2020年8月31日、環(huán)球時(shí)報(bào)は、中國(guó)がレアアースを米國(guó)への報(bào)復(fù)措置の切り札として用いない理由について論じた、アモイ大學(xué)中國(guó)エネルギー政策研究院院長(zhǎng)?林伯強(qiáng)（リン?ボーチアン）氏の文章を掲載した。

林氏は、今年7月における中國(guó)のレアアース輸出量が前年同期比69．1％減の1620トンにとどまり、1～7月の累計(jì)輸出量も2萬(wàn)2736トンで同20．2％減少したと紹介。商務(wù)部の報(bào)道官が輸出量減少の理由として、新型コロナウイルスの影響により企業(yè)の生産活動(dòng)が鈍ったことを挙げたと伝えた。

その上で、一部海外メディアからレアアース輸出減は米國(guó)への報(bào)復(fù)措置との見方が出ているほか、ネットユーザーからも疑問の聲があることに言及し、中國(guó)政府がレアアースを報(bào)復(fù)手段に用いない理由を3點(diǎn)から論じている。

まず、輸出が70％近く落ち込んだのに対して、レアアース価格は10％程度しか上昇しておらず、輸出減に伴う価格高騰が発生していない點(diǎn)を挙げ、ここ數(shù)年のレアアース価格も著しい供給過(guò)多によって低迷狀態(tài)であったことにも觸れた。

次に、中國(guó)がレアアース分野で握っている強(qiáng)みが主にコストの低さであることを挙げている。レアアースは戦略的価値が高い一方で、中國(guó)以外でもブラジル、ベトナム、ロシア、インド、オーストラリア、米國(guó)などでも埋蔵量が比較的多いほか、その採(cǎi)掘技術(shù)も決して難しいものではないため、中國(guó)が輸出制限をかけてレアアースの価格を大幅に引き上げれば、中國(guó)のコスト面の優(yōu)位性が崩れ、各國(guó)が自力採(cǎi)掘に力を入れ始めるという結(jié)果を生むことになるとした。

そして最後に、米國(guó)がすでに自國(guó)や同盟関係にある國(guó)のレアアース産業(yè)発展に力を入れ始めたことを挙げ、今中國(guó)が規(guī)制をかければこの動(dòng)きを加速させるうえ、レアアースの市場(chǎng)価格をさらに歪ませることになり、中國(guó)のレアアース産業(yè)の長(zhǎng)期的な発展にとってメリットにはならないとの見方を示している。（翻訳?編集/川尻）