中國(guó)メディアの環(huán)球網(wǎng)は12日、「『男性嫌悪』『女性嫌悪』爭(zhēng)いが爆発の韓國(guó)政界、來(lái)年3月の大統(tǒng)領(lǐng)選に突入」と題する記事を掲載した。以下はその概要。

韓國(guó)社會(huì)の「男性嫌悪」「女性嫌悪」が、一つの政治問題になりつつある。韓國(guó)政界では、歐州で生まれたフェミニズムがジェンダーの矛盾をあおる道具として再び登場(chǎng)した。

韓國(guó)は來(lái)年3月、新たな大統(tǒng)領(lǐng)選を迎える。前回と比べ、韓國(guó)の政治議題の方向性は大きく変わった。閉幕したばかりの東京五輪でアーチェリー女子選手、安山（アン?サン）は3個(gè)の金メダルを獲得したが、そのさっぱりした短髪のために自國(guó)ネットユーザーから批判を受けた。安山は「距離を置くべきフェミニスト」と呼ばれ、韓國(guó)政界ではジェンダーをめぐる論戦が勃発した。

最大野黨「國(guó)民の力」のスポークスマンは先月30日、ネット上で「矛盾が生まれた原因は安山氏が男性嫌悪の色を帯びた言葉を使ったことにある」と発言して選手に責(zé)任転嫁した。同黨代表の李俊錫（イ?ジュンソク）氏は同スポークスマンを公然と支持し、さらにジェンダーの議題を政治攻防に発展させた。その後、野黨「正義黨」の女性議員、柳好貞（リュ?ホジョン）氏と黨の元代表の沈相奵（シム?サンジョン）氏は安山選手をはじめとする全ての女性を支持する態(tài)度を相次いで表明した。

ある韓國(guó)メディアは前回の大統(tǒng)領(lǐng)選當(dāng)時(shí)の狀況を振り返り、當(dāng)選した文在寅（ムン?ジェイン）氏の他、大部分の候補(bǔ)者が先を爭(zhēng)って女性のための政策を打ち出したと指摘している。韓國(guó)メディアが形容するところによると、當(dāng)時(shí)の政界は「ジェンダーの議題＝女性の議題」という雰囲気の中にあった。

一方、米誌「フォーリン?ポリシー」は、「ギャラップが2017年6月に文在寅政権に対して行った初の月度世論調(diào)査によると、20代の有権者の90％が大統(tǒng)領(lǐng)を支持し、全體の支持率81％を上回った。だがわずか4年後の今年5月の調(diào)査で若者の支持率は31％にとどまり、全體の支持率は34％だった。20代男性ではわずか17％だ」と報(bào)道。これと同時(shí)に韓國(guó)政界にもジェンダーの議題をめぐる変化が起き、韓國(guó)?京郷新聞は「20～30歳の男性世論の結(jié)束力が過去より強(qiáng)まっているためだ」と伝えた。また、文政権が打ち出した女性支援の一連の政策に若い男性は怒りを抱いており、今回の安山選手をめぐる論爭(zhēng)もこうした大きな環(huán)境と無(wú)関係ではない。

ある専門家は、「これは就職難など社會(huì)の構(gòu)造的な問題をジェンダーの議題で覆い隠そうとする韓國(guó)政界の悲劇だ」との認(rèn)識(shí)を示している。韓國(guó)?全北大學(xué)の社會(huì)學(xué)教授は「競(jìng)爭(zhēng)がますます激しくなる構(gòu)造的不平等において、20代男性は不満のはけ口を必要としている。それが女性なのだ」と指摘。この他、韓國(guó)女性政策研究院の最近の調(diào)査によると、これまで韓國(guó)社會(huì)が男性に求めてきた「伝統(tǒng)的な男性の特質(zhì)」は若い世代の心の中で薄まりつつあり、女性との葛藤やフェミニズムへの反感が顕著になっている。19～50歳の男性3000人を?qū)澫螭摔筏空{(diào)査では、20代の回答者が示した「敵対的性差別主義」「反フェミニズム」傾向の割合は50．5％に達(dá)した。

この他、「韓國(guó)の政黨は『反フェミニズム』によって20代男性の票を獲得する誘惑から抜け出せない」とある研究所の責(zé)任者は分析する。韓國(guó)政界が大統(tǒng)領(lǐng)選挙期間にフェミニズムを消費(fèi)したのは、こうすることで支持勢(shì)力の確保が容易になるからだ。

先月5日、「國(guó)民の力」でスポークスマンの選考弁論が終わった後に選ばれたのは26歳と27歳の男性だった。これにより、同黨は36歳の李俊錫氏と20代のスポークスマン2人を代表とする配置となった。伝統(tǒng)的に20～30代の女性有権者の支持が得られなかった同黨の內(nèi)部には20～30代男性有権者の票を得るための発言と政策が絶えず現(xiàn)れ始めており、「これは一種の戦略的判斷」という分析もある。

「私は過去に女性への差別が存在したことを認(rèn)めるが、過去の差別の責(zé)任をなぜ現(xiàn)代の男性に負(fù)わせるのか理解できない」。これは、韓國(guó)メディアが記した20代男性の言葉だ。こうした男性にとって、女性に対する社會(huì)的な差別は過去にだけ存在し、現(xiàn)在まで続いていないということなのだ。

一方、韓國(guó)の與野黨から軽視された若い女性有権者らも徐々に怒りを募らせている。ある企業(yè)に勤務(wù)する35歳の女性は「『國(guó)民の力』は20代男性の票を得るために20代、30代の女性を無(wú)視している気がする」と述べ、また與黨に対してもあまり好感を示さず、「與黨にしろ野黨にしろ、女性有権者を代表できる大統(tǒng)領(lǐng)候補(bǔ)者はいない」との考えを語(yǔ)った。

では、フェミニズム論爭(zhēng)は果たして來(lái)年の大統(tǒng)領(lǐng)選挙にどのような影響を與えるのか。ある韓國(guó)メディアによると、「4月に行われたソウルと釜山の市長(zhǎng)補(bǔ)欠選挙の結(jié)果から票の流れが予測(cè)できる」という。當(dāng)時(shí)の出口調(diào)査でソウルの20代女性の15．1％は2大政黨ではなく、第3政黨の候補(bǔ)者を選んだ。今回の大統(tǒng)領(lǐng)選でもこうした狀況が再現(xiàn)される可能性があるが、その一方で「フェミニズムの影響を判斷するのは時(shí)期尚早」との聲も聞かれる。ある専門家は、「現(xiàn)在、候補(bǔ)者の具體的な選挙綱領(lǐng)は出ておらず、有権者の判斷も形成されていない。補(bǔ)欠選挙と大統(tǒng)領(lǐng)選挙では狀況が異なることを考慮すべきだ」と指摘している。（翻訳?編集/野谷）