中國(guó)山東省で、身に覚えのない犯罪記録を付けられた中國(guó)人女性が、國(guó)に賠償を求めて訴えている。中國(guó)メディアの紅星新聞が6日付で伝えた。

報(bào)道によると、山東省済寧市鄒城市で暮らす張偉華（ジャン?ウェイホア）さんは2019年6月、自分の戸籍情報(bào)に犯罪記録があることを知った。鄒城市人民法院（裁判所）が下したとされる「判決書(shū)」には、「07年4月16日に竊盜罪により懲役6カ月、執(zhí)行猶予1年の判決を受けた」「06年に売春で5日間の行政拘留処分が下された」などの內(nèi)容が記されていた。被告人は「張偉華」とされていた。

しかし、張さんは06年の初めから07年まで他の地域で仕事をしており、竊盜事件の発生現(xiàn)場(chǎng)には一度も行ったこともなかった。「判決書(shū)」には「張偉華」が「裁判所に出廷し、かつ自発的に罪を認(rèn)めた」とも記されていたが、まったく身に覚えがなかった。

張さんは、法的な手段を通じて當(dāng)時(shí)の裁判記録を入手。被告人の「張偉華」の氏名や生年月日、個(gè)人情報(bào)はいずれも一致したが、署名部分は自分が書(shū)いたものではなかったため、何者かが自分の個(gè)人情報(bào)を悪用して濡れ衣を著せたのではないかと考えた。

張さんの訴えを受けた鄒城市公安局は再調(diào)査を行い、20年1月15日、「署名や拇印はいずれも張偉華本人のものではなかった」「竊盜を働いたのは張偉華の弟の元戀人の徐（シュー）という人物だった」と回答した。

この結(jié)果を受け、徐被告は間もなく逮捕され、20年12月18日に同人民法院で再審が行われた。07年に張さんに下された判決は取り消され、徐被告に新たに懲役6カ月、罰金4000元（約6萬(wàn)7000円）の判決が下された。張さんの犯罪記録は戸籍からも公安局のデータからも削除されることになった。

しかし、張さんはこの結(jié)果に納得していない。再審の傍聴が許可されず、自分の個(gè)人情報(bào)がどのように盜用されたのか、またそれについてどのように審査されたのかについては分からないまま。身に覚えのない「竊盜」や「売春」の罪を背負(fù)わされ精神的苦痛を受けた上、夫にまで本當(dāng)は犯罪歴があるのではと疑われた。張さんの代理人弁護(hù)士によると、裁判所に徐被告の裁判の判決文を請(qǐng)求したが、具體的な內(nèi)容に乏しく、民事訴訟を起こすことができなかったという。

張さんは21年4月、同人民法院に「國(guó)家賠償請(qǐng)求書(shū)」を提出?！?7年當(dāng)時(shí)の裁判官が事件の審理過(guò)程で徐被告に対する?yún)椄瘠蕚€(gè)人情報(bào)の審査などを行わなかったために、10年余りも無(wú)実の罪を背負(fù)うことになった」「再審の過(guò)程においても、（張さんの）知る権利や參加権が保障されていない」などとし、168萬(wàn)元（約2800萬(wàn)円）の支払いを求める訴えを起こした。なお、同人民法院は、張さんの請(qǐng)求書(shū)は要件を満たしているとしてこれを受理した。（翻訳?編集/北田）