<直言!日本と世界の未來>中國が新目標(biāo)、1人當(dāng)たりGDPを先進(jìn)國並みに―立石オムロン元會(huì)長

立石信雄    2020年11月1日(日) 10時(shí)10分

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中國の「5中全會(huì)」は、2035年に「1人當(dāng)たりGDPを中等先進(jìn)國並みにする」との目標(biāo)を掲げた5カ年計(jì)畫(2021~25年)の骨格を打ち出した。筆者の體験を振り返ると、中國のしたたかな「底力」を感じる。

10月下旬に開催された中國共産黨の第19期中央委員會(huì)第5回全體會(huì)議(5中全會(huì))に注目した。2035年に「1人當(dāng)たり國內(nèi)総生産(GDP)を中等先進(jìn)國並みにする」との目標(biāo)を掲げた「第14次5カ年計(jì)畫」(2021~25年)の骨格を打ち出した。消費(fèi)など內(nèi)需の拡大と対外貿(mào)易維持の両立を志向する「雙循環(huán)」(2つの循環(huán))経済をめざすという。道のりは厳しいが、かつて中國の若者たちと議論した、筆者の體験を振り返ると、世界最大の14億人の人口パワーを背景に、國家資本主義と計(jì)畫経済を融合するシナリオは十分達(dá)成可能と思えてくる。

17年前の2003年10月16日は中國が初の有人宇宙飛行に成功した日である。この時(shí)、筆者は講演するため上海交通大學(xué)を訪問していた。

講演の冒頭、有人宇宙飛行成功へのお祝いの言葉を述べると、學(xué)生たちから大きな拍手がわいた。聞いてみると、教授も含めみんな朝5時(shí)に起きてテレビに見入っていたとのこと。上海交通大學(xué)は江沢民氏の母校でもある有力大學(xué)であり、今回の宇宙飛行プロジェクトにも技術(shù)的な協(xié)力はもちろん、多くの卒業(yè)生がかかわっている。當(dāng)時(shí)の新型肺炎(SARS)騒ぎで沈滯気味だった雰囲気を一気に振り払い、國民に自信と誇りを與える歴史的な瞬間だったことは、學(xué)生たちの自信に満ちた顔を見てもはっきりと感じ取ることができた。

この時(shí)の講演會(huì)では、世界的に関心が高まりつつあったユニバーサルデザインをメーンテーマとして採り上げた。これまでは日本の経済発展の要因や最近の製造業(yè)の動(dòng)向を紹介してきたが、聴衆(zhòng)が理工系の學(xué)生であることも踏まえ、設(shè)計(jì)?デザインという分野における最新のトピックとして紹介することにしたのである。ユニバーサルデザインという分野は、當(dāng)時(shí)中國ではまだあまり一般化していない概念で、中國語にもそれに相當(dāng)する言葉は定まっていないとのことだった。一応「汎用設(shè)計(jì)」や「通用設(shè)計(jì)」といった言葉がそれに當(dāng)たるようである。

講演後、「ユニバーサルデザインは結(jié)局は障害者のためではないのか?」「なぜ企業(yè)がそのようなことに取り組むのか?」「どのくらいコストがかさむのか?」など、學(xué)生から次から次へと率直な意見や質(zhì)問が飛んできた。いつものことながら新しいことを貪欲に吸収しようという強(qiáng)い意気込みが感じられた。

その後中國経済はほぼ10%前後の成長を達(dá)成、2008年の米リーマンショック時(shí)の大規(guī)模投資を乗り越えて、世界第2の経済大國に成長した。

一方で、沿海部と內(nèi)陸部の経済格差や都市內(nèi)部での貧困問題、環(huán)境問題など、さまざまな問題を抱えていることも事実である。日本や歐米の先進(jìn)諸國が段階的に遭遇してきた諸問題に、中國はグローバリゼーションという大きな潮流の中で、高度成長と同時(shí)に直面していると言える。単に物質(zhì)的な豊かさだけでなく、精神的、文化的な豊かさが得られない限り、持続的な発展は望めないことは言うまでもない。

中國は2016年9月15日、宇宙ステーションの試験機(jī)「天宮2號(hào)」の打ち上げに成功。1カ月後の10月17日には宇宙飛行士2人を乗せた有人宇宙船「神舟11號(hào)」の打ち上げにも成功。2日後に「神舟11號(hào)」は「天宮2號(hào)」にドッキングし、2人の宇宙飛行士は「天宮2號(hào)」の中に入り、約1カ月間にわたる宇宙滯在を?qū)g施。大型宇宙ステーションの建造という新たな段階へ向けて動(dòng)き始めた。

経済発展が再び軌道に乗り、宇宙分野の発展などで國威も大いに発揚(yáng)された今、中國はソフト面の充実という新たな発展の段階に差し掛かっている。社會(huì)的な諸課題の克服が待ったなしである。

今年10月の「5中全會(huì)」に話を戻す。同會(huì)のコミュニケによると、中國の1人當(dāng)たりGDPは2019年に1萬ドル(約105萬円)を超えた。中等先進(jìn)國は3萬ドル前後のイタリアやスペインが念頭にあるとされる。コミュニケは4億人以上の中間所得層も「目に見えて拡大する」とし、米國とのIT摩擦を念頭に「コア技術(shù)で重大なブレークスルーを?qū)g現(xiàn)する」と明記された。

トウ小平氏の改革開放の重點(diǎn)は、外資を取り込み「世界の工場」として輸出主導(dǎo)で高速成長した。改革開放の前提は安定した米中関係だったが、貿(mào)易戦爭や覇権爭いで見直しを迫られた?!?つの循環(huán)」は改革開放からの大きな路線転換といえる。

5中全會(huì)コミュニケは「國際的なパワーバランスは深刻な調(diào)整がある」とし、米國覇権の衰退も示唆した?!笝C(jī)會(huì)と試練に新たな変化がある」と指摘し、國際秩序が流動(dòng)化しても自力で安定成長できる経済をめざすという。まず內(nèi)需の拡大を急ぎ、「消費(fèi)を全面的に促進(jìn)し、投資の余地を切り開く」と明記。中國の個(gè)人消費(fèi)はGDPに占める比率が39%にとどまる。5~7割の日米獨(dú)を大きく下回っており、伸ばす余地が大きいとされる。さらに「科學(xué)技術(shù)を自力で強(qiáng)化する」と強(qiáng)調(diào)し、先端技術(shù)の內(nèi)製化を進(jìn)める。米國の対中禁輸も意識(shí)し「サプライチェーン(供給網(wǎng))の水準(zhǔn)を明らかに高める」という。

1990年代から2000年初めにかけて中國の有力大學(xué)などで講演し、若者パワーと接した筆者の経験やその後の計(jì)畫通りの発展実績から、《中國の底力》は侮れないと見ている。

<直言篇138>

■筆者プロフィール:立石信雄

1959年立石電機(jī)販売に入社。1965年立石電機(jī)(現(xiàn)オムロン株式會(huì)社)取締役。1995年代表取締役會(huì)長。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長、海外事業(yè)活動(dòng)関連協(xié)議會(huì)(CBCC)會(huì)長など歴任。SAM「The Taylor Key Award」受賞。同志社大名譽(yù)文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM(日本経営近代化協(xié)會(huì))名譽(yù)會(huì)長。エッセイスト。

■筆者プロフィール:立石信雄

1959年立石電機(jī)販売に入社。1965年立石電機(jī)(現(xiàn)オムロン株式會(huì)社)取締役。1995年代表取締役會(huì)長。2003年相談役。 日本経団連?國際労働委員長、海外事業(yè)活動(dòng)関連協(xié)議會(huì)(CBCC)會(huì)長など歴任?!弗蕙庭弗幞螗趣?a target='_blank' href='http://www.wenhuatang.com/search.php?filter=ノーベル賞'>ノーベル賞」といわれるSAM(Society for Advancement of Management)『The Taylor Key Award』受賞。同志社大名譽(yù)文化博士。中國?北京大、南開大、上海交通大、復(fù)旦大などの顧問教授や顧問を務(wù)めている。SAM(日本経営近代化協(xié)會(huì))名譽(yù)會(huì)長。エッセイスト。

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