2021年1月22日、韓國?週刊東亜は「慰安婦賠償金ジレンマ、文政権『108億ウォンを拒否し、12億ウォンを要求』」と題した記事を掲載した。

ソウル中央地裁が日本政府に元慰安婦への賠償を命じた判決は、日本側(cè)が控訴せず、23日午前0時に確定した。地裁は8日に元慰安婦の訴えを認(rèn)め、12人に1人1億ウォン（約940萬円）の支払いを命じる判決を言い渡していた。記事は、この慰安婦問題について「韓國はプライドで108億ウォン（10億円）を突き返しながら、同じ件で12億ウォンを出せと要求した」とし、これまでの流れを詳しく伝えている。

それによると、慰安婦問題について日本は日韓請求権協(xié)定により解決済みだとの立場だったが「戦時に女性を性奴隷としていた」との非難は避けられず、國民からの寄付で元慰安婦に補(bǔ)償するとした。しかし韓國側(cè)は「日本政府からの補(bǔ)償金と謝罪のみを受け取る」と主張し、10億円を拒絶した。

この時の闘爭で先頭に立ったのが、當(dāng)時「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連?。ㄕx連）」の理事長だった尹美香（ユン?ミヒャン）氏で、これ以後頭角を現(xiàn)し、後に與黨「共に民主黨」比例代表で出馬し國會議員になっている。2015年12月、安倍晉三首相（當(dāng)時）が元慰安婦への「心からおわびと反省の気持ち」を表明し、日韓は韓國側(cè)が設(shè)立する財(cái)団に日本政府が10億円を拠出することで合意した。正義連は猛烈に反対したが、覆すことはできなかった。當(dāng)時、韓國政府が把握していた「慰安婦被害者」は246人（存命47人、他界199人）だったという。

こうして「和解?癒やし財(cái)団」が10億円を執(zhí)行することになったが、17年に就任した文在寅（ムン?ジェイン）大統(tǒng)領(lǐng)は、この合意を無力化しようとし財(cái)団の運(yùn)営費(fèi)を遮斷した。文政権と正義連による批判が続いたためか、元慰安婦全員が財(cái)団からの慰労金を申請しなかったという。存命者12人、遺族135人が慰労金を拒否。正義連は國民から寄付金を集めて12人に慰労金を支払うという運(yùn)動を始め、多くの人が賛同したという。12人中8人に1億ウォンずつの寄付金と、女性人権賞が贈られた。しかし、一部の受賞者は寄付の形で正議連から受け取った金の一部を返還しており、この件をめぐり尹議員は現(xiàn)在、準(zhǔn)詐欺の容疑で起訴されている。

財(cái)団は10億円のうち約6億円（56億ウォン）を殘して解散した。文政権は10億円を用意し日本に返還しようとしたが、日本側(cè)は拒み、殘余金の約6億円も受け取らなかった。そうこうしている間に、慰安婦存命者12人が日本政府を相手取り訴訟を起こした。

ソウル中央地裁は、日本政府に財(cái)団の慰労金と同じ1億ウォンを賠償するよう命じる判決を下した。日本は駐日韓國大使を外務(wù)省に呼び抗議。加藤勝信官房長官は「韓國政府は1965年の請求権協(xié)定と2015年の慰安婦合意に違反した」と非難したが、韓國政府は「司法部の判斷を尊重する」との立場を示している。

記事は「この裁判は、國際社會の不文律である『主権免除』に反するとの指摘を免れないものだ」と指摘。徴用工訴訟の問題にも觸れ、「日本は今後も控訴しないだろう」「ここから深刻な問題が発生する」としている。判決を履行するには、日本の韓國內(nèi)資産を差し押さえる必要があるが、外交公館など治外法権地域のため実際には不可能となる。代案として、「和解?癒やし財(cái)団」の殘余金、韓國政府が日本に返そうとした10億円の中から12億ウォンを確保する方法が考えられるとした上で、この方法では「日本から10億円を受け取ったことになってしまう」として否定している。

最後に記事は「文政権が賢明だったら、合意に対する一部不満は樸槿恵（パク?クネ）政権のせいにし、國家間の約束という理由で慰安婦合意を続けていくべきだった」「しかし、それをせず、むしろ不正疑惑のある尹美香氏の國會進(jìn)出を後押しした」と批判している。

この記事に、韓國のネットユーザーからは「まったく信頼できない政権」「自分たちの政治的利益のために慰安婦を利用し、外交関係を臺なしにした」「せっかく安倍首相から10億円を受け取れたのに」「樸前大統(tǒng)領(lǐng)が日本から10億円をむしり取ったのに、文大統(tǒng)領(lǐng)が取り消して12億ウォンをもらおうとしてるのか。差額は文大統(tǒng)領(lǐng)が賠償せよ」「尹美香議員の事件が明るみに出ても、慰安婦のおばあさんたちを擁護(hù)せず尹議員をかばった政府が、まともなわけがない」「結(jié)局、慰安婦のおばあさんたちは政府と尹議員たちに政治利用されただけ」など、文政権と尹議員への批判の聲が殺到している。（翻訳?編集/麻江）