世界経済が徐々に回復(fù)するのに伴って、金屬や穀物といったコモディティ及び水上輸送などの業(yè)界で価格が上昇を続けている。世界では新たな周期のインフレが起きようとしている。中國新聞社が伝えた。

現(xiàn)在、原油価格は1バレル70ドルに迫り、水上輸送価格もコンテナ不足により高騰している。海外メディアの報(bào)道では、現(xiàn)在はコンテナ1基にかかる費(fèi)用が平均約6000ドルで、半年前に比べて5倍上昇した?！袱Δ两U済」の人気により、液晶ディスプレーやメモリーチップといったノートパソコンやテレビの重要部品の価格も軒並み上昇している。

食品価格もどんどん値上がりしている。商品の供給源が不足しているため、東京市場では鶏卵の平均卸売価格が今年初めに比べて5割前後上昇した。たくさんのレストランが営業(yè)を再開したことにより、米國の鶏もも肉の価格も上昇した。大豆はさながら「金の豆」になり、シカゴ先物市場（CME）では5月の成約額が1ブッシェル（約27．2キログラム）あたり14．2ドルに迫った。

アナリストによると、「今回のインフレ観測は、グローバル経済の新型コロナウイルス感染癥の後の回復(fù)、一連の大々的な救済政策などの要因と関係がある」という。

最近、多くの國で経済が目に見えて回復(fù)している。経済協(xié)力開発機(jī)構(gòu)（OECD）は最新の予測の中で2021年の世界経済成長率予測値を5．6％に上方修正し、昨年12月の予測値より1．4ポイント引き上げた。

招商銀行の丁安華（ディン?アンホア）チーフエコノミストは、「新型コロナワクチンの接種が大規(guī)模に行なわれ、新たな感染者數(shù)が落ち著きを見せるようになると、グローバル経済活動が加速的に回復(fù)して物価水準(zhǔn)を押し上げた。このほか米國が1兆9000億ドルの経済活性化プランを打ち出すと、インフレ観測がさらに強(qiáng)まった」と述べた。

昨年3月以來、米國は財(cái)政問題を解決するために累計(jì)約6兆ドルの財(cái)政措置を打ち出し、2008年の世界金融危機(jī)の時(shí)期の経済支援の規(guī)模を大きく上回った。米國のサマーズ元財(cái)務(wù)長官は、「これほど大規(guī)模な活性化政策は『現(xiàn)代の人々がこれまで見たこともないインフレ圧力』をもたらす可能性がある」と指摘した。

長江証券の伍戈（ウー?ゴー）チーフエコノミストは、「目下、インフレ観測がなぜ上昇しているかというと、世界経済の回復(fù)及び主要エコノミーの活性化政策の強(qiáng)化が重要な原因であることは確かだが、供給側(cè)の回復(fù)の相対的な遅さによる需給のアンバランスこそ問題の所在だ」と述べた。

伍氏は、「現(xiàn)在は世界の主要消費(fèi)國である歐米で感染癥が抑制され、需要が目に見えて回復(fù)し始めたが、ブラジルやチリなどの原材料供給國の感染狀況は依然として厳しく、銅や鉄など一部の重要原料の生産?輸送が制約を受けている。國によって感染癥対策と経済回復(fù)との間に『タイムラグ』があり、それが需給のアンバランスをもたらし、価格の上昇を後押ししている」との見方を示した。

また伍氏は、「感染狀況が好転すれば世界の需要をさらに回復(fù)上昇させるが、供給の弱點(diǎn)を短期間で完全に補(bǔ)うことは難しく、原材料の供給もすぐに回復(fù)して正常な狀態(tài)に戻れるわけではない。こうした狀況の中、需要の回復(fù)が供給より早い狀況が今後も続く可能性があり、インフラも今後しばらく続くことになる」と述べた。

しかし新たなインフレの波は、好転し始めたばかりの世界経済にとって次の打撃にはならないとみられる。

分析によれば、現(xiàn)在、米歐日のインフレ水準(zhǔn)は回復(fù)上昇しているが、それでも歴史的にみて相対的に低い水準(zhǔn)にあり、そして各國の中央銀行が設(shè)定した政策目標(biāo)の範(fàn)囲に収まっている。そのためインフレを過度に心配する必要はない。

丁氏は、「現(xiàn)在のインフレは主に経済回復(fù)がもたらした緩やかな再インフレであり、持続的な高インフレではなく、ましてや深刻な結(jié)果をもたらすスタグフレーションでもない。供給と需要が徐々に回復(fù)すれば、経済が徐々に正常な水準(zhǔn)に戻ることになり、インフレが拡大を続ける可能性は低い。しかし多くの國が巨額の債務(wù)を背負(fù)い、金融市場が極めて脆弱?敏感な狀態(tài)にあることを考慮すると、インフレには警戒し続ける必要がある」との見方を示した。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS）