2021年1月26日、中國メディアの中國新聞網(wǎng)は、今月より中國國內(nèi)で上映を開始した日本映畫『ダンスウィズミー』を例に、「アニメではない日本映畫は中國市場(chǎng)でヒットしない」という狀況を分析する記事を掲載した。

記事はまず、『ダンスウィズミー』を制作した矢口史靖（やぐちしのぶ）監(jiān)督と、主演女優(yōu)の三吉彩花（みよしあやか）について紹介。矢口監(jiān)督の作品は中國でも高く評(píng)価されており、ドラマ?映畫情報(bào)サイトの豆瓣（Douban）では、『WOOD JOB！～神去なあなあ日?！护u(píng)価レビュー10點(diǎn)満點(diǎn)中8．6點(diǎn)、『スウィングガールズ』と『ウォーターボーイズ』が8．4點(diǎn)など、五作品が8點(diǎn)以上の高得點(diǎn)を記録している。また、三吉彩花は最近ではNetflix配信のドラマ『今際の國のアリス』に出演するなど、多數(shù)の映畫やドラマに出演し、新人賞の受賞歴もあるほか、臺(tái)灣の人気ミュージシャン、ジェイ?チョウ（周杰倫）の曲「説好不哭（Won’t Cry）」のミュージックビデオに出演したことで、中華圏でも注目を集めていると伝えた。

一方で、記事は「しかしながら、ミュージカルコメディー作品の『ダンスウィズミー』は、中國市場(chǎng)で極めて冷遇されている」として、チケット販売サイト「貓眼」の統(tǒng)計(jì)を引用し、公開初日の興行収入が33萬7000元（約541萬円）、1週間経った現(xiàn)在は48萬4000元（約777萬円）であると紹介。豆瓣（Douban）のレビューでは6．8點(diǎn)という平均的な點(diǎn)數(shù)になっている。

記事では、同作品が中國でヒットしなかった理由について、「ミュージカル作品がマニアックだった」など內(nèi)容に関すること以外に、「日本映畫に対する中國の観客の認(rèn)知度と関係がある」として、2015年以降に中國で上映された日本映畫の興行収入ランキングのトップ10位をアニメ作品が占めていることを紹介。5億7500萬元（約92億3500萬円）で1位となった『君の名は。』や『天気の子』の新海誠監(jiān)督の作品を除けば、スタジオジブリの作品や、『ドラえもん』『名探偵コナン』など、日中両國でなじみがあるアニメ作品がヒットしているのに対し、日本の実寫作品はあまりヒットせず、木村拓哉、長澤まさみ主演の『マスカレード?ホテル』が約1704萬元（約2億7000萬円）で2020年の興行収入ランキング4位に「ようやく入ったくらい」だという。

記事は最後に、「日本でも中國と同様にアニメが実寫作品を圧倒している」とし、その例として、2017年の日本國內(nèi)の映畫興行収入ランキングを紹介。同年の興行収入の上位10作品のうち、日本のアニメ作品は「名探偵コナン から紅の戀歌（ラブレター）」（3位）と「映畫ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」（8位）がランクインしているのに対し、実寫作品は「銀魂」の11位が最高位だった。（翻訳?編集/原邦之）