米華字メディアの多維新聞は27日、緊張する臺(tái)灣海峽情勢をめぐり、「不動(dòng)産広告から臺(tái)灣人の戦爭への恐れを見る」と題する記事を掲載した。

記事は冒頭、「臺(tái)灣海峽情勢が緊張する中、臺(tái)灣人の情緒にも変化が生じた」と指摘。「最も安全」が不動(dòng)産広告の「見えないセリフ」になっているとし、臺(tái)灣のネット上に最近、「臺(tái)北?內(nèi)湖區(qū)の不動(dòng)産デベロッパーが『米國在臺(tái)灣協(xié)會(huì)（AIT）に近接』をセールスポイントにしているのはなぜだろう」という質(zhì)問が寄せられたことを紹介した。これにあるネットユーザーは警察の守りによる「治安の良さ」を指摘したが、多くの人は「AITは米國の領(lǐng)土と見なされている」「中國と臺(tái)灣が開戦したときに一番安全な場所」「総統(tǒng)府の近くより安全」と応じたという。

記事によると、AIT付近にある高級(jí)住宅地の不動(dòng)産価格は最高で1坪130萬臺(tái)灣ドル（約470萬円）に達(dá)したことがあり、一時(shí)は60萬臺(tái)灣ドル（約220萬円）以下に下がったものの、最近は90萬臺(tái)灣ドル（約330萬円）前後に戻っている?！竵I岸の緊張が引き起こした臺(tái)灣富裕層の『安全需要』増加がこの価格変動(dòng)と関連していると斷定することはできないが、少なくともネット上で『この住宅地は臺(tái)灣で最も安全』と認(rèn)められている」というのが記事の見解だ。

記事はさらに、「『臺(tái)灣で最も安全』だから『AITに近接』がセールスポイントになったと考えるのは非科學(xué)的。豪邸を買えるのは富裕層という事情もあり、『臺(tái)灣人が戦爭を恐れている』ということの裏付けにはならない」との意見が出る可能性も踏まえ、臺(tái)灣誌が25日公表した調(diào)査報(bào)告に言及。調(diào)査は今月17～20日に行われたもので、臺(tái)灣海峽情勢の緊張について「軍備増強(qiáng)、戦爭準(zhǔn)備を支持する」という人は39．1％、「両岸は平和を維持すべき」は51．6％だったことを伝えた。

この他、開戦となった場合に「和平交渉をすべき」は57．8％、「米國が介入するはず」は22．3％で、「代償を考えることなく戦うべき」は16．5％だったという。記事はまた、過半數(shù)の人が戦爭を望んでいないことが示されたとし、「『戦爭を望まない』は、簡単に言うと『戦爭が怖い』だ」と主張。その上で、「恐れることは人間の本性。恥ずかしいことではない。恥ずべきは両岸の平和を目指す努力に汚名を著せる行為だ」と論じ、「いったん戦爭が起これば臺(tái)灣に安全と呼べる場所は一つもなくなる。戦爭を望まないのなら、実際の行動(dòng)で両岸の平和を支持すべきだ」と訴えた。（翻訳?編集/野谷）