『デジタル時代、日中ものづくりの未來』フォーラムの一環(huán)として「ZTE から見る、中國 ICT 企業(yè)のグローバル化の道」と題した講演會がこのほど開催された。ZTEコーポレーション副社長を務める張林峰氏（元ZTEジャパン代表取締役社長）が基調(diào)講演し、中國IT大手の本音と試行錯誤、およびその方向性について語った。中日青年産學連合會が主催し、日本華人教授會議、埼玉県日中友好協(xié)會青年委員會が後援。日中両國の約200人がオンライン（Zoom）で參加した。

このフォーラムは、日中産業(yè)界、學界の若手エリート層に、日中両國の経済トレンド、産業(yè)変革、デジタルイノベーション等に関する研究発表と新しい動向紹介の舞臺を提供することを目的としている。

このフォーラムの開催趣旨として以下が掲げられた。

米中貿(mào)易戦爭が世界を揺らしており、コロナ禍も収束の見通しが立たない。第四次産業(yè)革命はそれに構(gòu)いなく勃興している。このような內(nèi)外環(huán)境に挾まれて、日本の製造企業(yè)は伝統(tǒng)的な強みを持ちながらも苦戦している。他方、中國の製造企業(yè)は改革開放政策の追い風を得て急成長し、デジタル技術(shù)の活用で相乗効果を見せているが、標準化、規(guī)範化、精密化生産への転身は依然大きな課題となっている。日中雙方の相互學習?補完的発展は可能であろうか。

中國の通信機器大手「ZTE（中興通訊）」は2017年3月、トランプ政権から10億ドルの罰金を命じられ、米中貿(mào)易戦爭の中で最初に標的になった中國IT企業(yè)である。5G標準必須特許の所有數(shù)は世界3位。今年3月、ファーウェイと並んで、米國內(nèi)通信網(wǎng)から完全に排除された。

張林峰ZTEコーポレーション副社長の講演要旨は次の通り。

（1）セキュリティの問題について、中國も米國も參加する國際標準を作り、國際的な監(jiān)視組織を作ることにより、どこの國の製品であっても安心して使える狀況を作り出すことが最も望ましい。そのような仕組みを作ることは技術(shù)的に可能か？

米中などによる國際監(jiān)視組織を作るのは望ましい。セキュリティルールを作る機運もあり、どのように作るかが課題。日米歐含めすべての関連企業(yè)にとって必須である。

（2）米國による半導體の供給停止が中國のICT産業(yè)に與えている影響について？

國際分業(yè)は合理的であり、米國の停止措置は中國企業(yè)だけでなく米國企業(yè)にも影響を與える。ZTEへの影響は當面大きいが、基地局や遅いレベルのスマホ製造には影響がなく、業(yè)容は拡大している。技術(shù)の進歩は人類のためであり一企業(yè)のためではない。（米國の対中制裁により）5～10年後には中國の半導體分野はさらに進歩し、米國の企業(yè)は厳しい狀況に置かれるとビル?ゲイツ（マイクロソフト創(chuàng)設(shè)者）が言っている。

（3）日本、韓國、米國のICT企業(yè)と中國のICT産業(yè)に與えている影響について？

日本は３Gまでリードしていたが、５Gでは遅れ、中國が世界をリードしている。５Gの世界特許出願シェアは中國のファーウェイとZTEはじめ中國企業(yè)が圧倒している。中國は人口が多くマーケットも大きい。巨額の投資をしており、人材も豊富で毎年1萬數(shù)千人の大學生がこの分野に投入されている。中國や米國企業(yè)はグローバル化を重視し世界での販売を目指すが日本企業(yè)は國內(nèi)市場向けを出発點としているようだ。中國には英語ができる人材が多い。日本には國際人材が必要だと思う。韓國は國內(nèi)市場が大きくないので外向きで中國、米國、日本との協(xié)力を志向している。

６Gは2028年に規(guī)格が決まり2030年にスタートする?；镜膜?Gを補完するものであり、海や砂漠、室內(nèi)で効果を発揮する。

（4）一帯一路地域でのZTEの活動の現(xiàn)狀について？

一帯一路地域は政治の壁が低いので落ち著いてプロジェクトを進めやすい。ZTEにとって活動しやすいので積極的に進出している。

（5）デジタル時代、グローバル化時代における日中関係の理想像について？

日本企業(yè)と連攜していきたい。ルール作りも進めたい。三村明夫日本商工會議所會頭ともセミナーを通じて話したが、中國企業(yè)は日本の中小企業(yè)のモノづくり技術(shù)の高さと中國の市場や資金連攜出來ると思う。

この講演の最後に、閉會の挨拶をした山田周平?日経新聞編集ビジネス報道ユニット擔當部長は「中國は、安全保障上日本の脅威ではあるが、経済発展が目覚ましく世界一のGDP（國內(nèi)総生産）になるとの予測もある。この大きな市場を持つ中國との交流は善である。経済的な利益と安全保障についてどこかの中間點で妥協(xié)點を探すことが必要であり、このような率直な意見交換の場は有意義である」と締めくくった。（八牧浩行）