2020年9月27日、米華字メディア?多維新聞は、中國メディアが25日、人民解放軍第73集団軍が市街戦の演習(xí)を行ったことを伝えたが、臺灣海峽情勢が緊張している中でのこのような演習(xí)公開には、明確な対象と強烈な警告の意味合いがあると伝えた。

記事はまず、「中國メディアが演習(xí)情報を伝えたのはちょうど米國による臺灣海峽への介入が強まっており、臺灣?民進黨が米國を引き寄せようとしている時期で、中臺関係が緊張している時だ」と指摘。このような演習(xí)はこれまで何度も行われていると考えられるが、対外的に公にすることは珍しく、中臺関係が緊張している中なので、「意味なく放った矢ではない」と分析した。

中國メディアの報道によると、最近の2カ月だけで第73集団軍は4回も演習(xí)を行っており、1000人近くが參加していて「非常に強度の高い訓(xùn)練」だという。この演習(xí)では、図書館や映畫館などの建物を設(shè)置。青軍が建物に隠れて最後まで抵抗し、赤軍がマルチ攻撃や包囲せん滅などの戦法で攻撃する內(nèi)容で、「明確な対象に対するものだ」と伝えた。

中國の宣伝システムを熟知する人物によると、中國で軍に関する報道は通常、メディアが勝手にできるものではなく、軍の同意が必須で、軍が主導(dǎo)することもあり、ハイレベルの許可があったことが考えられるという。したがって、「上述の演習(xí)情報が明らかになったのは決して偶然ではなく、その意図は明白だ」と論じた。

このほか、演習(xí)を行った「第73集団軍」の役割や任務(wù)からしても、この演習(xí)が特定の対象を念頭に置いたものであることが分かると記事は紹介。第73集団軍は、「東部戦區(qū)陸軍で唯一臺灣海峽に面した部隊で、福建省アモイ市に駐屯しており、対臺灣の最前線部隊であり、有事には臺灣攻撃の先鋒となる」と伝えた。

また、第73集団軍の前身である第31集団軍は1979年まで続いた金門、馬祖砲撃を擔(dān)った部隊で、1995年以降は何度も上陸作戦の演習(xí)を行っていると記事は紹介。先日、米國のアザー厚生長官とクラック國務(wù)次官が訪臺した際に行った演習(xí)で第73集団軍は主力だったという。

記事は、この第73集団軍が市街戦の演習(xí)を行ったことについて、「臺灣海峽で戦爭となれば、市街戦は最後の段階である。この演習(xí)を行ったということは、中國軍は臺灣海峽での戦爭の可能性について各種準(zhǔn)備を整えていることを示している」と分析した。

そして、市街戦は「殘酷」という言葉で形容できるほど厳しいもので、雙方が大きな代償を払う必要のある戦いであるため、「最終的には発生しない可能性があるとはいえ、中國は最悪の事態(tài)になった時の準(zhǔn)備ができていることを意味している」と伝えた。（翻訳?編集/山中）