣統(tǒng)治」は「オランダの臺灣侵入」へ
?「鄭一族の統(tǒng)治」は「明朝鄭一族の統(tǒng)治」へ
?「清代の統(tǒng)治」は「清朝の統(tǒng)治」へ
「中國」と表記すると臺灣と中國は別物っぽく感じてしまうので、「中國大陸」と表記した?!弗楗螗坤闻_灣侵入」にしてみると、侵入される前には「中國の一部としての臺灣」が確固として存在したような気になれるので変えてみたといった具合だ。
実は昨夏にも同様の対立があり、馬英九(マー?インジウ)総統(tǒng)が行政文書の表記を「日治」(日本統(tǒng)治期臺灣)から「日拠」(日本占拠期臺灣)に変更する決定を下している。
■臺灣の立ち位置をめぐる議論は今なおセンシティブ
興味深いのは改定に対する抗議デモのスローガンだ。今回の改定には直接関係ない、「光復」という言葉を使うのはやめろとのプラカードが見られた。2次世界大戦後、臺灣は中華民國の統(tǒng)治に移るが、その記念日となる10月25日は臺灣光復(失地回復)節(jié)と呼ばれている。しかし日本統(tǒng)治以前に中華民國が臺灣を統(tǒng)治していた事実はない。光復とは中華イデオロギーにまみれた言葉だという反発だ。
臺灣獨立の盛り上がりはすでに過去のものとなった。臺灣は経済的に中國本土と深く結びついているし、力関係的にも獨立は難しい。臺灣の人々もそのことはよく理解しており、最大野黨?民進黨の內(nèi)部にも獨立綱領を破棄するべきではとの議論もあるほどだ。
しかし盛り上がりが過ぎたとはいえ、臺灣は開かれた島なのか、それとも中國の一部なのかという対立はセンシティブな問題であり続けていることを今回の改定騒動は示している。
◆筆者プロフィール:高口康太(たかぐち?こうた)
翻訳家、ライター。豊富な中國経験を活かし、海外の視點ではなく中國の論理を理解した上でその問題點を浮き上がらせることに定評がある。獨自の切り口で中國と新興國を読むニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。
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