マイナンバーカードを健康保険証として病院や薬局で利用できるようにする仕組みについて、厚生労働省が開始を10月に半年延期すると表明した。試行段階でトラブルが相次いだためというが、醫(yī)療データのデジタル化は政権肝煎りの政策だけに殘念である。

マイナンバーカードを保険証として使う仕組みは、3月から54の病院?薬局で試行を始め、月末に正式運(yùn)用する段取りだった。ところが、マイナンバーカードを読み取り機(jī)にかざし、患者が加入する公的醫(yī)療保険の資格を確認(rèn)しようとした際、実際の資格と異なっていたり、「資格情報(bào)が登録されていない」とされたりするトラブルがあったという。

政府はデジタル社會(huì)の実現(xiàn)に向けて2019年6月に示した方針で、マイナンバーカードの保険証利用について、ほぼ全ての醫(yī)療機(jī)関などでの導(dǎo)入を目標(biāo)に掲げていた。遅れているマイナンバーカード普及を後押しする策としても期待されていたという。

企業(yè)の健保組合などが管理する加入者データが不正確だったというが、カードリーダーそのものが作動(dòng)しなかった病院もあるという。健保組合に責(zé)任転嫁するような姿勢(shì)には疑問符が付く。新しいシステムの開始時(shí)に不具合が起きるのはやむを得ないが、厚労省はシステム全體を早急に総點(diǎn)検すべきである。

保険証のマイナンバーカード化は本人確認(rèn)の正確さや迅速さを高め、醫(yī)療機(jī)関や調(diào)剤薬局でのなりすましを防ぐ決め手になるといわれる。カルテや処方箋、健診結(jié)果を本人や醫(yī)師がデジタルデータとして一覧できるようにする入り口にもなるという。

誤診リスクを最小化するばかりか、大災(zāi)害時(shí)に既往癥や常用薬を正しく把握するのに有用だ。ただ醫(yī)療データは個(gè)人情報(bào)のなかでも特に機(jī)微に觸れる。漏洩を許さぬ堅(jiān)固なシステムが前提だ。

コロナ接觸確認(rèn)アプリの失態(tài)をはじめ行政デジタル化には暗雲(yún)が漂っている。菅內(nèi)閣は「デジタル化」を政権の主要目標(biāo)に掲げ、「デジタル改革相」ポストを新設(shè)?！弗钎弗骏霂亍工蝿?chuàng)設(shè)を計(jì)畫している。政府は緩んだタガを、総力を挙げて締め直すべきだ。

＜直言篇154＞

1959年立石電機(jī)販売に入社。1965年立石電機(jī)（現(xiàn)オムロン株式會(huì)社）取締役。1995年代表取締役會(huì)長(zhǎng)。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長(zhǎng)、海外事業(yè)活動(dòng)関連協(xié)議會(huì)(CBCC)會(huì)長(zhǎng)など歴任。SAM「The Taylor Key Award」受賞。同志社大名譽(yù)文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM（日本経営近代化協(xié)會(huì)）名譽(yù)會(huì)長(zhǎng)。エッセイスト。

■筆者プロフィール：立石信雄

1959年立石電機(jī)販売に入社。1965年立石電機(jī)（現(xiàn)オムロン株式會(huì)社）取締役。1995年代表取締役會(huì)長(zhǎng)。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長(zhǎng)、海外事業(yè)活動(dòng)関連協(xié)議會(huì)(CBCC)會(huì)長(zhǎng)など歴任。「マネジメントのノーベル賞」といわれるSAM（Society for Advancement of Management）『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名譽(yù)文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM（日本経営近代化協(xié)會(huì)）名譽(yù)會(huì)長(zhǎng)。エッセイスト。