2021年2月26日、モルテザ?ラフマーニ駐日イラン大使が日本記者クラブで會見した。核合意調(diào)印國の中國やロシアとの関係について「イランは核合意調(diào)印國のと合意の枠組みでも、2國間関係でも中ロ両國と極めて良好な関係にある」と指摘。米國と歐州3カ國（英仏獨(dú)）が対イラン制裁を解除していない中で、中ロ両國はイランへの制裁解除を求めており、「極めて協(xié)力的」として信頼感を示した。米バイデン政権はトランプ前政権のイラン敵視政策から一転してイラン核合意復(fù)帰を打ち出しているが、米イランの主張はかみ合わず、課題は山積している。

イラン核合意は、核兵器開発を疑われていたイランと米英獨(dú)仏中ロが2015年7月に結(jié)んだ合意。イランが高濃縮ウランや兵器級プルトニウムを15年間は生産しないことや、ウラン濃縮に使われる遠(yuǎn)心分離機(jī)を大幅に削減する代わり、米歐が金融制裁や原油取引制限などを緩和した。トランプ米大統(tǒng)領(lǐng)が18年5月に核合意を離脫し、制裁を再開したため、イランが19年5月から段階的に核合意の履行を停止している。

ラフマーニ大使は米トランプ政権後半の2018年7月に著任、日本政府へ働きかけをはじめ精力的に外交活動を展開している。

＜ラフマーニ駐日イラン大使の発言要旨は次の通り＞。

米國トランプ政権はイラン核合意から一方的に離脫し合意の枠組みを覆した。

合意違反は米國に加えて歐州3カ國であり、（経済制裁によって）イランの正常な貿(mào)易や利益は損なわれている。これらの國が多國間主義を重視するよう求めたい。

こうした中でイランは中國やロシアと合意の枠組みでも、2國間関係でも極めて良好な関係にある。中ロ両國はイランへの制裁解除を求めており、極めて協(xié)力的だ。

イランは以下の4點(diǎn)を國際社會に明確にアピールしている。

（1）外交の取り決めに忠実であること

（2）核合意を破壊する動きを阻止すること

（3）最も実効的なのは（米國が取る）措置?行動に比例して対し（イランも）措置を元に戻すこと

（4）國際社會は國連決議2231條に基づいて核合意を遵守すること

イランが昨年末に核開発の大幅強(qiáng)化を政府に義務(wù)付ける法律を成立させたことは「核合意の死」を意味するものではない。イランが國際原子力機(jī)関（IAEA）と合意した現(xiàn)行の基本的査察を継続する最長3カ月の猶予期間に、（米英仏獨(dú)など）國際社會が具體的な措置を取ることを期待している。

米國のバイデン政権は、トランプ政権から一転、核合意復(fù)帰を打ち出しているが、まず制裁を解除すべきだ。バイデン政権の（制裁解除の）対応に応じて、段階的な解決も可能である。

（八牧浩行）