推理ボードゲーム「マーダーミステリー」が1650億円突破、人気の秘密は?―中國(guó)メディア

人民網(wǎng)日本語版    2021年3月4日(木) 18時(shí)40分

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中國(guó)の若者の間で推理ボードゲーム「マーダーミステリー」が人気となっている。

舞踏會(huì)のさなかに、突然殺人事件が起こり、參加していた數(shù)人に容疑がかかる。手掛かりをひとつひとつ丁寧に分析していくと、「真犯人」と犯行に至るストーリーが徐々に浮かび上がってくる……これが今、若者に大人気の推理ボードゲーム「マーダーミステリー」の內(nèi)容だ。ゲームの中で、プレイヤーはそれぞれにシナリオを持ち、ゲームが設(shè)定したプロットに沿って、事件を解決したり、解決までの過程を楽しんだりする。このゲームはどれくらい人気なのだろうか。試算によると、現(xiàn)在、中國(guó)での市場(chǎng)規(guī)模は100億元(約1650億円)を超え、全國(guó)のオフラインでプレーできるゲーム店は2萬カ所に迫り、プレイヤーは5000萬人以上いるという。北京だけでも、ゲーム店は2019年の400店あまりから現(xiàn)在は4000店以上に増加した。

■「映畫の登場(chǎng)人物になりきる」のは映畫を見るより夢(mèng)中になる

「カラオケはとっく飽きたし、ホームパーティースペースももう目新しくない。友人たちと集まる時(shí)、食事をして話をする以外に、面白そうなことがなかなか見つからなかったところに、マーダーミステリーが登場(chǎng)した」と話す蘇江龍さんはマーダーミステリーの大ファンで、18年から週末のほとんどを友人たちとともにこのゲームで過ごしている。

蘇さんのように、マーダーミステリーに夢(mèng)中になる若者がどんどん増えている。何剣鋒さんは18年からオフラインゲーム店「推理館」を経営し、今では支店も開設(shè)しただけでなく、スタジオを作ってオリジナルの推理ゲームの制作も手がけ、全國(guó)に売り出している。スタート時(shí)のニッチ市場(chǎng)のゲームが、今や友人と集まる時(shí)や仕事で親睦を深める時(shí)の人気アイテムになり、ゲーム店は週末になると予約でいっぱいだ。

マーダーミステリーは「殺人事件の謎」とも呼ばれ、西洋のパーティゲームの流れをくむものだ。テレビのバラエティー番組「明星大偵探(スター大探偵)」の流行に伴って、17年にマーダーミステリーも人気が出始めた。それから數(shù)年がたち、今ではオフラインゲーム店もあれば、オンラインのスマートフォンアプリもある。オフライン店には、ボードゲームのスタイルで遊ぶところもあれば、巨額を投じてストーリーに合った?jī)?nèi)裝を施し、プレイヤーに貸衣裝などのサービスを提供して、より一層ゲームの世界に浸れるようにした店もある。

現(xiàn)在、北京のオフラインでのマーダーミステリー消費(fèi)額は1人あたり平均70元から500元とさまざまだ。注目されるのは、朝陽大悅城、三里屯、五道口などの若者が集まるエリアには、マーダーミステリーのゲーム店が特に密集していることだ。いくつかの店を取材したところ、週末になるとどのゲーム店のどの回もほぼ予約でいっぱいになり、特にリアル體験型の店とオリジナルの人気シナリオがある店は、1週間前から予約しなければ入れないということがわかった。

■マーダーミステリーはなぜこんなに人気か?

「若者のレジャー?娯楽はオンラインへの依存度が非常に高く、オフラインの社交には新鮮味が欠けている」。大學(xué)を卒業(yè)して1年ほどになる柳蕓さんはこのように述べた上で、「自分は恥ずかしがりで內(nèi)向的な性格だったが、マーダーミステリーのリアル體験の中でキャラクターになりきる『演技の才能』があることがわかり、自分をますます開放するようになって、性格がずいぶん明るくなったし、共通の話題を共有できる特別な數(shù)人の友人とも知り合えた。若者の推理欲や役者魂を満足させるというのは1つの側(cè)面に過ぎず、より重要なのは家にこもる生活の呪縛から私たちを解き放ってくれることだ。こうしたオフラインの付き合いの新スタイルをとても楽しんでいる?,F(xiàn)在、マーダーミステリーを楽しむために毎月1500元以上をつぎ込んでおり、これにはもちろん、他のプレイヤーたちと集まって食事をする費(fèi)用なども含まれている。自分の月収9000元あまりの中でこの出費(fèi)は小さいとはいえないが、なんとかなる。楽しければそれでいい」と話した。

マーダーミステリーが爆発的な人気になると、業(yè)界には大勢(shì)の起業(yè)家が參入した。その中には、何さんのようにゲーム店をオープンした人もいれば、ボードゲームデザイナーをしていた人や有名な作家でオリジナルゲームの制作や販売に乗り出した人もいる。

何さんは、「今年の春節(jié)(舊正月、今年は2月12日)には今いるところで春節(jié)を過ごした人が多かったことから、マーダーミステリーが爆発的な人気になったとみられる。若者には社交という硬直的需要があることから、マーダーミステリーには非常に大きな可能性があり、市場(chǎng)規(guī)模100億元はスタート地點(diǎn)に過ぎないといえる。このほかたくさんの映畫?テレビ、文化?旅行、クリエイティブ関連の企業(yè)もこの新興業(yè)界に注目し始めており、この分野に參入しようとする意図がうかがえる」という。杭州棲金科技有限公司の李朶拉?文化娯楽プランニングディレクターは、「マーダーミステリーの業(yè)界は今、シナリオを購入し、小さな店をレンタルで経営するという低ハードルの段階から、キャラクター化、大規(guī)模化、モデルイノベーションといった方向へと徐々に発展している。私たちもこの市場(chǎng)に注目しており、今後はマーダーミステリーをめぐるレースにより多くの資本が注入されるようになるだろう」との見方を示した。(提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS)

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