2014年4月11日、英紙フィナンシャル?タイムズによると、日本とオーストラリアがこのほど自由貿(mào)易協(xié)定（FTA）に調(diào)印した。これにより7年に及んだ日豪FTA交渉が実質(zhì)的な進(jìn)展を遂げたことになる。だがF(xiàn)TAで豪と一致することが日本の最終目標(biāo)ではなく、同紙によれば、日本はこれによって環(huán)太平洋経済連攜協(xié)定（TPP）の交渉で米國(guó)に譲歩を迫りたい考えだという。TPP交渉で譲歩が得られず、日本は高いハードルを越えるための手段を見つけようとしている。

【その他の寫真】

▽マラソン並みの長(zhǎng)距離走

高いハードル、それはTPP交渉の目立った特徴だ。専門家の分析によると、関稅を引き下げるだけでなく、第三次産業(yè)、投資、労働力などの自由化や利便化が求められ、基準(zhǔn)、技術(shù)障壁、知的財(cái)産権、競(jìng)爭(zhēng)政策、政府調(diào)達(dá)、さらには労働力、環(huán)境保護(hù)まで、あらゆる面で高い要求が打ち出されるのがTPPだ。ハードルが高いため、日本がTPPに加盟するにはマラソンのような長(zhǎng)丁場(chǎng)の交渉をくぐり抜けることが必要だ。

2012年2月7日、日本政府は米國(guó)とTPPの第1回交渉を開始した。交渉は緩やかに進(jìn)展し、13年4月には米國(guó)の民間部門の産業(yè)?労働者擔(dān)當(dāng)者が、米國(guó)と日本が合意達(dá)成に近づいていると発言。だが11月6日には、米貿(mào)易代表部（USTR）のウェンディー?カトラー副代表が、日米間TPP交渉にはなお多くの問題があり、日本の農(nóng)産品の関稅減免の問題、自動(dòng)車貿(mào)易などの議題をめぐる隔たりは調(diào)整が難しいとの見方を示した。

今年の交渉でも日米の隔たりは埋まらず、あるメディアは2月の閣僚級(jí)會(huì)合でも進(jìn)展は得られなかった、交渉は長(zhǎng)期化する可能性があると報(bào)じた。日米両國(guó)だけでも交渉は困難を極めるというのに、他の11カ國(guó)とも一致しなければならず、この長(zhǎng)距離走はいつゴールにたどり著けるやらわからない。

▽高いハードルの下でのゲーム

TPPは米國(guó)がアジア?太平洋地域に返り咲き、新たな貿(mào)易ルールを打ち立てるための重要な布石だ。日本の加盟を積極的に後押しすることも要の一つだ。

日本は経済を好転させることを目的として、米國(guó)の後押しに積極的に応え、TPP加盟の姿勢(shì)を打ち出した?！搁]塞狀況に陥った」日本経済を救い、「経済全體に積極的な影響を與え」ようとした。ある分析によると、TPP加盟は日本の工業(yè)製品の輸出を促進(jìn)するだけでなく、安価な商品を輸入して日本國(guó)內(nèi)の消費(fèi)を活性化することにもつながる。さらには、TPPの恩恵は日本の経済構(gòu)造改革の促進(jìn)により多く現(xiàn)れるとみられ、日本にとって非常に魅力的であることは間違いない。

だがTPPのハードルは高く、日本は手こずっている。一部のメディアの分析によると、日本の農(nóng)業(yè)に対してTPPの影響は非常に大きく、高額の関稅で保護(hù)されてきた農(nóng)業(yè)部門は市場(chǎng)が開放されれば壊滅的な被害を被ることになる。しかも難題はこれだけではなく、交渉が本格化すれば、日本政府は各方面の利益集団から次々に攻撃を受けることが予想される。

たとえば、日本の金融システムはかなり閉鎖的であり、これまで郵政システムに組み込まれていたゆうちょ銀行とかんぽ生命保険は、日本でも屈指の規(guī)模を誇り、特殊な地位にある。TPP交渉では、當(dāng)然のことながらゆうちょとかんぽの改革も要求され、日本にとって相當(dāng)困難な問題であることは確かだ。さらに日本の醫(yī)療システムも問題を抱える。TPPに基づいて基準(zhǔn)を完全に自由化すれば、日本醫(yī)師會(huì)などの既得権益層が大きな損害を被るため、TPP加盟に反対することは明らかだ。

日本の政界にも深刻な隔たりがある。安倍首相が13年2月に米國(guó)訪問するにあたり、野黨の民主黨や日本維新の會(huì)がTPPへの交渉參加を求める超黨派議員連盟を設(shè)立した一方、自民黨の議員236人はTPP交渉參加に反対の聲を上げた。

▽苦悩は盡きない

日本はオーストラリアと自由貿(mào)易協(xié)定（FTA）に調(diào)印したことで、米國(guó)とのTPP交渉を有利に運(yùn)びたい考えだ。日本の期待通りにうまく運(yùn)ぶだろうか。最新の報(bào)道によると、日豪がF(xiàn)TA交渉で一致したため、米國(guó)はTPP交渉で態(tài)度を硬化させているという。

米國(guó)は譲歩せず、日本のTPP加盟は困難を極めるとみられる。開放によって硬直化した日本経済に発展へのエネルギーが與えられることは確かだが、経済や貿(mào)易、さらには國(guó)の安全保障にさまざまな潛在的リスクをもたらすことも予測(cè)される。どのように利益を調(diào)整するか、日本は綱渡りを強(qiáng)いられている。

農(nóng)業(yè)について考えると、経済に占める農(nóng)業(yè)の割合は小さいが、日本ではこれまで農(nóng)業(yè)従事者が大きな力を持っていた。政界はこれまで農(nóng)村や農(nóng)業(yè)団體（農(nóng)協(xié)）と事を構(gòu)えることを避けてきた。TPPに加盟し、TPPの枠組內(nèi)で農(nóng)業(yè)従事者が大きな損害を受けないよう保証しようとすれば、巨額の補(bǔ)助金が必要になるが、その財(cái)源はない。日本はこれから非常に苦しい狀況に陥るとみられる。農(nóng)業(yè)分野だけでも難しいのに、金融システムや醫(yī)療システムの利益バランスを取ることはもっと難しいといえる。

日本はTPPの高いハードルを越えたいが、現(xiàn)在の苦境はこれから長(zhǎng)く続く苦悩の日々の始まりに過ぎない。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/KS?編集/TF）