韓國沈沒事故と東日本大震災の共通點とは?―中國メディア

Record China    2014年5月1日(木) 22時40分

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5月1日、韓國?珍島沖で発生した旅客船「セウォル」號沈沒事故では、船が大きく傾いているにもかかわらず、救命胴著を著た學生らが、「その場を動かないように」という船內(nèi)放送に従った。資料寫真。

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2014年5月1日、韓國?珍島沖で発生した旅客船「セウォル」號沈沒事故では、船が大きく傾いているにもかかわらず、救命胴著を著た學生らが、「その場を動かないように」という船內(nèi)放送に従って、船內(nèi)にとどまる様子に、多くの人が「なぜ外に出て、海に飛び込まないのか」と驚きと苛立ちを隠せない。大人の指示に従った學生らは最後まで船內(nèi)にとどまり、脫出の機會を逃してしまった。北京青年報が報じた。

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災害や事故が発生すると、さまざまな判斷を下すための時間は往々にして數(shù)分、ひいては數(shù)秒しか殘されていないことがある。そしてその判斷が、生死さえ分けてしまう。

日本の小中學校では毎年、地震に備える防災訓練が3?4回実施される。その訓練では、教師らが、「先生の指示に従いなさい」と生徒に教えてきた。そのため、生徒らも指示に従うことに慣れ、考える前に行動することが習慣になっている。しかし、2011年3月11日に東日本大震災が発生して以降は、教師が現(xiàn)場におらず、生徒が自分でどのように行動するかを判斷する訓練が増えた。

當時、宮城県石巻市大川小學校の教師は、生徒を裏山の高臺ではなく、校庭に集合させていた。そして教師と住民との間で2次避難先の話し合いをしたため、避難に手間取り、結(jié)局地震から避難開始まで約40分かかり、避難のための貴重な時間を無駄にしてしまった。結(jié)果、生徒74人と教職員10人が、避難の途中に襲ってきた津波に呑み込まれ、犠牲になった。

この狀況と、今回の「セウォル」號沈沒事故では、一方は校庭で、もう一方は船內(nèi)で、いずれも生徒が「待っていた」という類似點がある。そして、本來は殘されていた避難のための時間が、指示に従ったために奪われてしまった點も同じだ。

大川小學校とは対照的だったのは巖手県釜石市市立東中學校だ。海からわずか500m足らずの近距離に位置しているにもかかわらず、同中學校と鵜住居(うのすまい)小學校の児童?生徒、約570人は全員、押し寄せる津波から生き延び、「釜石の奇跡」と言われている。同中學校は、「自分の命は自分で守る」という考えを防災教育で生徒らに徹底して教えている。災害がやって來た時は避難を優(yōu)先する訓練を徹底し、緊急時に一緒にいない家族の事を考える必要はなく、まず自分の安全を確保するようにと生徒に教えているのだ。

例えば、ただ避難するだけではなく、訓練の中に様々なアクシデントを盛り込んで、生徒が自分で考え判斷して行動できるようにしている。わざとケガ人を作って、保健室に待機させ、警報が鳴り、點呼時に生徒が一人足りない時に、生徒らがどのような行動を取るか観察したりしているのだ。そして、その行動に反省點があれば、教師らはすぐに指示ではなく、アドバイスを送る。

また09年には、「EAST‐レスキュー」という全校防災學習を発足した。East=東中生、Assist=手助け、Study=學習する、Tsunami=津波から取った言葉だ。同活動では、道路を挾んで真向いに隣接する鵜住居小學校と合同避難訓練を?qū)g施し、高學年の生徒が低學年の生徒を助けたり、負傷した生徒を助けたりする方法を教えている。そして、「ぼうさい大賞」に輝いた同県宮古市の県立宮古工業(yè)高校生徒を招き、自作の津波浸水模型を使って津波がどう押し寄せるかを?qū)g演してもらったりもしている。ある生徒は、「津波の怖さをあらためて知った。そして、どう行動するかを考え、実行しなければならないと強く思った」と感想を述べている。

死者?行方不明者が1000人を超えた釜石市において、放課後で指示を聞くことができなかった小中學生が、自己の判斷に基づいて避難し、一人の犠牲者も出すことがなかったのは、正に「奇跡」だ。これらの生徒は、「セウォル」號沈沒事故において、船內(nèi)放送が聞こえなかったため、自分の判斷や直感を頼りに、避難し救出された生徒と似ている。このような自主能力は、命を守るための「本能」だけでなく、「教育」により身に付くものだ。

従うことしかできない子供が大人になればロボットのようになってしまいかねない。東日本大震災が発生した3月11日午後2時46分、宮城県東松島市のJR仙石線「野蒜(のびる)駅」を出発した上下2本の電車があった。共に一時行方不明と報じられたが、下り電車は丘の上で停止、地元住民のアドバイスに従って乗客は車內(nèi)にとどまり無事だった。一方、上り電車はJR東日本の內(nèi)規(guī)に従って誘導された指定避難所が津波に襲われ、數(shù)人が命を落とした。規(guī)定は人が制定しているもので、単にマニュアル通りに物事を進めるやり方では、規(guī)定が束縛に変わってしまう。単に従うだけの子供達が大人になれば、內(nèi)規(guī)に従って乗客を誘導した車掌のようになってしまうのだ。(文:田芳(ティエン?ファン)。二松學舍大學中國文學科の修士課程を修了?,F(xiàn)在は博士課程在學中。1997年より日本に定住し、教育や翻訳など中日文化交流事業(yè)にも攜わっている。)(提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/KN?編集/武藤)

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