35歳が仕事探しの「年齢のレッドライン」になるのはなぜ? ―中國メディア

人民網(wǎng)日本語版    2021年2月26日(金) 9時10分

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春節(jié)が終わり、雇用市場が活発になってきた。オフラインとオンラインの求職活動を取材すると、多くの企業(yè)が求人に際して「35歳以下」を求め、「従業(yè)員90後化」を打ち出すところさえあることがわかった。

春節(jié)(舊正月、今年は2月12日)が終わり、雇用市場が活発になってきた。オフラインとオンラインの求職活動を取材すると、多くの企業(yè)が求人に際して「35歳以下」を求め、「従業(yè)員90後(1990年代生まれ)化」を打ち出すところさえあることがわかった。

一體、いつから「35歳以下」が各種の求人で示される「絶対的なライン」になったのだろうか。一部の企業(yè)や機関は、35歳以上の従業(yè)員に不定期に「退職を勧めたり」、「出向させたり」、「改善を要求したり」していると考えられる。仕事を探す側(cè)が35歳以上だった場合、獨自の資源やフローをもつか、何か他の「必殺技」をもつのでなければ、送った履歴書がゴミ箱行きになる可能性が極めて高い。そんな會社なら行かないと拒絶することは簡単だが、すでに若いときのように気楽に転職できなくなった35歳以上は、十分に食べていける新しい仕事を見つけようと思えば、若者よりも多くの代償を支払わなければならない。またこうした「職場のルール」により、35歳を過ぎた社會人の多くが、自分はリストラされるのではないか、失業(yè)させられるのではないかと心配するようになった。

なぜ35歳以上が「望まれない人々」になったのか?

インターネット企業(yè)の人的資源部門の責任者は取材に、「若い人は意欲があり、元気で、賃金は多くを求めず、成長の可能性への期待値が高く、生活や家庭のしがらみが少ない。そしてイノベーションや起業(yè)への意識がより高く、仕事における適応能力と柔軟性がより高く、企業(yè)に好まれるのは當然だといえる。企業(yè)の経営者は従業(yè)員の年齢構(gòu)成を重視し、これこそ企業(yè)の成長性、革新性、活力度を示すものと考えると同時に、人的資源の評価目標に組み込んでいる。選択する余裕がある企業(yè)の場合、『35歳以下』がどれくらい魅力をもつかは言うまでもないだろう」と述べた。

國家人的資源管理師の朱麗亜さんは、「多くの企業(yè)は、あなたに他の人では代替不可能な特別な競爭力がないなら、35歳になると『年齢のレッドライン』を超えたとみなす。多くの企業(yè)の人的資源部門の責任者からみると、35歳になった人というのは『生活で細々した問題を抱え』、『仕事に向けるパワーに限界があり』、『健康上のリスクがある』人の代名詞で、『求人の対象にならず、昇進の対象にもならない』という困った狀況に直面することになる」と述べた。

本當にそうだろうか。確かに體力面では一部の中年は若者にやや劣るかもしれないが、仕事の効率や経験、企業(yè)や機関への忠誠度では若者とは比べものにならない。こうした効率、経験、忠誠度といったものはお金で買えるものではなく、短期間で育成し達成できるものでもない。また生活レベルの向上にともない、35歳以上の人の多くは體力や気力、思考力もまだまだ上昇段階にある。

デンマーク企業(yè)のデータを利用して、中年の従業(yè)員が最も生産効率の高い従業(yè)員であることを発見した學(xué)者がいる。従業(yè)員の平均年齢が37歳の時、その企業(yè)の平均生産効率が最も高くなるという。また中國についての研究の結(jié)果、中年層だけでなく、非製造業(yè)分野の中國の上場企業(yè)では、50歳以上の年長の従業(yè)員も企業(yè)の労働生産性にプラスの影響を與えることがわかったという。

そのため「35歳を過ぎると坂道を下る」は偽の命題に過ぎない可能性がある。

「35歳+」が直面する就職の難しさは、目下の経済構(gòu)造やモデル転換の発展レベルに直接関わることでもある。

湖南大學(xué)工商管理學(xué)院の朱國■(王へんに韋)教授は、「現(xiàn)在、かなりの數(shù)の企業(yè)は発展運営モデルがどこも似たり寄ったりで、業(yè)界內(nèi)の競爭が激しい。経験値と技術(shù)力が高く、仕事の強度が低い労働力にはあまりニーズがない。人口ボーナスが引き続き有効な狀況では、企業(yè)はおのずと労働時間がより長く、給與への期待がより低い若年の従業(yè)員を高齢の従業(yè)員に代えようとするだろう?!呵啻氦违堠`ナス』が求職活動でもつ優(yōu)位性はもはや爭えない事実だ」と述べた。

國務(wù)院発展研究センターが1月に発表した報告書によると、2020年2-9月に就職情報サイトの智聯(lián)招聘のプラットフォームに履歴書を送った35-49歳の中年の求職者は、前年同期比13.5%増加し、増加率は35歳を下回る人(7.3%)の約2倍だった。アンケート調(diào)査では、35歳以上の求職者のうち、半數(shù)近くが「収入が減って、中?高所得層から低所得層へ転落した」と答えたという。

取材を受けた多くの人が、一様に「仕方ない」と言う?!溉摔嫌肋hに若者でいることはできないが、若い人は常にいる。あなたが25歳だったとして35歳の人と同じことをすれば、あなたは『人的資源』になり、あなたが35歳で25歳の人と同じことをした時には、あなたは『人的コスト』になる」という。

朱氏は、「中國の長期にわたる人口ボーナスにより、企業(yè)は従業(yè)員を働かせるにあたり、『メリットだけを享受する』やり方、量も時間も極めて多い労働強度に慣れてしまっている。しかし『35歳が雇用のレッドライン』という風(fēng)潮には、雇用機関の誤った考え方が反映されており、労働力の『安さと使い勝手』ばかり重視し、産業(yè)モデル転換?高度化の背後で必要になる人的サポート、人的資源の経験の蓄積を軽視する考え方が反映されている。こうした人の使い方では、産業(yè)と雇用が混亂した悪循環(huán)に陥りやすくなる」と述べた。

國務(wù)院発展研究センター発展部のまとめた研究報告によれば、「35歳+」は就職のルートも選択肢もより狹まり、収入はより少なくなっているが、家族がいて住宅ローンもあり、失業(yè)すると一家の経済狀態(tài)は非常にあやういものになり、悪化することもあり、地域レベルで銀行の住宅ローンの返済が滯るなどの派生リスクが生じやすいという。

別の専門家は、35歳の人が職探しで困難にぶつかるというなら、40歳、50歳の人が満足する仕事を見つけるのはより難しいと懸念する。これはドミノのようなもので、「35歳を雇用のレッドラインにする現(xiàn)象」が「雇用市場で40代と50代がなかなか就職できない4050現(xiàn)象」を激化させ、雇用をめぐって特定の年齢に対する差別が、最終的に定年延長に反対する現(xiàn)実的な勢力を形成することになったという。(提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS)

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