バイデン大統(tǒng)領(lǐng)が就任して以來、米國は金融緩和政策を続け、世界に非常に大きな打撃を與えている。日本は巨額の米國債を外貨準(zhǔn)備として保有しており、世界一の米國の債権國であり、この影響を免れることは難しい。光明日?qǐng)?bào)が伝えた。

日本経済新聞社と日本経済研究センター（JCER）の試算によると、2020年10月から12月の均衡為替レートは1ドル＝94円だったのに対し、19年10月-12月は110円だった。日本円に交換する視點(diǎn)から、16円のドル安になる。均衡為替レートとは、各國の政府の債務(wù)額と経常項(xiàng)目の収支の狀況を踏まえて算出されるもので、一般的には、負(fù)債が多く、経常収支赤字が多い國の通貨は評(píng)価額が相対的に低くなる。日本メディアの報(bào)道によると、低迷する自國経済を支えるため、米政府は巨額の財(cái)政活性化措置を執(zhí)ることにより、政府債務(wù)はさらに膨らんだ。米國の個(gè)人消費(fèi)は急速に回復(fù)しており、輸入の増加に伴って、貿(mào)易赤字も増加する可能性がある。理論的には、ドル安トレンドは今後も続く可能性がある。

しかし興味深いことに、外國為替市場では、米ドルの対日本円の実質(zhì)レートが上昇を続けている。20年末のレートは1ドル＝103円だったが、今年3月末は111円に迫った。米ドルは過去約1年間で最高値となり、さらに上昇する勢いを保つ。日本メディアは、「その原因は（新型コロナウイルスの）ワクチン接種が進(jìn)展していることを背景に、市場には米國経済が急速に回復(fù)するとの見方が広がり、そのため米ドルが絶えず買われていることだ」との見方を示した。しかし政府債務(wù)が膨張し続ける米國経済の実際の狀況を見ると、理論上のレートには米ドルの価値の低下傾向が現(xiàn)れている。

日本の経済界では、「一方で、米ドルの現(xiàn)在の上昇傾向が長く続けば、米ドル建て債務(wù)を保有する一部の新興市場國の債務(wù)返済の負(fù)擔(dān)がますます重くなり、債務(wù)悪化の不安を容易に引き起こし、世界経済のリスクポイントにもなりやすい。他方で、米政府からの支援資金などのバックアップを受けた経済回復(fù)がいつまで続くかは、まだはっきりしない。もしも経済の好調(diào)な狀況が続かなければ、市場は米ドルの実力を疑問視するようになる可能性が高い。もしも米ドルが理論値に接近する形で下落に向かえば、世界経済を揺るがす導(dǎo)火線になる可能性がある。米ドル下落と物価上昇は連動(dòng)しており、持続的緩和を前提とした金融市場に動(dòng)揺が起こるリスクが存在する」との見方が出ている。

こうした背景の中で、日本経済は第1四半期（1-3月）に再び縮小し、復(fù)興の流れが中斷した。日本の內(nèi)閣府が今月18日に発表した速報(bào)値の統(tǒng)計(jì)結(jié)果によると、感染癥拡大の影響で、同期の日本の実質(zhì)國內(nèi)総生産（GDP）は前期比1．3ポイント低下し、年率換算でマイナス5．1％になった。同期には日本の3大経済圏で相次いで緊急事態(tài)宣言が発動(dòng)されたため、日本経済の半分以上を占める個(gè)人消費(fèi)が前期比1．4％減少し、內(nèi)需のもう1本の柱である設(shè)備投資も、前期の回復(fù)傾向から減少に転じ、減少幅は1．4％だった。

実際、日本はこれまでずっと関連措置を執(zhí)って國際的なリスクを回避してきた。日本銀行（中央銀行）が3月中旬に発表した超金融緩和政策に関する総合評(píng)価では、現(xiàn)在の緩和レベルを今後も維持するとともに、関連政策を調(diào)整して超金融緩和政策の弾力性と持続可能性を増大させるとしていた。また、日銀は「貸出促進(jìn)付利制度」も打ち出し、金融機(jī)関が日銀に預(yù)けた當(dāng)座預(yù)金に対し、短期政策金利と連動(dòng)した一定の奨勵(lì)としての付利を行い、急激な円高など必要な狀況が出現(xiàn)すれば迅速に金利を下げられるようにした。

このほか、日本の參議院本會(huì)議は4月28日に地域的な包括的経済連攜（RCEP）協(xié)定を承認(rèn)した。衆(zhòng)議院本會(huì)議でも先に承認(rèn)されているため、日本はRCEP承認(rèn)の國內(nèi)プロセスを完了した。日本にとって、中國は1番目、韓國は3番目の貿(mào)易パートナーであり、RCEPをできるだけ早く承認(rèn)?施行すれば、中日韓3カ國が同じ自由貿(mào)易の枠組みに入ることになり、日本の輸出推進(jìn)と経済回復(fù)推進(jìn)にとって現(xiàn)実的な意義がある。これまでの日本政府の環(huán)太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進(jìn)的な協(xié)定（CPTPP）に関する試算と比べると、日本メディアの評(píng)価では、「米國が抜けたCPTPPは日本のGDPを押し上げる効果は1．5％しかなく、約7兆8000億円の経済成長をもたらすに過ぎない。それに比べて、RCEPの日本経済に対するメリットや効果はCPTPPを遙かに上回る」という。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS）