フランスメディアのRFIは19日、歐州サッカー連盟（UEFA）が主催する2021年UEFA歐州選手権スポンサー企業(yè)の3分の1が中國企業(yè)であることに疑問を示す記事を発表した。記事は冒頭で、歐州の価値観である「國際理解」、「人権」、「寛容」、「反人種差別」を、UEFAも理念として掲げていると指摘した。以下は同記事の概略を整理したものだ。

UEFA歐州選手権は夏季五輪大會と同じ年に開催されるが、2020年に予定されていた第16回大會は新型コロナウイルス感染癥の影響で、今年（21年）に延期された。しかし、ロシアの政府系企業(yè)であるガスプロムのスポンサー就任については話がもつれ、UEFAが最終的に認(rèn)めたのは一部の試合が始まった後だったという。ガスプロムのスポンサー就任により、UEFAは前回の2016年大會と同じ水準(zhǔn)の4億8300萬ユーロ（約631億円）の関連費(fèi)用を集めることができた。

同大會のスポンサーになった中國企業(yè)としては海信家用電器、vivo智能手機(jī)械（vivoスマートフォン）、支付寶（アリペイ）、ティックトック（TikTok）がある。2億ユーロ（約261億円）を拠出するアリペイは、UEFAとは8年來の「戀仲」だ。ティックトックがスポンサーに加わったことを、中國の政府系サイトの中國網(wǎng)（チャイナネット）は、「初めてだったが、円満に成功した」と評した。

しかし海信やvivoはいずれも、ウイグル族に強(qiáng)制労働を科すことで利益を得ている疑いが持たれている。UEFAにとって「汚い銭」であるかどうかは重要ではない。そして、スポンサー企業(yè)は、完全にUEFAによって決められる。

ドイツのサッカー関係者からは、「サッカーの試合とは、やはりサッカーに屬する出來事だ。だが一部のスポンサー、例えば中國やロシアのスポンサー企業(yè)にとっては、政治的戦略を考慮することがさらに重要だ」との聲も出た。

また、UEFA歐州選手権の試合でありながら、スタジアムでは歐州人にはほとんど知られていない中國ブランドの製品の広告が表示される。歐州人の目の前で漢字が光り輝くこともある。ドイツのメディア関連専門家であるトーマス?コッホ氏は、「UEFAは観客から遠(yuǎn)く離れた場所に行ってしまった」と評したという。（翻訳?編集/如月隼人）