香港メディアの亜洲週刊はこのほど、新型コロナウイルス用ワクチンの普及が進(jìn)まない臺(tái)灣で、米國(guó)や中國(guó)に赴いて接種を受ける人が続出していると紹介する記事を発表した。蔡英文政権が中國(guó)製ワクチンを受け入れないのは政治的動(dòng)機(jī)によるとして、同政権に対する批判が高まっているという。

記事によると、2月から4月にかけて臺(tái)灣から米國(guó)や中國(guó)に向かう人が増加した。臺(tái)灣長(zhǎng)栄航空（エバー航空）は6月7日、ロサンゼルス行きの便をそれまでの週3便から週7便に増やした。また、中國(guó)側(cè)の発表によると、中國(guó)大陸部でワクチンを接種した臺(tái)灣人は5月31日時(shí)點(diǎn)で6萬(wàn)2000人に達(dá)した。

臺(tái)灣人ジャーナリスト/キャスターの彭文正氏は番組の中で、50萬(wàn)臺(tái)灣ドル（約198萬(wàn)円）を投じて一家で米國(guó)に行き、ワクチンを接種したと述べた。米國(guó)のサンフランシスコやロサンゼルスでは、一般の旅客も無(wú)料でワクチンの接種を受けることができる。ただし、臺(tái)灣から米國(guó)に行くための航空券価格は高騰した。また、航空券の入手そのものが極めて難しくなったという。

記事は、財(cái)力のある人は米國(guó)に行き、そうではない人は中國(guó)に行きワクチン接種を受けていると紹介した。

中國(guó)でも臺(tái)灣人に対してのワクチン無(wú)料接種を行っている。臺(tái)灣人に対するさまざまな待遇は、大陸人と同様という。記事は、大陸側(cè)と臺(tái)灣の公式対話が途絶えた後に、習(xí)近平政権は2017年に臺(tái)灣人の民心を直接取り込む方法を採(cǎi)用したと紹介した。

一方、臺(tái)灣の蔡英文総統(tǒng)は、臺(tái)灣で開発中のワクチンを擁護(hù)することに大きな力を注いでいる。同ワクチンは第3期の臨床試験を行っていないが、蔡総統(tǒng)は7月には接種を始めると宣言した。多くの人がワクチンの安全性に疑問を持ち「自分の命を賭けに差し出して、モルモットになるのはいやだ」と考えているという。

記事によると、大陸製ワクチンを受け入れようとしない蔡英文政権に対する批判が高まっている?！覆贿m格な指導(dǎo)者や政権は國(guó)民の命を保障できない。トランプ前米國(guó)大統(tǒng)領(lǐng)の場(chǎng)合、多くの政治論爭(zhēng)で際限なく騒いだが、ワクチンは命に関わる。政治を優(yōu)先すべきではない」などの意見が出ているという。また、「大S」などと呼ばれる著名蕓能人の徐熙媛（バービー?スー）さんはSNSを通じて、「蔡! 私たちを虐殺するのか」と、感情もあらわに訴えた。

ただし、臺(tái)灣メディアのTVBSの世論調(diào)査によれば、大陸製ワクチンの接種を「考慮する」と回答した人は全體の30％で、「考慮しない」は66％だった。ワクチンのブランド別では、最も多くの人が接種を望んだのはファイザー製ワクチンで、回答者の34％だった。大陸製のワクチンを選んだ人はわずか1％だったという。臺(tái)灣人全體としては、大陸製ワクチンへの信頼は、相當(dāng)に低いようだ。なお、第3期の臨床試験を行っていない臺(tái)灣製ワクチンを選択した人は、大陸製ワクチン以下の割合だったという。

「亜洲週刊」は1987年の創(chuàng)刊で、中華圏をはじめとする世界各地の時(shí)事問題を幅広く取り扱っている。大きな関心を集める記事も、これまで數(shù)多く発表してきた。（翻訳?編集/如月隼人）