武 小燕 2021年6月7日(月) 20時(shí)50分
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去年3月に住所変更のため、小2の娘が転校することになりました。しかし、コロナの影響で4月の始業(yè)式に參加した翌日から休校となり、6月にようやく登校することができました。イメージ寫真。
去年3月に住所変更のため、小2の娘が転校することになりました。しかし、コロナの影響で4月の始業(yè)式に參加した翌日から休校となり、6月にようやく登校することができました。登校自體は楽しみにしていましたが、やはり新しい環(huán)境で寂しがっていたようです。
幸いに、クラスには同じ中國人の子がいて、席も近いようで、すぐに友達(dá)になり、よく中國語でしゃべっていました。実は娘は去年1月まで約5か月間中國の小學(xué)校に通いました。それで日本語の習(xí)得に遅れが出たようです。不慣れな新環(huán)境で日本語も自由に使えなくなった娘にとって、中國語のしゃべれる友達(dá)ができたことはたいへん心強(qiáng)くて嬉しかったようです。一方、その子以外に、なかなか友達(dá)の輪が広がらないようで私の心に若干の不安がありました。
少し時(shí)間が経ったら、保護(hù)者と擔(dān)任の個(gè)別面談がありました。そこで擔(dān)任の先生に娘の友だち関係を?qū)い亭皮撙蓼筏?。すると、?dān)任は少し困ったような表情で、「〇〇ちゃんとすぐに中國語でしゃべっちゃうから、みんながちょっとひいてしまいますね」と言いました。その言葉は私の不安が的中したと同時(shí)に、その不安をさらに増幅させました。
私が心配しているのはまさに擔(dān)任がおっしゃったことですが、同時(shí)に、學(xué)校教員の専門性に対する信頼から、その問題を解決する力量にひそかに期待していたのです。ところが、擔(dān)任の理解は子どもたちと全く同じように見えてしまいました。子どもたちの素樸な反応はよく理解できますが、だからこそ、異文化をもつ他者とどうかかわったらいいかを雙方の子どもたちに働きかけ、多文化教育を進(jìn)めるいい契機(jī)になるはずです。また、母語で語り合う子どもたちの日本語力の不十分さ、心底の不安と母語に求める安心さを理解し、適切な指導(dǎo)が可能のはずです。しかし、擔(dān)任は「ここでは日本語でしゃべるのは當(dāng)然だから、母語でしゃべってしまうから問題が生じてしまう」と言わんばかりだったため、多文化共生を掲げている大都市のど真ん中にある學(xué)校であるだけに、私はショックを受けました。
後日、クラスに國語テストがあり、その結(jié)果を見て娘の國語力の不十分さを知らせられました。そこで、擔(dān)任に日本語指導(dǎo)ができないかと相談しますと、「○○ちゃんだけを指導(dǎo)することは難しいです」とのご返信でした。確かに學(xué)校から見れば、數(shù)多い児童の中の一人ですが、その子が抱えている課題はその子にとってすべてであり、その子の人生に影響を及ぼしかねません。學(xué)校が実施している「年二回、母國語を話せる方に來ていただいて面談」するだけでは、その課題が解決できるとはとても考えられません。言語力は學(xué)力の基礎(chǔ)であり、あらゆる教科の學(xué)習(xí)において読解力や表現(xiàn)力が必要です。低學(xué)年において日本語が不十分のままにほっといたら、高學(xué)年の學(xué)習(xí)や進(jìn)學(xué)に影響が出るのは容易に想像がつきます。
後日、學(xué)校の校長先生と教頭先生に相談してみたら、週に一回娘及び娘と仲の良い中國籍の子は國語の呼出指導(dǎo)を受けることになりました。それはとてもありがたいサポートであり、娘も喜んでいました。學(xué)校以外に、家庭では親が日本語指導(dǎo)をフォローしたり、公文に通わせたりする対策も取っています。しかし、日本語能力は思うように伸びておらず、國語の授業(yè)についていけないことがしばしばあります。語學(xué)の向上は地道で長い努力が必要だろうと思いました。
3年生に進(jìn)級(jí)してからも呼出指導(dǎo)が続く予定でした。ところが、3年生になってから2か月後に、娘に指導(dǎo)の様子を聞いてみたら、週によってあったりなかったりしているそうです。なぜだろうと娘に聞く前に、娘は自ら「先生が忙しいから。例えば、ママが忙しく仕事をしているときに、ほかの人からこれをちょっと手伝ってと頼まれたら、やれないでしょう」と私を説得しました。なるほど、先生からそう説明されたのでしょう。小中學(xué)校の教員の多忙さが問題視される昨今、現(xiàn)場(chǎng)教員の忙しさはよく理解できますが、子どもに必要な日本語指導(dǎo)は殘余的なものになってしまい、後回しされてしまうわけです。子どもの発達(dá)もそれに応じて成長したりストップしたりできたらと苦笑いしてしまいました。
もちろん、日本語指導(dǎo)の問題は娘やこの小學(xué)校に限らず、今は多くの學(xué)校が抱えている課題です。文科省の調(diào)査によると、全國の公立小中高校では9萬人余りの外國籍児童生徒が在籍していますが、そのうち4萬人ほどに日本語指導(dǎo)が必要であり、愛知県は特に人數(shù)が突出しています。最新版の學(xué)習(xí)指導(dǎo)要領(lǐng)では、日本語の習(xí)得に課題のある児童について、「?jìng)€(gè)々の児童の実態(tài)に応じた指導(dǎo)內(nèi)容や指導(dǎo)方法の工夫を組織的かつ計(jì)畫的に行う」內(nèi)容がついに追加されましたが、現(xiàn)場(chǎng)の意識(shí)や対応はまだ追いついていないのが現(xiàn)狀です。
そもそも、関連內(nèi)容の教員研修も加配教員も不十分のままに多文化教育や日本語指導(dǎo)の充実を図ることが絵に描いた餅にすぎません。多文化世帯の増加につれ、多文化世帯の子どもが増える一方であり、彼らの多くは將來日本社會(huì)を支える一員になります。元日本教育學(xué)會(huì)會(huì)長の佐藤學(xué)氏が指摘したように、PISA調(diào)査が始まってこの20年間にはヨーロッパの移民人口が急増したにも関わらず、成績の順位は相変わらずトップレベルの集団に入っているが、「日本に日本語が話せない移民がそれだけ増えても、今の順位をキープできるでしょうか」と言います(「PC1人1臺(tái)で學(xué)力低下?「最低レベル」日本を救う道」『朝日新聞』2021年5月27日)。多文化世帯の子どもの學(xué)力問題は個(gè)人や家庭に帰結(jié)せず、最終的に日本社會(huì)の問題として露呈されてくるのでしょう。
■筆者プロフィール:武 小燕
中國出身、愛知県在住。中國の大學(xué)で日本語を?qū)Wんだ後、日系企業(yè)に入社。2002年に日本留學(xué)し、2011年に名古屋大學(xué)で博士號(hào)(教育學(xué))を取得。単著『改革開放後中國の愛國主義教育:社會(huì)の近代化と徳育の機(jī)能をめぐって』、共著『変容する中華世界の教育とアイデンティテ?!弧ⅰ簹s史教育の比較史』、研究報(bào)告書『多文化世帯に生きる子どもたちの言語習(xí)得に関する実証研究:愛知県における中國系世帯とブラジル系世帯の比較を通して』などがある?,F(xiàn)在名古屋付近の大學(xué)で研究と教育に取り組んでいる。一児の母として多文化教育を?qū)g踐中。教育、子育て、社會(huì)文化について幅広く関心をもっている。
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