2014年4月8日、北京でウィンドーショッピングをしていて、ある有名な火鍋チェーン店の前を通りかかると、「特級(jí)ニュージーランド羊肉」と書かれた大型ポスターが目に飛び込んできた。北京の気溫は20度くらいまで上がったが、火鍋店に続々と客が押し寄せ、汗を流しながら肉を食べている様子を見ると、冬はまだ終わっていないという感じがする。

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中國(guó)伝統(tǒng)の火鍋で輸入肉を食べるのが、外食産業(yè)の流行になっている。雰囲気もあり、実質(zhì)的な利點(diǎn)もある。さきに米國(guó)のファーストレディのミシェル?オバマ大統(tǒng)領(lǐng)夫人が四川省成都市の火鍋店を訪れた際には、激辛鍋のオーストラリア産ロース牛肉が大いに気に入り、立て続けに2皿注文したということがあった。

火鍋店の関係者によると、1皿の量が同じだとすると、內(nèi)蒙古（モンゴル）自治區(qū)の國(guó)産羊肉が35元(約580円)以上するところ、ニュージーランドの羊肉は25元(約410円)以下だ。価格的優(yōu)位を背景に、「羊の國(guó)」ニュージーランドは近年、中國(guó)市場(chǎng)に大攻勢(shì)をかけている。中國(guó)は英國(guó)に代わってニュージーランド最大の羊肉輸出市場(chǎng)となり、2013年の輸入額は5億5000萬ドル（約566億円）に達(dá)して、10年の6倍になった。またオーストラリア産の牛肉は、中國(guó)の輸入牛肉全體の50％以上を占めている。

牛肉や羊肉の輸入の急増は、國(guó)際貿(mào)易の繁栄をうかがわせるもので、1億人に及ぶ中國(guó)國(guó)民の生活を変化させてもいる。ロイター社の報(bào)道によると、中國(guó)では中産階級(jí)がますます増え、高タンパク食品への需要が拡大している。洋食レストランのリブアイステーキやしゃぶしゃぶ館の新鮮な羊肉などが、スマートフォンや自家用車と同じようにハイクラスな暮らしのシンボルになっている。

肉の需要がますます旺盛になり、海外の牛肉や羊肉が束になって入ってくるが、國(guó)內(nèi)の養(yǎng)殖技術(shù)が向上したり、価格が庶民的になったりしたということはない。國(guó)家発展改革委員會(huì)価格モニタリングセンターの分析によると、01年から12年にかけて、牛肉の年平均販売価格は500gあたり6．99元（約115円）から25．33元（約420円）に、羊肉は7．55元（約125円）から29．59元（約490円）に跳ね上がり、同期の物価水準(zhǔn)の上昇幅を大きく上回った。

中國(guó)は羊肉の生産量で世界1位、牛肉は世界3位だが、急増する輸入量から供給不足であることがうかがえる。中國(guó)農(nóng)業(yè)部（農(nóng)業(yè)?。─蓼趣幛骏签`タによると、13年の農(nóng)産品の貿(mào)易赤字は500億ドル（約8300億円）に達(dá)し、このうち畜産品は食用油に次ぐ2番目の赤字発生品目で、赤字額は130億ドル（約2160億円）に迫る。貿(mào)易赤字から、中國(guó)の農(nóng)業(yè)が國(guó)內(nèi)と海外と二重の試練に立たされている様子が透けてみえる。一方では経済成長(zhǎng)と社會(huì)の発展がよりレベルの高い農(nóng)産品の需要を生み出し、また一方では貿(mào)易で國(guó)のドアを開いたことにより、これまで伝統(tǒng)的なやり方でやってきた國(guó)內(nèi)の農(nóng)業(yè)が國(guó)際的な競(jìng)爭(zhēng)にさらされるようになった。

中國(guó)で火鍋にニュージーランド産羊肉を入れるのが普通のことになると、一連の問題が引き起こされる。科學(xué)技術(shù)のウェイトを高めて供給力を強(qiáng)化するにはどうしたらよいか。経営規(guī)模を拡大し、コストを削減するにはどうしたらよいか。さらには農(nóng)業(yè)の現(xiàn)代化を通じて有効な供給を満たし発展レベルを向上させるという時(shí)代の要求に応えるにはどうしたらよいか。歐米の先進(jìn)國(guó)をみると、米國(guó)の大型農(nóng)場(chǎng)、花王國(guó)のオランダ、ニュージーランドの羊の群、オーストラリアの牛舎などから、現(xiàn)代化農(nóng)業(yè)を発展させることが國(guó)際貿(mào)易の収支バランスに関わっていること、國(guó)の持続的な成長(zhǎng)に関わっていることがみてとれる。ここから出てくる國(guó)の競(jìng)爭(zhēng)力という命題を、これまでにも増して重視する必要があるといえる。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/KS?編集/武藤）