建設廃棄物管理?資源化作業(yè)委員會の常務副主任の陳嘉瓏教授の試算によると、「中國では毎年35億トン以上の建築ごみが発生しており、さらに中國の建築ごみ殘存量は200億トンを超えている。過去50年間で、中國は少なくとも300億トンの粘土レンガを生産しており、將來的には建築ごみになってしまう。開発に伴うこれらの「副産物」にどう対処するかは、資源化への道が重要だ。しかし殘念ながら、中國の建築ごみの資源化利用率は5％未満で、日本やドイツその他の國々の資源利用率は90％を超えており、非常に困った狀況にある」と指摘している。

注意しなければいけないのは、中國の建築物の耐用年數(shù)だ。経済発展に伴う都市開発急増が、建築業(yè)界は20?30年程度の耐用建築を爆発的に進めた結果として、大量の建築ごみを発生させた背景がある。

近年、中國の建築ごみの年間総排出量は15億5000萬トンから24億トンある。建築ごみは都市ごみの約4割を占めており、深刻な生態(tài)危機を引き起こしている。長期にわたり、統(tǒng)一された建築ごみ管理方法の欠如と、科學的効果かつ経済的に実現(xiàn)可能な処分技術の欠如により、建築ごみのほとんどは、いかなる処理もされず市郊外に輸送され埋め立てられている。建築ごみの殘存量は200億トン以上に達している。2017年に中國で発生した建築ごみは約23億7900萬トンだったが、うち1萬1900トンしか資源化利用されていない。2021年末には建築ごみは28億トンに達する。深刻な大地震災害が発生した場合、ごみの発生量はさらに多くなる。2008年の四川大地震では3億トンのごみが発生している。

建築ごみの主な発生源は、老朽建築物の解體、新規(guī)建築、建物改修工事である。2017年の中國の建築ごみの構成と分布を見ると、老朽建築物の解體によって発生した建築ごみは建築ごみ全體の58％を占め、新規(guī)建築によって発生した建築ごみは36％を占めており、老朽建築物の解體と新規(guī)建築が建築ごみコントロール管理のカギであることがわかる。

中國の老朽建築物の解體面積と新規(guī)建築面積から見ると、中國の建築ごみ処理産業(yè)の市場規(guī)模も拡大している。2017年の市場規(guī)模は800億元（約1兆3600億円）を超えており、建築ごみが現(xiàn)在の成長率を維持した場合、2021年末には、建築ごみ処理産業(yè)の市場規(guī)模は1200億元（約2兆円）の大臺を超える可能性がある。

■筆者プロフィール：內(nèi)藤 康行

1950年生まれ。橫浜在住。中學生時代、図書館で「西遊記」を読後、中國に興味を持ち、臺灣で中國語を學ぶ。以來40年近く中國との関わりを持ち現(xiàn)在に至る。中國の環(huán)境全般と環(huán)境（水、大気、土壌）に関わるビジネスを専門とするコンサルタント、中國環(huán)境事情リサーチャーとして情報を発信している。著書に「中國水ビジネス市場における水ビジネスメジャーの現(xiàn)狀」（用水と廃水2016?9）、「中國水ビジネス産業(yè)の現(xiàn)狀と今後の方向性」（用水と廃水2016?3）、「中國の農(nóng)村汚染の現(xiàn)狀と対策」（CWR定期レポ）など。