中國共産黨中央軍事委員會の機関紙である解放軍報は19日付で、2020年6月に発生したインド軍との衝突で死亡した自國軍人4人を紹介する記事を発表した。死亡した軍人の名を明らかにしたのは初めて。掲載には1面及び2面にかけて紙面を大きく割いた。他にも、同件を扱う記事や関連動畫が発表されている。

記事の見出しは「英雄はカラコルムに屹立（きつりつ）する―新時代の國家國境防衛(wèi)に近づく英雄將兵」。解放軍側(cè)が、同件で犠牲になった軍人の名を明らかにしたのは初めてとされる。なお、解法報は「インド」の國名を出さなかったが、犠牲者が出た地域を「中印國境地帯」などと紹介したメディアもある。

解放軍報は、衝突の発端を「外國軍がわが方との合意に公然と違反して、越境してテントを張った」と紹介。中國側(cè)は「祁発寶連隊長が話し合いに基づいて解決するとの誠意に基づき、數(shù)人の將兵だけを連れて川の水に腰までつかりながら歩いて交渉に赴いた」とした。

ただし、相手側(cè)は中國側(cè)の誠意を無視して、大量の兵力を潛ませて人數(shù)の多さで中國側(cè)を退卻させようとしたという。記事によると相手側(cè)人數(shù)は中國の數(shù)倍であり、雙方は鉄パイプやこん棒、石を使って戦った。祁連隊長は特に狙われて頭部に重傷を負(fù)った。中國側(cè)には動畫撮影を行う軍人もいたという。

記事によれば、中國側(cè)は増援部隊が到著し、外國軍側(cè)を駆逐した。外國軍側(cè)は壊滅して軍の體を成さなくなり逃走した。死傷者が大量に取り殘され「極めて深刻な代償を支払うことになった」という。中國側(cè)は陳紅軍中隊長と陳祥榕、肖思遠(yuǎn)、王焯冉の兵士3人の計4人が犠牲になった。

記事は、祁連隊長には「國家國境防衛(wèi)英雄連隊長」、死亡した陳中隊長には「國家國境防衛(wèi)英雄」の栄譽稱號が、兵士3人には殊勲を表彰する一等功が授與されたと紹介した。（翻訳?編集/如月隼人）