Record China 2020年10月11日(日) 10時0分
拡大
村上春樹さんがノーベル文學賞をまたも逃した。中國では「村上作品ファン」が多く、発表の時期が近づくと「今度こそ受賞するのでは」との期待が高まる。寫真は南京市內(nèi)の書店に設(shè)けられた村上春樹コーナー。
日本時間8日夜、2020年のノーベル文學賞受賞者は米國の詩人、ルイーズ?グリュックさんと発表された。中國では日本人作家の村上春樹さんのファンが多く、このところ何年も、「今度こそノーベル文學賞を受賞するのでは」という期待が高まっては空振りに終わる現(xiàn)象が続いていた。小説家や腳本家として活躍する中國人女性作家の暗地妖嬈さんは、落膽する自國の「村上ファン」をはじめとする自國の文學愛好者にメッセージを送った。
ノーベル賞の中でも物理學賞や化學賞など専門性が強い分野の場合、専門家以外に業(yè)績を理解することは困難だろう。文學賞の場合には狀況が違って、一般人を含む多くの読者に向けての創(chuàng)作活動が評価されるだけに、受賞者に対する「自分なりの評価」も比較的容易と言ってよい。
暗地妖嬈さんによると、ノーベル文學賞の受賞者が発表されるたびに「自虐的」になる文學ファンがよくいる。「そんな人は聞いたことがないぞ。私は文學について無知なのか」などと思ってしまうのだという。暗地妖嬈さんは、自分が知らない作家がノーベル文學賞を受賞しても「自虐的」になる必要はないと説明。ノーベル文學賞の授與は「基本的に不意打ち」なのだという。
中國はすでに、外國作品の「翻訳出版大國」とも言える狀況だが、そんな中國でも作品が紹介されていない作家がノーベル文學賞を受賞することが珍しくない。暗地妖嬈さんは、「受賞後に、全世界が熟知することが常態(tài)化しています」と説明した。
中國ではこのところ毎年、ノーベル文學賞の受賞者発表の時期が近づくと、村上春樹さんの受賞を期待する聲が高まる。村上さんは、多くの作品が中國語訳されており、日本人として中國人ファンが特に多い作家だ。また、2019年発表の「従軍した父は中國兵捕虜の斬首を見た」などで示した歴史や平和の問題に向き合う姿勢にも好感が持たれている。
しかし暗地妖嬈さんは、「村上春樹さんの受賞に期待を持ち続けるのはおやめなさい」と改めて忠告。受賞を切望するファンにとっては「殘酷な宣言」かもしれないが、村上作品のレベルに問題があるということではく、逆に、「これだけ高い評価を普遍的に獲得したのだから、ノーベル文學賞の傾向からして、期待できない」と言っているわけだ。ファンとしても「もって瞑(めい)すべし」といったところだろうか。
暗地妖嬈さんは、近年のノーベル文學賞の傾向について、人権問題に注目する作家が受賞する場合が多いなど「左より」な性格を強めているとも主張。さらに、物故した作家と特別に人気のある作家には、一貫して與えられていないと指摘した。(翻訳?編集/如月隼人)
この記事のコメントを見る
Record China
2019/5/12
2020/10/6
2020/10/9
2020/10/3
2020/9/12
ピックアップ
we`re
RecordChina
お問い合わせ
Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら
業(yè)務(wù)提攜
Record Chinaへの業(yè)務(wù)提攜に関するお問い合わせはこちら
この記事のコメントを見る