ソニーはこのほど、2020年度第1-3四半期（4-12月）の純利益が87％増加し、初めて1兆円を突破したと発表した。ここ數(shù)年、ソニーは絶えずイノベーションを行い、従來(lái)の家電業(yè)界からのモデル転換のために努力し、知的財(cái)産権による?yún)б妞胜尚楼猊钎毪蚍e極的に試行し、イノベーションを強(qiáng)化する日本企業(yè)の1つの縮図になった。（文：張玉?南開(kāi)大學(xué)世界近現(xiàn)代史研究センター教授）

1990年代にバブル経済が崩壊してから、日本企業(yè)はどこも経営が苦境に陥った。経済グローバル化や情報(bào)技術(shù)（IT）革命など時(shí)代のトレンドが急速に変化するのに直面して、企業(yè)の中にはモデル転換?イノベーションでいわゆる「ガラパゴス現(xiàn)象」がみられたところもあった。「ガラパゴス現(xiàn)象」とは、獨(dú)自の進(jìn)化を遂げたものの世界市場(chǎng)に適応できなくなってしまったことを言う。しかし時(shí)間の積み重ねの中で、成功するケースも次々に出てきた。たとえば東京電子は「唯一無(wú)二の技」に専念し、5-7ナノメートルの最先端半導(dǎo)體デバイス分野では、一部の工程が世界で100％近いシェアを獲得し、10年間で売り上げは2倍になり、利益率は年平均38％という高い水準(zhǔn)に達(dá)した。

総合的にみると、日本企業(yè)のここ數(shù)年のイノベーション実踐は次の4つの特徴にまとめることができる。1つ目は経営モデルの転換で、閉鎖型から開(kāi)放型へ、「大きくて何でもそろっている」ことを強(qiáng)調(diào)する傾向からコアコンピタンスを重視する傾向へと転換した。パナソニックなどは、利益率が5％を下回る業(yè)務(wù)を縮小し、ソニーと東芝は付加価値の低いテレビや白物家電事業(yè)からの撤退を選択した。2つ目はバリューチェーンの川上への移動(dòng)で、「唯一無(wú)二な存在」や「必要不可欠」を戦略目標(biāo)に定め、數(shù)多くの「隠れたチャンピオン企業(yè)」が次々に誕生した。小さいものではスマートフォンから、大きいものでは航空機(jī)製造まで、最終製品の日本ブランドは減少傾向にあるものの、日本企業(yè)が製造した材料と部品は重要なシェアを占める。ソニーと村田製作所の電子部品から、東レと帝人の炭素繊維まで、信越化學(xué)のシリコンウエハーからキャノンのマスクアライナーまで、數(shù)え上げたら切りがない。3つ目は市場(chǎng)開(kāi)発の重點(diǎn)が國(guó)內(nèi)から海外へ向かったことで、グローバル化した経営が日本企業(yè)の重要な目標(biāo)になった。統(tǒng)計(jì)によると、19年の日本の対外直接投資は世界一で、海外にある日系企業(yè)は現(xiàn)在約7萬(wàn)5千社を數(shù)える。4つ目はサービスを刷新してユーザーのニーズを掘り起こすため、利益を上げるポイントが製品からサービスへ移ったことだ。個(gè)性に合わせたサービス、定期的サービス、體験型サービスなどは、価格競(jìng)爭(zhēng)の消耗戦を避け、差別化を?qū)g現(xiàn)するための切り札となっている。

イノベーションを強(qiáng)化することで、日本企業(yè)の競(jìng)爭(zhēng)力は目に見(jiàn)えて向上した?！窪erwent Top 100 グローバル?イノベーター 2020」ランキングでは、日本の企業(yè)が世界で2番目に多い。イノベーションの成功は企業(yè)の収益力を大幅に引き上げた。日本銀行（中央銀行）の調(diào)査によると、日本の大手メーカーの平均利益率は1993年の2．41％から、17年の8．11％に上昇した。グローバル化経営は日本の対外収支の構(gòu)造も変化させ、日本は29年連続で世界最大の債権國(guó)となった。

しかし、日本企業(yè)は発展の中で多くの課題に直面してもいる。課題は主に4つある。第1に、ますます深刻化する少子高齢化がさまざまな打撃をもたらし、市場(chǎng)は縮小が続き、労働力の供給が不足し、財(cái)政負(fù)擔(dān)がますます重くのしかかる。第2に、基礎(chǔ)研究が全體として下火になり、投資が減少し、人材が不足する。第3に、企業(yè)家精神が低下し、破壊的イノベーションが少なく、科學(xué)技術(shù)イノベーションの大手企業(yè)を生み出すのが難しい。第4に、短期的な利益がより重視され、従來(lái)の雇用システムが揺らいでいることも、「匠の精神」という日本企業(yè)の基盤を揺るがしている。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KS）