抖音（海外版?TikTok）を運(yùn)営する字節(jié)跳動(dòng)（バイトダンス）の話題が途切れない。直近でも、米國(guó)での集団訴訟9200萬(wàn)ドルで和解、事業(yè)の“斷捨離”、生活総合サービスで「美団」に挑戦など、目を引く見(jiàn)出しが並ぶ。かつてのアリババ並みの注目度だ。それらの記事から斷捨離と生活総合サービスを中心に、今後の動(dòng)向を探ってみよう。

■設(shè)立8年で世界的企業(yè)に成長(zhǎng)…トランプ前米大統(tǒng)領(lǐng)の標(biāo)的に

2020年3月、バイトダンスは設(shè)立8周年を迎えたのを機(jī)に、創(chuàng)業(yè)者?張一鳴はグローバルCEOに就任した。國(guó)內(nèi)事業(yè)とは距離を置き、世界市場(chǎng)に専念するはずだった。しかし7月末以降、TikTokに逆風(fēng)が吹く。インドでは利用禁止、米國(guó)ではトランプ前大統(tǒng)領(lǐng)に米國(guó)事業(yè)の売卻を迫られた。

しかしインドを除けば、環(huán)境は改善傾向にある。歐州では従業(yè)員がこの半年で1600人から3000人に増加した。中心はロンドンで850人が働く。2012年2月、世界のTikTokダウンロード數(shù)は5600萬(wàn)、米國(guó)でも順調(diào)だ。

國(guó)內(nèi)では、ニュースメディア?今日頭條、ショートビデオ?抖音の看板事業(yè)以外へ、積極的に進(jìn)出した。ネット通販、教育、ゲーム、ビジネスツール、モバイル決済などである。アリババの支付寶、テンセントの微信支付を追い、明らかにスーパーアプリを目標(biāo)している。

大手証券會(huì)社の推測(cè)によれば、バイトダンスの2020年の営業(yè)利益は70億ドルとみられる。前年40億ドルの1.8倍に拡大した。広告収入を中心に絶好調(diào)である。今年度中の上場(chǎng)もうわさされている。

■張一鳴の斷捨離…ハード縮小

そんな中、テンセント系メディア?騰訊網(wǎng)は、「張一鳴の斷捨離」という記事を掲載した。それによれば、上場(chǎng)の噂に呼応するかのように、事業(yè)整理に創(chuàng)業(yè)者?張一鳴が大ナタを振るっているという。

2021年1月に以下のサービスが停止された。

?有料知識(shí)提供プラットフォーム「好好學(xué)習(xí)」の運(yùn)用を停止。

?問(wèn)答プラットフォーム「悟空問(wèn)答」の運(yùn)用を停止。

?買(mǎi)収した「堅(jiān)果手機(jī)」のスマホ事業(yè)を暫定的に停止、スマホやモニターの研究?開(kāi)発は行わないと表明。スマホ事業(yè)は教育関連のハードウエア事業(yè)に吸収。

■生活総合サービスへの野心…美団を目標(biāo)

その一方、バイトダンスは同じ1月に、內(nèi)部呼稱“新業(yè)務(wù)創(chuàng)新団隊(duì)”を設(shè)立させた。騰訊網(wǎng)は別記事で「バイトダンス、生活総合サービスへの野心隠さず」とも伝えている。バイトダンスは2018年以降、生活総合サービスへの布石を打ってきた。今年は、本腰を入れて取り組む。標(biāo)的は、生活総合サービスの「美団」だ。

美団は2010年、共同購(gòu)入サイトとしてスタート。今では、飲食店口コミ、フードデリバリー、生鮮O2O、配車(chē)アプリ、シェアサイクル、シェア電動(dòng)アシスト付き自転車(chē)、ホテル旅行、映畫(huà)予約、娯楽など200以上のサービスを全國(guó)2800の市、県、區(qū)で展開(kāi)している?？窗迨聵I(yè)のフードデリバリーは、ライバル餓了蘑（アリババ系）を大きく引き離し首位に立つ。この強(qiáng)大な美団に挑もうというのだ。

■自前の通販プラットフォーム構(gòu)築…アリババに挑戦

まずネット通販の自前プラットフォーム構(gòu)築を目指す。この部門(mén)は抖音のライブコマースを中心に発展してきたが、淘寶直播（アリババ）や快手には遅れをとっていた。それを取り戻すため、1800人に拡大したネット通販の研究開(kāi)発部門(mén)と運(yùn)営部門(mén)を上海へ移転する。さらに杭州市のアリババ淘寶城の対面にサブチームを配置、挑戦の意思を明らかとした。そして2021年GMV（成約総額）目標(biāo)を4000億元と前年の2倍に設(shè)定した。

中國(guó)ネット界では若者を中心に、特定の製品を推奨して、グループでシェアし、他人の購(gòu)入意欲を刺激する“種草”が流行している。自らの提案が、首尾よく成功すれば、大きな達(dá)成感を得られる。若者文化の新潮流だ。そのためのプラットフォームとして選ばれる必要がある。それも「淘寶」「快手」「小紅書(shū)など」強(qiáng)敵を差し置いてである。簡(jiǎn)単ではないが、何しろ抖音には6億のユーザーがいる。新しい風(fēng)を起こすことは不可能ではないだろう。

■オフライン店の取り込み

さらに、2021年に入り、オフライン店舗へ大攻勢(shì)をかけ始めた。江蘇省の例では南京市と無(wú)錫市に拠點(diǎn)を建設(shè)し、位置情報(bào)サービス、生活総合サービスの営業(yè)を進(jìn)めている。抖音の企業(yè)アカウントへの登録と運(yùn)営をサポートしていく。オフライン店舗は、理髪店、美容院、レストラン、ペット関連などサービス業(yè)が多い。

某レストランでは、2021年2月、バイトダンスから提攜の“招待狀”が屆いた。企業(yè)アカウントの“裝飾”、共同購(gòu)入への參加、O2O化、インフルエンサーの紹介、優(yōu)秀な店には動(dòng)畫(huà)撮影サービスも行う。いずれも費(fèi)用負(fù)擔(dān)はないため、參加店舗は順調(diào)に増加している。生活総合サービスへの本気度を感じさせる。

■三方を敵に囲まれるが

バイトダンスの張一鳴（1983年生まれ）と美団の創(chuàng)業(yè)者?王興（1979年生まれ）は、今や中國(guó)IT界を代表する経営者だ。しかも2人は同じ福建省?龍巖市の出身である。さらに2007年には、王興の創(chuàng)業(yè)した飯否網(wǎng)（ツイッターのマネサイト）で一緒に働いていた。手の內(nèi)はわかっている、ということだろうか。

これまでバイトダンスの主敵はテンセントとされていた。実際に両者間では訴訟合戦がやまない。そしてネット通販でアリババ、さらに同郷の王興まで標(biāo)的に加えた。三方みな敵である。今年もIT界の主役を張るのは間違いなさそうだ。

■筆者プロフィール：高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株（現(xiàn)パンパシフィック）青島事務(wù)所長(zhǎng)、上海事務(wù)所長(zhǎng)を歴任、中國(guó)貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上?，F(xiàn)在は中國(guó)人妻と愛(ài)知県駐在。最先端のOMO、共同購(gòu)入、ライブEコマースなど、中國(guó)最新のB2Cビジネスと中國(guó)人家族について、ディ－プな情報(bào)を提供。著書(shū)：2001年「繊維王國(guó)上?！箹|京図書(shū)出版會(huì)、2004年「新?繊維王國(guó)青島」東京図書(shū)出版會(huì)、2007年「中國(guó)の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國(guó)の一族の中で」Amazon Kindle。