2014年5月8日、北京晨報(bào)によると、中國(guó)の大手インターネット企業(yè)アリババがついに米株式市場(chǎng)上場(chǎng)に向けての最初の一歩を踏み出した。7日に米株式市場(chǎng)への上場(chǎng)申請(qǐng)を提出、関連書類で細(xì)かい財(cái)務(wù)データを初めて明らかにした。

【その他の寫真】

申請(qǐng)書類によると、アリババの資金調(diào)達(dá)予定額はわずか10億ドル（約1000億円）。業(yè)界関係者は、これは申請(qǐng)時(shí)の數(shù)字に過(guò)ぎず、実際の調(diào)達(dá)額は150億ドル（約1兆5000億円）から250億ドル（約2兆5000億円）に達(dá)する見(jiàn)通しで、世界のインターネット関連株としては最大の融資規(guī)模となるとの見(jiàn)方を示している。ただしアリババは、ニューヨーク証券取引所とナスダックのどちらに上場(chǎng)するのかは明らかにしておらず、ティッカーシンボル（銘柄コード）も決まっていないという。

▼アマゾンやグーグルを上回る利益率

アリババの利益率は他の追隨を許さない。申請(qǐng)書類によると、アリババの利用者數(shù)は2013年通年で2億3100萬(wàn)人、傘下にある3つのショッピングサイトでの取引総額は約2480億ドル（約25兆2400億円）と、アマゾン（約1100億ドル、11兆1800億円）の2倍以上、フィンランドのGNPに相當(dāng)する。このデータをもとに算出すると、利用者1人あたりの年間購(gòu)入額は約6700元（約10萬(wàn)9500円）に達(dá)する。

同社の財(cái)務(wù)報(bào)告書によると、2013年第2四半期から第4四半期まで（4月から12月）の経常利益は207億3800萬(wàn)元（約3390億円）、営業(yè)利益率は約51．2％。純利益は177億4200萬(wàn)元（約2900億円）、純利益率は43．8％。昨年第4四半期（10月から12月）だけでも、アリババの利益増加額は前年同期比104％増の82億7000萬(wàn)元（約1350億円）。純利益率はアマゾン、eBay、さらにはグーグルをも凌いでいる。また、モバイル端末業(yè)務(wù)についても、アリババは業(yè)界予測(cè)をはるかに上回る業(yè)績(jī)を叩き出した。財(cái)務(wù)報(bào)告によると、2013年第4四半期、アリババ傘下のモバイルショッピングサイトによる取引額は同社取引総額の約20％を占め、その割合は前年同期比（7．4％）を大きく上回った。

ベテランのメディア関係者によると、アリババの內(nèi)部取引価格は一株あたり62ドル（約6300円）という。この価格をもとに計(jì)算した場(chǎng)合、アリババの內(nèi)部取引総額は1818億ドル（約18兆5000億円）に達(dá)し、グーグルに続く世界で2番目のIT企業(yè)となる。6日取引終了時(shí)點(diǎn)でのグーグルの時(shí)価総額は約3585億ドル（約36兆5000億円）、アマゾンは約1368億ドル（約13兆9000億円）、フェイスブックは約1502億ドル（約15兆3000億円）。百度の時(shí)価総額は約552億ドル（約5兆6000億円）、香港株式市場(chǎng)に上場(chǎng)したテンセントは約1150億ドル（約11兆7000億円）。

▼「調(diào)達(dá)資金額10億ドル」をめぐる憶測(cè)

業(yè)界ではこれまで、アリババの調(diào)達(dá)資金額は150億ドルから250億ドルと見(jiàn)られていた。このため、7日に報(bào)じられた調(diào)達(dá)資金額10億ドルというニュースはただちに業(yè)界の注目の的となった。これについて、業(yè)界は「米國(guó)監(jiān)督管理機(jī)関に提出した書類の中に示されたこの數(shù)字は、登録費(fèi)用に相當(dāng)するのではないか」との見(jiàn)方を示している。またアリババも、発行株式數(shù)や発行価格に関して詳細(xì)を公表していない。とはいえ、アリババのやり方は業(yè)界內(nèi)にさまざまな憶測(cè)を呼んだ。

中國(guó)の寶くじ情報(bào)販売サイト「500彩票網(wǎng)」の潘正明（パン?ジョンミン）CFO（最高財(cái)務(wù)責(zé)任者）は、「今回のアリババの挙動(dòng)の背後には、最終決定価格や発行株式數(shù)などについて、投資銀行との合意に至っていないという事情がうかがわれる。現(xiàn)在公表されているのは信憑性に欠けた數(shù)字であり、これによって、外部はアリババの本當(dāng)の時(shí)価を憶測(cè)しづらくなっている」と指摘した。

実のところ、アリババ上場(chǎng)によって業(yè)界が受ける影響は小さくはない。中國(guó)シンクタンク「易観智庫(kù)」の王小星（ワン?シャオシン）アナリストはこれについて、次の通り述べた。

まず、アリババは、米ヤフーが保有しているアリババ株の半分を買い戻すことでヤフー側(cè)と合意に達(dá)していることから、2015年12月までにIPOを?qū)g現(xiàn)させなければならない。次に、京東商城が今年初めに上場(chǎng)することを発表したことも、アリババにとって大打撃となった。アリババとテンセントという二大ネットショッピング巨頭による移動(dòng)端末業(yè)務(wù)をめぐる爭(zhēng)いは激化の一途をたどっている。アリババはここ數(shù)年、微博（ウェイボー）、高徳地図、UC、在路上、快的打車、友盟、卓大師などに対する一連の投資を行っている。これらの資金投入はいずれも、自分たちの移動(dòng)端末における弱點(diǎn)を補(bǔ)うことが目的だ。このように、膠著した段階を経て自社に及び得るマイナス要因から競(jìng)爭(zhēng)に悪影響が及ぶことを回避するために、アリババは移動(dòng)端末競(jìng)爭(zhēng)で一定の成果を上げるのを見(jiàn)屆ける前に、時(shí)機(jī)を見(jiàn)計(jì)って上場(chǎng)を?qū)g現(xiàn)させる必要があった。

アリババのジャック?マー（馬雲(yún)）會(huì)長(zhǎng)兼CEOは従業(yè)員に宛てた?jī)?nèi)部通達(dá)書において、「上場(chǎng)申請(qǐng)資料を公表すれば、弊社にはさまざまな評(píng)価が飛んで來(lái)るに違いない。株式市場(chǎng)上場(chǎng)が我々の最終的な目的ではない。上場(chǎng)は自分たちの使命を?qū)g現(xiàn)するための重要措置かつ手段であり、さらに前に進(jìn)むための給油ステーションだ」と明言している。

▼決定権掌握の維持を目指す馬氏の狙い通りに

上場(chǎng)後もアリババの決定権を維持するため、香港で共同経営者制度の導(dǎo)入を認(rèn)められなかった馬氏は、ターゲットを米國(guó)株式市場(chǎng)に転じ、狙い通りに発言権をしっかりと掌握した。

上場(chǎng)申請(qǐng)に伴う提出資料によると、アリババの持株率は日本ソフトバンクが34．4％で、筆頭株主となっている。ヤフーは22．6％、馬氏は8．9％と、個(gè)人株主としては最大。アリババ共同創(chuàng)始者の蔡崇信（ジョー?ツァイ）副會(huì)長(zhǎng)は3．6％。アリババとソフトバンクは、アリババのIPO実施後、ソフトバンクが1人の議決権行使者を理事構(gòu)成メンバーとして出すことで合意している。だが、馬氏と蔡副會(huì)長(zhǎng)と同意が得られておらず、アリババ共同経営者が指名する理事への交代は今のところ不可能だ。

アリババの「共同経営者」制度によると、馬氏と蔡副會(huì)長(zhǎng)を含む共同経営者28人は、多數(shù)の理事會(huì)構(gòu)成員の指名権を保有している。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?翻訳/KM?編集/武藤）